店舗の壁やカウンターと入口まわりのベンチを、相模原市内で育った木でつくる計画があります。その工事や什器の費用の半分(上限500万円)を、相模原市が補助します。
この記事で扱う回の受付は終わっています。10月1日から始まった回は、こちらの記事にまとめました。
使えるのは、お客さんなど不特定多数が出入りする施設で、木質化する箇所の体積の半分以上に津久井産材を使う工事です。
相模原市 津久井産材利用促進補助金の要点まとめ
正式名:さがみはら津久井産材利用促進・普及啓発事業補助金(公共的建築物等向け)
だれが
- 申請者
- 事業者(施設のオーナー・運営者)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 民間施設の木造化・木質化、木製什器の購入
- 対象地域
- 神奈川県相模原市
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 500万円
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 終了(2026年度は回ごとに募集)
- 事業の完了
- 補助事業を実施した年度内
うちの施設は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると、対象外です。
- ✕ 会員制の施設やオフィス
- ✕ 従業員室や倉庫だけの工事
- ✕ 津久井産材が5割に届かない
不特定多数の利用者が見込まれる施設とは観光施設や交通機関、銀行、病院の待合スペース、ショッピングモール、店舗などです。木育の観点から私立保育所や学校施設も対象です。有料の施設も原則として対象になります。
老人ホームとマンションの共有スペースは対象外です。不特定多数が使える施設でも、従業員室や倉庫、客席と面していない調理場は対象になりません。
津久井産材とは相模原市内で合法的に生産された木材です。5割は体積で数え、木質化する箇所ごとに見ます。
いくらもらえる?
かかった費用の半分です。1,000円未満は切り捨てます。上限の500万円に届くのは対象経費が1,000万円以上のときです。以下の費用は仮の金額です。
- 保育施設の遊戯室を木質化する:800万円 × 1/2 = 400万円
- カフェが津久井産材の家具と什器をそろえる:300万円 × 1/2 = 150万円
- 店舗の壁と床を木質化する(355万5,000円):355万5,000円 × 1/2 = 177万7,500円 → 177万7,000円
- 病院がロビーを木質化し待合の家具も入れ替える:1,200万円 × 1/2 = 600万円 → 上限の500万円
1,000万円を超えた分は補助額が増えず自己負担になります。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 設計費
- 従業員室・倉庫・客席と面さない調理場の工事
- 津久井産材が5割に届かない箇所の工事
対象になるもの
- 木造化・木質化のための工事費
- 木製什器等の購入、組立て、設置、運搬の費用
- 門、塀、ウッドデッキなど外構だけの木質化
木造化は柱やはり、壁などの全部または一部を木造にすることです。木質化は内装や外装、備品に木材を使うことです。
木材は目立つ形で使い、利用者が触れられる近くに置くほうが望ましいと、市のQ&Aは書いています。
対象経費の範囲は回によって注記が変わっています。市の公式ページでは9月の回が「建物等」、10月1日開始の回が「什器等」です。10月の回のチラシは対象経費に木製什器の購入などだけを挙げています。この記事の回は要綱が工事費と木製什器の購入などを対象にしています。工事費で使えるかは提案の前に森林政策課へ確かめてください。
申請の流れ
- 森林政策課に電話で相談する(事業者→森林政策課。電話042-780-1401。提出書類は事前に連絡してから出す)
- 事業提案書を出す(事業者→森林政策課。指定された期日までに、正本1部と副本4部)
- 審査会で説明する(事業者→審査会。30分程度のヒアリングで、説明は20分以内、質疑は10分程度)
- 審査結果を受け取る(市→事業者。後日、通知書で全員に届く)
- 交付申請を出す(事業者→市。審査結果の通知から14日以内)
- 交付決定を待って着手する(市→事業者。決定通知のあとに工事を始める)
- 完了して実績報告を出す(事業者→市。補助事業を実施した年度内)
- 額の確定を受けて請求する(事業者→市。請求のあとに交付)
審査会は補助対象経費が250万円以下のときか、木製什器の購入などだけのときに、省略できる場合があります。
必要な書類
準備できた 0 / 11
施工図面は配置図と平面図です。縮尺は1/100〜1/50程度で、木質化する箇所を図に示します。
登記簿謄本と公図は施工予定地が明らかなら免除できます。定款、履歴事項全部証明書、納税証明書は法人の場合に出します。相模原市内で同種の営業を10年以上続けていれば免除できます。個人事業者は確定申告書の写しか源泉徴収票(過去2か年分)と、市民税の納税証明書を出します。
使用木材明細表には使う木材ごとに樹種、用途、寸法、数量、使用材積、津久井産材の割合を書きます。事業費の見積書は事業提案書の添付資料に挙がっています。
交付申請以降は市のページにある様式を使います。交付申請書、収支予算書、補助金等概要調書を出し、審査結果通知書の写しを添えます。着手と完成には事業着手届と事業完成届、実績報告には実績報告書、収支決算書、実績調書、津久井産材流通確認証の写し、完成写真を出します。額が確定したら交付請求書を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着工した:工事は交付決定のあとです。やむを得ず先に始めるときは森林政策課へ連絡し、交付決定前着手届を出します。
- 津久井産材が5割に届かなかった:木質化する箇所の体積で5割以上が条件です。実績報告で流通確認証の写しを出します。
- 年度内に完成しなかった:補助事業は、実施した年度内に完了させる決まりです。
- 承認なく処分した:木造化・木質化は8年、木製什器は5年の制限期間があります。承認なしに処分すると、補助金の返還を命じられることがあります。
交付を受けたあとにやること
津久井産材を使っている旨を、プレートや看板で利用者が見える場所に掲示します。施設のホームページや配布物、SNSでの表示にも努めます。
審査会では4つの点が見られます。
- 企画力:幅広い視点でわかりやすい提案か
- 実現性:使い方や材料から見て確実にできるか
- 独創性:利用者の目に留まる個性があるか
- PR効果:津久井産材の魅力を利用者に伝えられるか
審査会は非公開です。提案事業計画書には津久井産材を使ったことを示す方法を書きます。
よくある質問
この記事の回の受付は、まだ間に合いますか?
間に合いません。この記事で扱う夏の回は受付を終えています。市の公式ページでは2026年度の受付が回に分かれ、4月、5〜6月、9月と開かれてきました。いまは2026年10月1日から2027年2月26日までの回に更新されています。予算額に達し次第、受付が終わると書かれています。動くなら早めの相談が必要です。10月1日の回は別の記事で説明しています。
飲食店や店舗は対象になりますか?
店舗は市のQ&Aが不特定多数の利用する施設の例に挙げています。飲食店の客席のように、お客さんが入る場所に津久井産材を使う工事なら、対象になる見込みです。調理場は客席と面していない場所だと対象外です。ホテルのような個別の施設は提案の前に森林政策課へ聞いてください。
事務所や倉庫は対象になりますか?
対象外です。市のQ&Aは、会員制の施設やオフィス、老人ホーム、マンションの共有スペースを対象にならないと書いています。不特定多数が使える施設でも従業員室や倉庫のように立ち入りが制限される箇所は対象外です。お客さんが入る店舗の一部だけを木質化する場合はその部分が対象になります。
津久井産材とは何ですか?
相模原市内で合法的に生産された木材です。使うときは、津久井産材であることを示す流通確認証の写しを実績報告で出します。市のページに、さがみはら津久井産材取扱事業者の一覧(PDF)があります。見積もりの段階で施工業者が津久井産材を扱えるか確かめておくと、材料の手配で困りません。
5割の数え方を教えてください。
体積で数えます。木質化する箇所に使う木材のうち、津久井産材が5割以上であることが条件です。使用木材明細表に樹種や用途、寸法、数量、使用材積を書いて、津久井産材の使用割合を出します。たとえば木材の合計が10立方メートルなら、津久井産材は5立方メートル以上が必要です。設計の段階で施工業者と一緒に計算しておくと安心です。
外構だけの木質化でも対象ですか?
対象です。市のQ&Aは、門や塀、ウッドデッキなど外構部だけの木質化も対象になると答えています。不特定多数の人が見る施設であることと津久井産材が5割以上であることは、外構だけの場合も同じです。木材が目立つ形で利用者に近い場所にあるほうが望ましいと、Q&Aは書いています。
設計費は補助されますか?
対象外です。市のQ&Aは対象事業費の範囲から設計費を除くと書いています。対象になるのは木造化・木質化の工事費と、木製什器等の購入や組立て、設置、運搬の費用です。見積書は設計費と工事費を分けて取っておくと、対象経費を数えやすくなります。補助額は設計費を除いた額から計算します。
審査会ではどんなことを聞かれますか?
事業提案書をもとに、30分程度のヒアリングがあります。説明は20分以内で、そのあと10分程度の質疑です。見られるのは企画力と実現性、独創性、津久井産材のPR効果です。資料と説明で、確実に実現できること、利用者の目に留まること、津久井産材の魅力が伝わることを示します。
審査会は省略できませんか?
次のどちらかに当たるときは省略できる場合があります。補助対象経費が250万円以下のとき、または補助対象が木製什器の購入や設置だけのときです。省略できるかどうかは市が決めます。提案の前に森林政策課へ相談して、自分の事業がどちらの流れになるかを聞くのが確実です。
交付決定の前に工事を始めてもよいですか?
工事の着手は交付決定のあとが決まりです。やむを得ない事情で先に始めるときだけ、森林政策課へ連絡して交付決定前着手届を出します。この場合、決定までの天災などによる損失は事業者の負担です。交付額が申請額に届かなくても、異議は言えません。着工から決定までは計画を変えることもできません。
ほかの補助金と併用できますか?
同じ目的の他の補助事業等と併用していないことが、要件です。同じ工事や什器に国や県などの別の補助を受けることは認められません。対象が重なるかどうかは補助の目的と経費で判断されます。ほかの補助を検討しているなら、提案の前に森林政策課へ確認してください。
補助でつくった物を処分したくなったら?
あらかじめ、財産等処分申請書(第3号様式)を市長に出して承認を受けます。制限期間は木造化・木質化が8年、木製什器が5年です。承認なしに処分や転用をすると、補助金の全部または一部の返還を命じられることがあります。処分で収入が出たときは市に納付を求められる場合もあります。
問い合わせ先はどこですか?
相模原市 環境経済局 経済部 森林政策課(電話 042-780-1401)です。緑区中野633の津久井総合事務所本館2階にあります。メールは shinrinseisaku@city.sagamihara.kanagawa.jp で受け付けています。事業提案書に不備や不足があると受付できません。提出の前に必ず相談してください。
