トラック輸送や航空輸送から内航船・フェリーへの切り替えは、環境負荷を下げる一方で、輸送形態を変える手間とコストが先に立ちます。荷役の段取りや納期の見直しが要り、「CO2は減らせそうだが、輸送費がどう変わるか読めない」という段階で検討が止まりがちです。この補助金は、その転換にかかる輸送経費そのものを補助する制度です。
対象は、物流事業者(フォワーダー・陸運事業者・通関業者・内航船社・フェリー会社・はしけ運送事業者)と荷主による共同申請です。大阪港を利用した海上輸送または鉄道と海上輸送の組み合わせへの転換にかかる輸送経費の2分の1が補助されます。令和8年度の受付期間は2026年4月1日(水曜日)から11月30日(月曜日)まで(土日祝日除く)です。
モーダルシフト推進事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(物流事業者と荷主による共同申請) |
| 制度名 | 令和8年度モーダルシフト推進事業補助金 |
| 対象業種 | 物流事業者(フォワーダー・陸運事業者・通関業者・内航船社・フェリー会社・はしけ運送事業者)および荷主 |
| 利用目的 | 貨物自動車・航空機輸送から海上輸送(内航船・フェリー・はしけ等)または鉄道と海上輸送の組み合わせへの転換にかかる輸送経費 |
| 対象地域 | 大阪港(大阪市) |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし) |
| 補助上限額 | 「申請年度の輸送経費から前年度相当の経費を差し引いた額」と「300万円」のいずれか低い額 |
| 補助率 | 転換後の輸送経費の2分の1 |
| 申請受付 | 2026年4月1日(水曜日)〜11月30日(月曜日)(土日祝日除く) |
| 公式サイト | 大阪市「令和8年度モーダルシフト推進事業補助金」 |

補助対象になる輸送の条件
対象になるのは、内貿貨物(国内向けの貨物)の国内輸送を、貨物自動車または航空機による輸送から、内航船・フェリー・はしけ等の海上輸送、または鉄道と海上輸送を組み合わせた輸送へ転換し、大阪港を利用する事業です。
ここで見落としやすいのが、CO2削減効果を前年度比で実証できることが条件という点です。単に輸送手段を変えただけでは足りず、切り替え後にCO2排出量が前年度より減っていることを示す必要があります。
補助額の考え方:「差額」か「300万円」の低いほう
補助上限額は、次の2つのうち低いほうです。
- 申請年度の輸送経費から、前年度に同じ貨物を運んだ場合に相当する経費を差し引いた額
- 300万円
つまり、輸送手段を変えたことで経費がどれだけ増えたかが起点になります。差額が300万円を下回れば、その差額そのものが上限になります。差額が300万円を上回っても、上限は300万円で変わりません。
- 差額が180万円だった場合: 補助率2分の1で90万円
- 差額が500万円だった場合: 2分の1なら250万円だが、上限300万円の範囲内に収まるためそのまま250万円
- 差額が700万円だった場合: 2分の1は350万円だが、上限300万円で頭打ち
申請から実績報告までの流れ
- 交付申請書(様式第1号)・事業計画書・会社概要資料・前年度の輸送形態と経費の実績資料を用意する
- 大阪港湾局計画整備部振興課へ書類を持参で提出する
- 転換後の輸送を実施し、CO2削減効果を前年度比で記録する
- 実績を報告する
よくある質問
物流事業者だけ、または荷主だけでも申請できますか?
できません。公式ページの記載では、物流事業者(フォワーダー・陸運事業者・通関業者・内航船社・フェリー会社・はしけ運送事業者)と荷主による共同申請が前提です。
CO2削減効果を証明できないと対象外になりますか?
対象外になります。転換後の輸送でCO2排出量が前年度比で削減されていることが条件とされています。単に輸送手段を変えただけでは補助の対象にはなりません。
輸送経費の増加分が300万円を超えたらどうなりますか?
補助上限額は、輸送経費の増加分と300万円のいずれか低い額です。増加分が300万円を超えても、補助額は300万円が上限になります。
免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助上限額・補助率・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず大阪市の公式ページで最新の内容をご確認ください。
出典(一次情報)

