令和8年度の募集は、2026年9月30日17時に締め切られました。この補助金は、重度障がいのある人を受け入れる事業所の改修費を、1事業所180万円まで全額補助します。
令和8年度は、条件がひとつ付いています。本人の状態を調べるアセスメントと、関係機関との協議・連携をした事業所が対象です。次の募集があるかどうかは、公式ページに記載がありません。
重度障がい者グループホーム等整備事業の要点まとめ
正式名:大阪府重度障がい者グループホーム等整備事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(共同生活援助・短期入所の事業所を運営する法人)
- 対象業種
- 医療、福祉(障害福祉サービスの事業者)
- 利用目的
- 重度障がい者の受け入れに必要な居室・共用部の改修
- 対象地域
- 大阪府内(同様の補助がある市町村の事業所は対象外)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(事業所ごとに申請)
いくら
- 補助上限額
- 180万円(1事業所あたり)
- 補助率
- 10/10(上限額未満の部分は全額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月6日9時〜2026年9月30日17時(募集は終了)
- 事業の完了
- 年度内(2027年3月31日)に整備を終える
うちの事業所は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みでした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
グループホームは、制度上は「共同生活援助」を行う事業所です。区分は、障がい支援区分のことです。支援の必要度を1から6で表し、数字が大きいほど必要度が高くなります。要綱は、区分5か6の人を重度障がい者と定めています。
「重大な指摘」とは、指定権者(事業所を指定した行政)の指導監査で、指定取消しなどの事由に当たる指摘を受けたことを指します。法上の勧告を受けたうえで命令まで出ている場合は、その命令への改善が終わっている必要があります。暴力団や暴力団密接関係者でないことも、要綱で求められています。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ サテライト型住居の改修である
- ✕ 空床利用型の短期入所の改修である
- ✕ 同様の補助がある市町村の事業所
- ✕ 老朽化した設備の修繕である
- ✕ 区分が4から6に変わっただけの人
サテライト型住居は、本体とは別の場所にある住居です。空床利用型は、施設の空いた居室を使って行う短期入所の形です。
最後の例は、公式のFAQにあります。2025年4月に区分4で入居した人が、2026年5月に区分6になった場合は対象外です。対象になるのは、2026年4月1日以降に入居した人と、これから入居する予定で調整中の人です。
障がい児の短期入所も対象になります。その場合の目安は、厚生労働大臣が定める支援の度合いの区分3以上です。
いくら補助される?
補助率は10/10です。対象経費の実際の支出額と、基準額の180万円を比べて、少ない方が補助額になります。1,000円未満の端数は切り捨てです。
- 既設のグループホームが1室を防音とクッション材に改修:工事費150万円 = 補助額150万円
- 短期入所の事業所が段差解消と居室の改修を同時に実施:工事費220万円 → 上限の180万円(超えた40万円は自己負担)
- 工事費170万円に、工事事務費を上限の2.6%で足す:170万円 × 2.6% = 4万4,200円 → 合計174万4,200円で全額
工事事務費を足すと上限を超える場合、超えた分は自己負担になります。工事費が180万円ちょうどなら、事務費を足した分がそのまま持ち出しです。
工事事務費は、旅費、消耗品費、通信運搬費、印刷製本費、設計監督料など、工事に直接必要な事務の費用です。工事費または工事請負費の2.6%が限度です。
事業所番号ごとに1件の申請で、上限も事業所ごとに180万円です。1つの事業所番号に住居が複数ある場合は、まとめて1件です。2人の入居予定があっても、360万円にはなりません。
何に使える?
対象にならないもの
- 老朽化した設備の修繕(扉のきしみなど)
- スプリンクラー、介護用リフト、特殊浴槽の購入と設置
- 社会福祉施設等施設整備費国庫補助金の対象になる工事
- 国や府内市町村の補助の対象になっているもの
- 交付決定の前に完了した改修
対象になるもの
- 居室と共用部分の改修工事費(例:床や壁の防音工事、クッション性の高い材質への改修、段差の解消)
- 設備を設置する工事費
- 工事事務費(工事費の2.6%まで)
共用部分は、入居者が使う部分のうち居室以外の場所です。ここで大事なのは、新しく受け入れる人の障がい特性に応じた改修かどうかです。古くなったから直すという工事は、対象になりません。
申請から交付までの流れ
令和8年度の流れは次のとおりでした。
- 事前協議を出す(事業者→大阪府。行政オンラインシステムから。9月30日17時まで)
- 審査と内示を待つ(大阪府→事業者。結果は10月下旬ごろ通知の予定)
- 交付申請を出して交付決定を受ける(事業者→大阪府。2026年10月)
- 工事をする(施工業者。交付決定のあと、年度内に完了)
- 実績報告を出す(事業者→大阪府。完了の翌日から30日以内)
- 精算を受ける(大阪府→事業者。工事完了後、随時)
最初に出すのは、補助金の申請ではなく事前協議です。府が整備の内容と対象経費を審査し、採択された事業者だけが交付申請に進みます。協議した金額どおりに採択されるとは限りません。
申込みには申請IDの取得が必要で、郵送は受け付けていません。交付決定とは、府が補助金を出すと決める通知です。この通知の前に完了した改修は対象外なので、工事の契約と着工は決定のあとにします。
必要な書類
準備できた 0 / 7
物件所有者の許可書が要るのは、整備する物件を借りている場合だけです。別紙2には、整備箇所の写真を貼ります。整備する住居の名称や所在地が事業所と異なる場合は、指定申請書などの写しも添えます。別紙1には、対象者の概要(年齢、性別、区分、行動関連項目の点数、入居前の居所など)も書きます。この申出書は、府から市町村に情報提供される前提です。見積書は、建材や施工内容が分かる詳しいものを出します。諸経費が入っている場合は、その内訳も見積書に書きます。
交付申請の段階では、算出内訳書、要件確認申立書、暴力団等審査情報、府税の納税証明書(申請日前3か月以内)などが別に要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に工事を終えた:交付決定の前に完了した改修は、対象外です。
- 老朽化の修繕だった:設備が古くなったための修繕は、対象外です。新しく受け入れる人の障がい特性に応じた改修だけが対象です。
- 点数が届かず不採択になった:審査は点数制で、高い整備計画から予算の範囲で採択されます。不採択になることがあります。
- 指定の取消しや事業所の休廃止があった:決定が取り消され、補助金の返還を命じられることがあります。
- 目的に反して使った:補助で整えた不動産や、単価50万円以上の機器を、耐用年数が過ぎる前に承認なく転用や譲渡をしてはいけません。
令和8年度の条件と、採択のされ方
令和8年度の条件の中心は、アセスメントと関係機関との協議・連携です。アセスメントとは、本人や家族の意向、現在の居所での生活状況、支援が必要な行動などを聞き取って整理する調査です。次年度以降、府は実績をもとに、このプロセスを市町村にも周知する予定と書いています。
審査基準は100点満点の点数表です。配点は、相談の経緯とアセスメントの具体性が40点、整備内容の具体性が20点、期待される効果が15点、対象者の状態像と地域生活継続の確保がそれぞれ10点、法人の適格性が5点です。評価されるのは、次のような項目です。
- 対象者の状態像(行動関連項目の点数)
- 相談の経緯と、本人・家族の意向確認
- 事業所の見学や体験利用の状況
- 相談支援専門員など、関係機関との協議の内容
- 改修が必要な理由と、改修で生活がどう変わるか
- 地域の受け入れ体制への波及
- 法人の適格性(過去3年の指導監査や勧告の状況)
最も配点が大きいのは、本人の状態とそこにいたる経緯を具体的に書けているかです。改修の内容は20点で、アセスメントの記述が薄ければ、工事の見積りが整っていても点数は伸びにくくなります。
府の公表では、令和7年度は18件の協議申請に対して16事業所に交付決定を行いました。令和6年度は17件で14事業所、令和5年度は32件で9事業所です。年度によって、通る割合は大きく違います。
よくある質問
令和8年度に新しく開設した事業所も対象ですか?
対象になります。公式のFAQに、2026年4月にグループホームを新規開設し、5月に受け入れた区分6の人のための改修が対象になる、という例があります。要件は「既設の事業所」で、障がい福祉サービスの指定を受けていることが前提です。必要書類に指定書の写しがあるので、用意してください。
補助率10/10は、自己負担がないということですか?
上限の180万円までは、自己負担がありません。ただし、基準額は事務費を含めた対象経費の合計に対する上限です。工事費に工事事務費を足した額が180万円を超えれば、超えた分は自己負担になります。工事費が180万円を少し下回る場合も、事務費を足すと超えることがあるので、見積書の内訳で確かめてください。
アセスメントでは具体的に何を調べますか?
公式の審査基準から読み取れるのは、本人と家族の意向の確認、現在の居所での生活状況、支援が必要な行動、これまで行った支援、事業所の見学や体験利用の状況です。あわせて、日中活動の場の見学の状況や、相談支援専門員への確認、関係機関の名称と協議の内容も評価されます。様式は別紙1です。
区分4で入居した人が、あとで区分6になったら対象ですか?
対象になりません。FAQでは、2025年4月に区分4で入居した人が、2026年5月に区分6になった例が、対象外とされています。対象になるのは、2026年4月1日以降に入居した人と、今後の入居に向けて調整中の人です。区分が上がったことではなく、入居の時期で判断される点に注意してください。
障がい児の短期入所も対象になりますか?
要綱に定める短期入所であれば、対象になります。障がい児の場合は、厚生労働大臣が定める支援の度合いの区分3以上に当たる利用者が対象です。障がい者の区分5以上とは、基準の数字が違います。対象かどうか迷う場合は、整備グループに利用者の状況を伝えて確かめてください。
法人が複数のグループホームを運営している場合は?
事業所番号ごとの協議申請です。事業所ごとに申請でき、上限の180万円も事業所ごとにあります。1つの事業所番号で複数の住居をまとめて指定されている場合は、複数の住居分を1件にまとめます。2人の入居予定があるからといって、協議書を2件出して360万円を受けることはできません。
市町村に同じような補助がある場合はどうなりますか?
その市町村にある事業所は、対象外です。要綱には、同様の趣旨の補助金制度のある府内市町村に所在する事業所は対象外と書かれています。申請の前に、所在する市町村に対象の補助金がないかを確かめるよう、公式ページが求めています。国や市町村の補助の対象になっている経費も、重ねて申請できません。
他府県の施設に入っている人を受け入れる場合は?
援護市(障害福祉サービスの支給決定をした市)が大阪府内の市町村なら、他府県の障がい者支援施設に入所している人の受け入れも対象になります。援護市が他府県の場合は対象外です。利用者の援護市がどこかは、入居を調整している市町村の窓口で確かめてください。
実績報告では何を出しますか?
完了した日の翌日から30日以内に、実績報告書を出します。添付するのは、収支決算書、支出を証明する領収書などの写し、施工前と施工後の写真、受け入れた入居者の概要です。入居者がまだ決まっていなければ、概要は省けます。整備の内容と効果は資料にまとめて、府のホームページに掲載されます。
工事のあとに、何か守ることはありますか?
補助で取得した不動産や、単価50万円以上の機械・器具は、耐用年数を過ぎるまで、承認なく目的外の使用、譲渡、貸付、担保、取り壊しをしてはいけません。帳簿と証拠書類は、事業完了の年度の終わりから10年間の保管です。消費税の仕入控除税額が確定した場合は、報告も要ります。
次の募集はいつですか?
公式ページに記載がありません。令和5年度から令和8年度まで、府は年度ごとに募集を行い、実績を載せています。ただ、次回の募集が決まっているとは書かれていません。次に備えるなら、入居予定者の相談の経緯や見学の記録をあらかじめ残しておくと、アセスメントの記述に使えます。最新の情報は整備グループに問い合わせてください。
問い合わせ先はどこですか?
大阪府 福祉部 障がい福祉室 生活基盤推進課 整備グループです。電話はダイヤルイン06-6944-6672で、所在地は大阪市中央区大手前二丁目の府庁別館1階です。公式ページには、よくあるお問い合わせ(FAQ)も載っています。対象かどうか迷う利用者の状況は、募集の前に電話で確かめるのが確実です。
