エアコンやLEDを新しく付ける工事にも、浦添市の省エネ補助金は使えたのか。使えませんでした。照明・エアコン・冷凍冷蔵庫・ボイラーは、既存の設備を入れ替える「更新」に限るという条件が付いていたからです。
設備費の2/3(上限200万円)を補助する制度で、受付は2026年8月26日に予算の上限へ達し、8月31日16時に終わっています。次の公募は公式ページに載っていません。次に備える方は、対象と対象外の線引きをこの記事で確かめてください。
浦添市 省エネ・省コスト・高効率化設備導入等支援補助金の要点まとめ
正式名:省エネ・省コスト・高効率化にかかる設備導入等支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(政治団体・宗教団体などは対象外)
- 利用目的
- 省エネ設備や、売上を伸ばす設備の導入・更新
- 対象地域
- 沖縄県浦添市(市内の事業所で実施)
- 従業員数
- 中小企業者・小規模企業者(業種ごとに上限あり)
いくら
- 補助上限額
- 200万円
- 補助率
- 2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月6日〜2026年8月31日(8月26日に予算上限で終了)
- 事業の完了
- 2027年1月29日まで(支払いも完了)
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
中小企業者とは、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方を満たせば該当する事業者です。製造業・建設業・運輸業その他は資本金3億円以下か従業員300人以下、卸売業は1億円以下か100人以下、サービス業は5,000万円以下か100人以下、小売業は5,000万円以下か50人以下です。サービス業にはソフトウェア業・情報処理サービス業・旅館業が入りません。
みなし大企業にも注意が要ります。大企業が株式を持つなどして、中小企業の規模でも対象外になる会社のことです。判定の詳しい基準は、募集要項に書かれていませんでした。該当しそうな場合は、産業振興課に確認してください。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 政治団体・宗教団体
- ✕ 風俗営業の許可・届出が要る事業者
- ✕ 過去にこの補助金を受けた事業者
この補助金は1回限りで、2回目の申請はできません。
何に使える? 更新か新設かの線引き
線が引かれているのは「入れ替えか、新しく増やすか」です。省エネ設備は、既存の設備と同じ用途で更新するものに限られます。
対象にならないもの
- 工事を伴わない、LEDの光源部だけの交換
- LEDからLEDへの交換
- 設備がなかった場所への、エアコン・LEDの新設
- 中古品、リース・レンタル、月額のソフト利用料
- パソコン・AV機器・自動車などの汎用品(設備の導入に必須で、市が認めたものを除く)
- 家庭用と共用する設備、居住部分の設備
- 消費税、保守料、保険料、コンサルティング料
- 共同で所有する設備、将来に備えるための導入
- 資本関係のある会社や役員の親族の会社との契約
対象になるもの
| 区分 | 対象の設備 | 条件 |
|---|---|---|
| 省エネ・省コスト | LED照明、エアコンなどの空気調和設備 | 工事を伴う更新に限る |
| 省エネ・省コスト | ボイラー・給湯設備、冷凍冷蔵庫(冷蔵ショーケース含む) | 更新に限る |
| 省エネ・省コスト | 複層ガラス・遮光フィルム・遮熱断熱塗装 | 設備と併せて導入 |
| 省エネ・省コスト | コージェネレーション、エネルギー管理装置 | 計測と見える化ができること |
| 省エネ・省コスト | 太陽光発電と蓄電池 | 50kW未満・自家消費型に限る |
| 効率化・高収益 | 生産・サービス提供の機械装置、測定・検査工具 | 償却資産として資産計上されるもの |
| 効率化・高収益 | ITツール・ソフトウェア | 販売・会計・人事・在庫などの機能 |
対象になる経費は、設備本体、据付・設置工事費、労務費、設計費、運搬費、既存設備の撤去・廃棄費、システム構築費、専用ソフトの購入費、自分では難しい業務の外注費などです。「諸経費」のように中身が分からない費目は対象外になります。
更新の判断は、導入する設備が既設設備と同じ用途かどうかです。事務所のエアコンを更新するのは対象で、設備のなかった倉庫にエアコンを付けるのは対象外と読めます。迷う場合は、申請前に産業振興課へ聞くのが確実です。
いくら戻ってくる?
補助率は2/3以内で、1事業者あたりの上限は200万円です。計算のもとは税抜きの対象経費で、千円未満は切り捨てになります。上限の200万円に届くのは、対象経費が300万円以上のときです。
- 飲食店が冷蔵ショーケースを更新する:150万円 × 2/3 = 100万円
- 小売店が店内のエアコンを入れ替える:100万円 × 2/3 = 66.6万円(千円未満切り捨てで66万6,000円)
- 製造業が生産ラインの機械装置を入れる:450万円 × 2/3 = 300万円 → 上限の200万円
上の費用は計算のために置いた仮の金額です。実際の額は見積書で確かめてください。
公式ページには「予算の範囲に応じて、補助率及び補助金額が変動(減少)する場合があります」とあります。受付の終盤には、交付申請額が予算の上限に近づいたため、申請どおりの金額で交付決定ができない場合があると案内が出ていました。
申請の流れ
- 見積書を2者以上から取る(事業者→販売・工事業者。うち1者は市内の中小企業者)
- 申請書類を産業振興課へ出す(事業者→浦添市。郵送か窓口。期限は8月31日16時、郵送も必着)
- 交付決定を受ける(市→事業者。申請から概ね1週間。発注・契約はこの日以降)
- 設備を入れて、支払いまで終える(事業者。2027年1月29日まで)
- 完了届を出す(事業者→市。完了から30日以内、または2027年2月12日までに。契約書と領収書の写しも付ける)
- 確定通知を受けて請求書を出す(事業者→市。通知から10日以内)
- 口座に振り込まれる(市→事業者。請求書の受け取りから30日以内)
必要な書類
準備できた 0 / 11
履歴事項全部証明書は法人だけで、申請日から3か月以内のものです。個人は、開業届の写し(または営業許可証などの写し)と、令和7年分の所得税確定申告書の写し(または令和8年度の市民税・県民税申告書の写し)を出します。既設設備の資料は、更新を伴う事業のときに要ります。国民健康保険以外の方は、納税証明書のほかに健康保険適用事業所関係事項確認(申請)書の写しも要ります。
事業計画書には、設置予定場所の写真も付けます。周囲2〜3メートルの様子が分かる、3か月以内に撮ったものです。
見積書を取りにくい契約では、理由書(様式4号)で代えられます。市に債権者登録がない場合は、債権者登録申請書も出します。事業が終わったあとの完了届には、様式8号と経費計算書のほか、契約書と領収書の写しを付けます。設置工事があれば、工事完成図面も出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定の日より前に実施・発注・契約したものは、対象になりません。
- 見積もりのルールを破った:2者以上の見積書と、市内中小企業者への優先発注を守らないと、交付決定が取り消されることがあります。
- 期限に間に合わなかった:2027年1月29日までに納品・工事・支払いを終えないと、対象外です。完了届が期限に遅れても交付されません。
- ほかの補助金と併用した:国・県・ほかの補助金との併用はできません。同じ事業は対象外です。
- 交付までに要件を欠いた:交付を受けるまでに、事業者や事業の要件を満たさなくなった場合は取り消しになります。
- 偽りや目的外の使い方があった:取り消しのうえ、交付済みの補助金は期限を定めて返還になります。誓約書には、不正が分かると市が申請者の名称と内容を公表することへの同意も含まれます。
よく誤解されるポイント
「LEDや空調なら何でも対象」と読むと外れます。照明も空調も、既存設備を工事して入れ替えるものだけが対象で、球の交換や新設は入りません。
国の省エネ補助金と二重に使えると考える方もいます。国・県・ほかの補助金を使う事業は、この補助金の対象外です。同じ事業にどの制度を使うかは、申請の前に1つに決めます。
支払いの時期も取り違えやすい点です。発注だけでなく、代金の支払いも2027年1月29日までに終える必要があります。割賦販売で支払いが期限を越える導入は、対象外です。
市内の業者に頼む決まりがある点も見落とされます。見積書は2者以上で、うち1者以上は市内の中小企業者です。市内の中小企業者とは、原則として浦添市内に登記簿上の本店がある会社と、住所が市内にある個人事業主です。優先発注に違反すると、交付が取り消されることがあります。
よくある質問
エアコンを新しく設置する場合は対象になりますか?
対象になりません。空気調和設備は、工事を伴う既存設備の更新に限ります。募集要項には、導入する設備が既設設備の使用用途と同じであることが条件とあります。設備のなかった場所への新設や増設は、更新にあたらないと読めます。申請では既設設備の仕様が分かる資料も出すので、入れ替え前の機器の型番や写真を残しておくと説明しやすくなります。
LEDの電球だけ交換しても使えますか?
使えません。LED照明は、工事を伴う既存照明のLED化に限ります。工事をしない光源部だけの交換と、LEDからLEDへの交換は不可と明記されています。蛍光灯器具を器具ごとLEDに替える工事なら、更新として対象になると読めます。工事の有無が見積書で分かる形かを、依頼する業者に確かめてください。
リースで設備を入れても対象になりますか?
対象外です。設備のリース・レンタルにかかる経費と、クラウドサービスの利用料は、補助対象外とされています。割賦販売も、実施期間内に支払いが終わるものを除いて対象外です。自社の資産として新品を購入し、期限までに代金を払い終える形が前提になります。中古品の購入費も同じく対象になりません。
創業したばかりでも申請できますか?
申請日の時点で創業から12か月を経過している必要があります。補助を受けたあとも事業を続ける意思があることも条件です。個人は開業届の写しなどで、法人は履歴事項全部証明書で事業の実態を示します。12か月に届いていない場合は申請できません。次の公募の有無と要件は、産業振興課に問い合わせて確かめてください。
見積書は何社から取ればいいですか?
2者以上です。そのうち1者以上は、市内の中小企業者にしてください。市内の業者で取扱いがない、特殊な技術が要る、既存設備の保守や保証で特定の業者でないと困る、といった場合は、入札(相見積)が行えない理由書(様式4号)を出します。見積徴取と市内中小企業者への優先発注に違反すると、補助金の交付決定が取り消される場合があります。業者を選ぶ段階から、このルールを頭に置いて動いてください。
他の補助金と併用できますか?
できません。国、県、ほかの補助金との併用は認められず、公的機関のほかの補助金を使う事業は対象外です。同じ設備や工事に別の制度を重ねるのは避けます。ただし、別の設備や別の事業で別の制度を使えるかは、募集要項に書かれていませんでした。分けて申請したいときは、事前に産業振興課へ確認してください。
太陽光発電や蓄電池も対象になりますか?
対象です。ただし、設置工事を伴い、発電量が50kW未満で、自家消費型のものに限ります。その太陽光設備に使う蓄電池も含まれます。自家消費型に限るので、売電を目的にした設備は対象から外れると読めます。判断に迷うときは産業振興課へ確認してください。設置する建物が居住用や居住との兼用部分の場合は、対象外になります。事業用の建物かどうかを先に確かめておきましょう。
ソフトウェアの導入は対象になりますか?
顧客対応・販売、会計・財務、人事・労務、在庫・物流などの機能を持つITツールは対象です。システム構築費や専用ソフトの購入費が補助対象経費に入ります。月額の利用料やランニング費用、クラウドサービスの使用料は対象外です。ソフトだけでなく、動作確認やマスタ設定にかかる費用も、導入に要する経費として認められます。
パソコンやタブレットは補助されますか?
原則として対象外です。OA機器、AV機器、自動車などの汎用性の高い設備は、購入費が対象になりません。例外は、専用パソコンやプリンタが設備やシステムの導入に必須で、事業の遂行に必要と市が認めた場合です。例外に当たるかどうかは、申請前に産業振興課へ相談してください。事業計画書にも、必要な理由を書いておきます。
補助金はいつ振り込まれますか?
事業を終えて完了届を出し、市から確定通知書が届いたあとです。通知を受け取った日から10日以内に請求書を出すと、適法・適正な請求書を受けてから30日以内に指定の口座へ交付されます。設備の代金は先に自社で払う形です。完了届から確定通知までの日数は要項に書かれていないので、資金繰りは余裕を持って組んでください。
設備を入れたあとに売ったり捨てたりできますか?
市長の承認が要ります。補助金で導入・更新した設備を廃棄、譲渡、貸付けしようとするときは、処分承認申請書(様式11号)を出して承認を受けます。あわせて、経費の帳簿や書類は、完了日の属する会計年度の翌年度から5年間保存します。事業の完了後も、必要に応じて遂行状況の報告を求められることがあります。
借りている店舗や事務所でも申請できますか?
申請できます。市内に事業所を所有するか、賃借して事業をしていれば要件に当たります。ただし、設備を付ける建物の所有者の承諾が要ります。事業計画書には承諾を得たかを書く欄があり、誓約書にも、市長の承認なしに処分できない設備だと所有者へ説明して承諾を得た、という確認欄があります。貸主への相談は、見積書を取る前に済ませておくと進めやすくなります。
問い合わせ先と、次の公募について教えてください。
窓口は浦添市経済文化局 産業振興課(電話 098-876-1299)です。受付窓口は平日の9時から16時(12時から13時を除く)です。受付は2026年8月31日16時で終了し、次の公募は公式ページに載っていません。物価高騰対策の補助金として実施されたため、同じ形で続くかどうかも分かりません。公式ページや市の案内で確かめてください。
