介護ロボットやICT機器を入れれば、それだけで補助金が出るのか。——出ません。導入したあと、実際に現場で使い続けて業務改善につなげる「定着」までが補助の対象です。名前に「定着支援」と入っているのは、そういう意味です。
沖縄県の「介護テクノロジー定着支援事業補助金」は、介護現場の生産性向上や職員の負担軽減を目的に、介護ロボット・ICT機器の導入経費と、導入後の業務改善支援経費を補助する制度です。令和8年度は基本補助率を4分の3から5分の4(80%)へ引き上げ、パッケージ型導入の上限額も400万円から600万円に拡充しました。令和8年7月1日から募集が始まっており、この記事を書いている時点で受付中です。
介護テクノロジー定着支援事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(介護サービス事業所) |
| 制度名 | 令和8年度介護テクノロジー定着支援事業補助金 |
| 対象業種 | 介護保険法に基づくサービスを提供する全ての事業所(訪問介護・居宅介護支援事業所を含む)、養護老人ホーム・軽費老人ホーム |
| 利用目的 | 介護ロボット・ICT機器(見守り機器、インカム、移乗・入浴支援機器、介護記録ソフト等)の導入費用と、導入に伴う業務改善支援経費 |
| 対象地域 | 沖縄県内の介護サービス事業所 |
| 従業員数 | 規定なし(事業所単位で申請) |
| 補助上限額 | パッケージ型導入:600万円(定着促進費用を含む場合は615万円)/単体導入:500万円 |
| 補助率 | 4/5(80%)※令和7年度の3/4から引き上げ |
| 申請受付 | 令和8年7月1日開始(事前協議:7月1日〜8月7日) |
| 公式サイト | 沖縄県「令和8年度介護テクノロジー定着支援事業補助金の募集について(予告)」 |

対象になる経費・ならない経費
「機器を買う」だけでは対象になりません。導入と業務改善がセットになっているかどうかが線引きです。
- 対象になる:見守り機器・インカム・移乗支援機器・入浴支援機器・介護記録ソフトなどの導入費用、および導入に伴う業務改善支援経費(コンサルティング費用等)
- 対象にならない:介護テクノロジーと直接関係のない一般的な事務機器、老朽化した設備の単純な入れ替え(生産性向上や負担軽減につながらないもの)
パッケージ型(複数の機器・ソフトを組み合わせて一括導入する場合)は上限600万円、単体で1種類だけ導入する場合は上限500万円と、導入の仕方によって上限額そのものが変わります。
よく誤解されるポイント
「定着促進費用を含めると615万円まで補助される」という上限額の表記を見て、どんな導入方法でも615万円まで使えると誤解しがちですが、これはパッケージ型導入かつ定着促進費用を含めた場合の上限です。単体導入では上限500万円にとどまります。
もう1つ、「事前協議」を飛ばして申請書だけ提出しようとする誤解もよくあります。この補助金は事前協議(7月1日〜8月7日)を経てから正式な申請に進む2段階の仕組みです。事前協議の期間を過ぎると、その年度の申請自体ができなくなる可能性があります。
よくある質問
訪問介護事業所でも申請できますか?
できます。介護保険法に基づくサービスを提供する事業所であれば、訪問系・通所系・居宅介護支援事業所を含めて対象です。
事前協議を省略して直接申請できますか?
できません。まず事前協議(7月1日〜8月7日)への申込みが必要です。事前協議を経ないと正式な申請には進めません。
相談窓口はありますか?
「介護業務・テクノロジー伴走支援センター沖縄(かいテク沖縄)」が相談窓口として設置されています。導入する機器の選び方から相談できます。
