原材料や燃料が値上がりしても、販売価格に上乗せできない事業者がいます。佐井村は、上乗せの足りなさに応じて5万〜25万円を支給します。
支援額は、値上げをどれだけ取り戻せたかで決まります。原価の増加分を売価に全額転嫁できた事業者(価格転嫁率100%以上)は対象外です。計算の仕方は「いくらもらえる?」の節で示します。
佐井村 中小企業者等物価高騰対策緊急支援金の要点まとめ
正式名:佐井村中小企業者等物価高騰対策緊急支援金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 要綱で定める業種(建設業・飲食店・小売業など)
- 利用目的
- 原材料・エネルギー価格高騰への対応(使い道の指定なし)
- 対象地域
- 青森県佐井村
- 従業員数
- 中小企業者・小規模企業者の範囲内
いくら
- 補助上限額
- 25万円(価格転嫁率に応じて5万〜25万円)
- 補助率
- 定率の定めなし(価格転嫁率別の定額)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年12月25日まで(開始日の記載なし)
うちの会社は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 価格転嫁率が100%以上
- ✕ 対象業種に入っていない
- ✕ 性風俗関連・宗教団体・暴力団関係
売上原価とは、商品の仕入高や製造原価、完成工事原価のように、売上に直接ひもづく費用です。比べるのは直近の事業年度(令和7年)と前期(令和6年)で、法人は損益計算書、個人は青色申告決算書か収支内訳書の数字を使います。
中小企業者と小規模企業者は、要綱が中小企業基本法の定義によると定めています。中小企業者は、業種ごとに資本金か従業員数の上限が決まっています。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下で、どちらか一方を満たせば該当します(旅館業など一部の業種には例外があります)。小規模企業者は、常時使用する従業員が原則20人以下(商業・サービス業は5人以下。宿泊業と娯楽業は20人以下)の事業者です。個人事業主も対象に入ります。
対象外の三つ目は、誓約書に書かれた除外先です。公共法人、政治団体、風俗営業等の規制及び業務の適正化に関する法律にいう性風俗関連特殊営業なども含まれます。
対象業種は決まった一覧だけ
対象業種に入っていない場合は、村長が特に認めた業種を除き申請できません。 業種は日本標準産業分類(国が統計用に定めた業種の区分)の中分類で指定されています。
| 区分 | 対象になる業種 |
|---|---|
| 建設業 | 総合工事業、職別工事業、設備工事業 |
| 製造業 | 食料品、木材・木製品、輸送用機械器具、その他の製造業 |
| 電気・運輸 | 電気業、道路貨物運送業、水運業 |
| 小売業 | 各種商品、織物・衣服・身の回り品、飲食料品、機械器具、その他の小売業 |
| 宿泊・飲食・生活関連 | 宿泊業、飲食店、洗濯・理容・美容・浴場業 |
| 医療・福祉 | 社会保険・社会福祉・介護事業 |
| 協同組合・その他 | 協同組合、廃棄物処理業、自動車整備業、機械等修理業 |
上の一覧に加えて、物価高騰の影響で著しく厳しい経営環境にあると村長が特に必要と認める業種も対象になります。
卸売業は、チラシの対象業種の欄に「卸売業・小売業」と出ています。ところが要綱に並ぶのは小売業の中分類だけで、申請書の業種欄にも卸売業はありません。卸売業の方は、申請の前に窓口へ確認してください。
いくらもらえる?
支援金の額は、価格転嫁率で決まります。価格転嫁率は「売上高の増加額 ÷ 売上原価の増加額 × 100」で出します。
| 価格転嫁率 | 支援金の額 |
|---|---|
| 20%未満 | 25万円 |
| 20%以上40%未満 | 20万円 |
| 40%以上60%未満 | 15万円 |
| 60%以上80%未満 | 10万円 |
| 80%以上100%未満 | 5万円 |
| 100%以上 | 対象外 |
先に、原価が5%以上増えているかを確かめます。仕入れが前期2,000万円、直近2,100万円なら、増加は100万円で5%です。要件に届きます。この原価増100万円を前提に、次の例で考えます。数字は計算の例です。
- 飲食店:売上高が30万円増えた。原価増100万円 × 30% = 30万円なので、価格転嫁率は30%。支援金は20万円
- 食料品の小売店:売上高が90万円増えた。100万円 × 90% = 90万円なので、価格転嫁率は90%。支援金は5万円
- 設備工事業:売上高が110万円増えた。100万円 × 110% = 110万円なので、価格転嫁率は110%。対象外
- 食料品の製造業:売上高が変わらなかった。100万円 × 0% = 0万円なので、価格転嫁率は0%。支援金は25万円
値上げが進んだ事業者ほど、支援金は少なくなります。売上や利益の大きさでは額が変わりません。売上高が前期より減ったときは、価格転嫁率がマイナスになります。10月追加の様式第1号(Excel)は、この場合を「20%未満」の25万円として計算します。申請は1事業者1回限りで、上限は25万円です。
申請の流れ
- 決算書類で価格転嫁率を計算する(事業者。直近と前期の売上高・売上原価を並べる)
- 申請書と誓約書を手に入れて書く(事業者→村の案内ページ・村・商工会)
- 添付書類をそろえる(事業者。納税証明書は余裕をもって)
- 2026年12月25日までに村へ出す(事業者→佐井村 総合戦略課 地域振興係)
- 審査を受け、交付決定の通知を待つ(村長→事業者。交付決定通知書に振込予定日が書かれる)
- 口座に振り込まれる(村→事業者。申請書は請求書を兼ねているため、別の請求書は要りません)
必要な書類
準備できた 0 / 5
通帳は表紙と1・2ページ目の写しを出します。法人は法人税の確定申告書、法人事業概況説明書、損益計算書の控えが要ります。通帳は法人名義のものです。納税証明書は法人村民税、固定資産税、軽自動車税などの滞納がないことを示すものです。
個人事業主は所得税の確定申告書と、青色申告決算書か収支内訳書の控えが要ります。通帳は本人名義です。納税証明書は村県民税、固定資産税、軽自動車税、国民健康保険税の滞納がないことを示すものです。
申請書の様式には注意があります。要綱のPDFの末尾に付いた様式第1号は、経費と売上額の増減率で金額を決める欄になっています。10月に追加された様式第1号は、価格転嫁率で金額を決める欄です。要綱の本文は価格転嫁率で額を決めているので、10月の様式が合います。迷ったら窓口で確かめてください。
公式資料に書かれていない点
公式に明記があるのはここまでです。次の点は資料から読み取れませんでした。
- 受付の開始日:案内ページにもチラシにも書かれていません。終了日だけが示されています。
- 提出の方法:チラシは「問合せ・書類送付先」とだけ書いています。郵送か持参かの指定は確認できませんでした。
- 予算がなくなった場合:要綱は「予算の範囲内」で交付すると定めています。先着順かどうかは書かれていません。
- 受け取った支援金の税務上の扱い:資料に記載がありません。税務署か税理士に確かめてください。
申請を考えているなら、先に窓口へ電話して上の点を聞いておくと安心です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 価格転嫁率が100%以上だった:売上高の増加額が売上原価の増加額以上だと対象外です。
- 対象業種に入っていなかった:卸売業のように一覧にない業種は、村長の認定がなければ申請できません。
- 12月25日を過ぎた:期限後は原則受け付けません。村長がやむを得ない事情と認めた場合だけ例外になります。
- 村税などを滞納していた:法人は法人村民税など、個人は村県民税や国民健康保険税などが対象です。
- 虚偽や不正があった:交付決定が取り消され、支援金の返還を求められます。
よくある質問
価格転嫁率とは何ですか?
売上原価が増えた分のうち、売上高の増加でどれだけ取り戻せたかを示す割合です。計算式は「売上高の増加額 ÷ 売上原価の増加額 × 100」です。たとえば原価が100万円増え、売上高が30万円増えたなら30%になります。比べるのは直近の事業年度(令和7年)と前期(令和6年)で、法人は損益計算書、個人は青色申告決算書か収支内訳書の数字を使います。100%以上になると対象外です。
売上原価はどの数字を使いますか?
要綱は、法人なら法人税の確定申告書に添付する損益計算書、個人なら所得税の確定申告書に添付する青色申告決算書か収支内訳書に載っている売上原価を使うと定めています。商品仕入高、製造原価、完成工事原価などが含まれます。売上高も同じ書類の数字です。決算書の「売上原価」と「売上高」の欄を、直近と前期で並べて差を出すのが最初の作業です。
売上原価が何%増えていれば対象ですか?
直近の事業年度が前期に比べて5%以上増えていることが要件です。たとえば前期の売上原価が2,000万円なら、直近が2,100万円以上であれば5%に届きます。2,090万円では4.5%で届きません。そのうえで、増えた分を販売価格に十分に転嫁できていないこと、つまり価格転嫁率が100%未満であることも必要です。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。ただし本店または主たる事業所が佐井村内にあることが条件です。必要な書類は、所得税の確定申告書と青色申告決算書か収支内訳書の控え、本人名義の通帳の写し、納税証明書です。村外に住所がある個人事業者の場合は、住所のある市町村が課す税の滞納がないことも見られます。誓約書と交付申請書兼請求書もあわせて出します。
店舗が複数あるときは、店舗ごとに申請できますか?
申請は1事業者につき1回限りです。例外として、複数の事業所や店舗を持つ事業者が、それぞれで確定申告などを行い、経理の区別が明確な場合に限り、事業所や店舗ごとに申請できます。経理がひとつにまとまっている場合は、1回の申請になります。判断に迷うときは、申請の前に窓口で確かめてください。
卸売業は対象になりますか?
資料だけでは決められません。チラシの対象業種の欄には「卸売業・小売業」とありますが、要綱が並べているのは小売業の中分類だけです。申請書の業種欄にも卸売業は見当たりません。一覧にない業種でも、村長が特に必要と認めれば対象になる定めがあります。申請の前に総合戦略課 地域振興係へ電話して、自社の業種が入るかを確かめてください。
売上高が減っていても申請できますか?
要綱の別表は「20%未満」から「100%以上」までで、売上高が減った場合の書き方はありません。ただ、10月に追加された様式第1号のExcelは、売上高が減ると価格転嫁率がマイナスになり、「20%未満」の25万円と計算する式になっています。要綱の本文には明記がないため、売上高が前期より減っている事業者は、申請の前に窓口で扱いを確かめてください。なお、売上原価の増加額が0以下だと、同じ様式で対象外になります。
いつ振り込まれますか?
支援金は口座振込で交付されます。申請書は請求書を兼ねているため、別に請求書を出す必要はありません。審査のあと、村長から交付決定通知書が届き、そこに交付額と振込予定日が書かれる様式になっています。申請から振込までの目安日数は、公式の資料に書かれていません。添付書類に不備があると交付に時間がかかるとされているため、書類は漏れなくそろえて出してください。
申請の期限はいつですか?
2026年12月25日(金)までです。期限は要綱とチラシの両方に書かれています。ただし村長がやむを得ない事情があると認めたときは、期限後でも受け付ける定めがあります。例外を当てにせず、納税証明書の取得や決算書の準備に余裕をもって動くのが安全です。受付の開始日は、案内ページにもチラシにも書かれていません。
使い道に決まりはありますか?
要綱には、支援金の使い道を縛る規定が見当たりません。目的として、原材料費などの高騰で苦しい事業者の事業継続を支え、地域経済を維持することが書かれています。申請書類として挙げられているのは決算書類や納税証明書などで、使い道の報告書は含まれていません。ただし、虚偽の申請や不正があると交付が取り消されます。
申請先と問い合わせ先はどこですか?
佐井村総合戦略課 地域振興係です。所在地は〒039-4711 青森県下北郡佐井村大字佐井字糠森20で、電話は0175-38-2111(代表)、受付は平日の8時15分から17時までです。申請書類は村の窓口、商工会、村のホームページから手に入ります。対象業種や提出方法で迷ったときは、申請の前に問い合わせておくと書類の出し直しを防げます。
不正があったときはどうなりますか?
虚偽その他の不正な手段で支援金を受けた場合、村長は交付決定を取り消し、返還を求めることができます。返還は命令書で期限を定めて命じられます。申請時の誓約書には、審査のために村が課税台帳を閲覧することへの同意も含まれています。決算書の数字や業種の記載は、書類と食い違わないように確かめてから出してください。
