令和8年度の第2次公募は、2026年9月3日12時の必着で締め切られています。公式ページの見出しにも「募集終了」と出ています。
次の公募があるかどうかは、公式ページに記載がありません。過去の交付決定事業として令和7年度の一覧が載っているので、事業そのものは年度をまたいで続いてきました。この記事では、令和8年度の交付要綱と第2次公募要領から、準備しておくべき点を整理します。
対象は札幌市内の企業だけでなく、圏域の12市町村に本社と製造拠点がある会社です。窓口は札幌市ではなく、さっぽろ産業振興財団です。
ものづくり企業就業環境向上補助金の要点まとめ
正式名:ものづくり企業就業環境向上補助金
だれが
- 申請者
- 中小企業等の法人・組合(個人事業主は対象外)
- 対象業種
- 製造業・建設業(建設業は常設の加工拠点がある場合のみ)
- 利用目的
- 製造現場の就業環境を良くする設備の導入
- 対象地域
- さっぽろ連携中枢都市圏の12市町村
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者に当たること
いくら
- 補助上限額
- 150万円
- 補助率
- 1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月22日〜2026年9月3日(12時必着)
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 個人事業主である
- ✕ 新設予定の工場へ入れる
- ✕ 事業拡大が目的の設備である
- ✕ 同じ内容で国・道・市の支援を受ける
圏域の12市町村は、札幌市、小樽市、岩見沢市、江別市、千歳市、恵庭市、北広島市、石狩市、当別町、新篠津村、南幌町、長沼町です。
製造拠点とは、実際に製造をしている事業所のことです。事務所や営業所だけの拠点は含まれません。
建設業は、工事で使う資材を加工する常設の拠点を持つ会社に限ります。
中小企業基本法の中小企業者とは、製造業や建設業なら資本金3億円以下か従業員300人以下の会社です。どちらか一方を満たせば足ります。
大企業の影響が強い会社は外れます。同じ大企業が株式の2分の1以上を持つ会社、複数の大企業が合わせて3分の2以上を持つ会社、役員の2分の1以上を大企業の役員や職員が兼ねる会社です。
事業協同組合や企業組合などの組合も対象です。主たる事務所が圏域内にあり、組合員の2分の1以上が上の条件を満たす必要があります。
このほか、設立後1年以上たち、事業を続ける資金や人材があることも条件です。会社更生法や民事再生法の手続き中の会社、風俗営業を行う会社、政治団体も対象になりません。
いくら補助される?
対象経費の2分の1で、上限は150万円です。千円未満は切り捨てます。消費税は対象経費に入らないので、税抜の金額で計算します。
上限の150万円に届くのは、税抜の対象経費が300万円以上のときです。
- 作業場の冷暖房を入れる:200万円(税抜) × 1/2 = 100万円
- 重い部材を運ぶ機械と据え付け工事:300万円(税抜) × 1/2 = 150万円
- 更衣室を広げる工事と設計:400万円(税抜) × 1/2 = 200万円 → 上限の150万円
採択は件数が限られています。第2次公募は6件程度で、うち札幌市外に本社がある企業は1社までと決まっていました。申請すれば受けられる制度ではありません。
何に使える?
対象にならないもの
- 事務機器:パソコン、モニター、テレビ、プロジェクター、タブレット、プリンター、コピー機、複合機、FAX、照明器具、スマートフォン、電話機
- 福利厚生が主な目的の設備:冷蔵庫、電子レンジ、給湯器、自動販売機、運動器具、マッサージ機
- 車両(フォークリフトを含む):高所のピッキング用の作業車と無人搬送車は例外
- 中古品、消耗品、美化が主な目的の工事(壁紙の張替えなど)
- 老朽化した設備の単なる更新
- 店舗と兼用する設備
- 土地・建物の購入や借上げ、租税公課、水道光熱費、振込手数料
- 親会社・子会社・関連会社から調達する経費と、自社の技術を使う経費
- 過去にこの補助金に採択された、同じ計画や取組
対象になるもの
- 設備費(設備の購入費と運搬費)
- 工事費(設備の据え付けと、建物の工事)
- 設計費(工事の設計)
取組の例として、重い作業を軽くする治具や機械、冷房・暖房設備、粉塵や騒音を減らす機器、作業の安全性を高める設備、トイレ・休憩室・更衣室の新設や拡張が挙がっています。
設置する場所は、原則として工場の中です。製造に携わる人が使うなら、同じ敷地内の事務所も対象になります。店舗は除きます。
製造拠点が賃貸物件で、工事を伴う設備を入れるときは、貸主の許可を先に得てから申請します。企業概要書(様式2)に確認欄があります。
照明器具が事務機器に入る点は、見落としやすいところです。休憩室を整えるときも、冷蔵庫や給湯器は対象外になります。
対象になる経費は、交付決定の日以降に発生し、2027年2月26日までに支払いを終えたものに限ります。
申請の流れ
- 現場の課題と従業員の声を整理する(事業者。従業員満足度調査を使います)
- 書類をそろえ、期間内に事前確認を受ける(事業者→財団のものづくり産業振興課。第2次公募は9月3日12時の必着)
- 正本1部・副本9部・USBを出す(事業者→財団。持参か郵送で、メールとFAXは不可)
- 面接審査を受ける(事業者→審査委員会。第2次公募は9月11日の予定。申請が多いと書面審査が先に入ります)
- 交付決定を受け、設備を入れる(財団→事業者。決定通知はメール。完了は2027年2月26日まで)
- 完了届を出し、確定通知のあとに請求する(事業者→財団。完了届は事業完了から5営業日以内、または3月5日12時のどちらか早い日まで)
交付は2027年3月末ごろに、請求書をもとに口座へ振り込まれる予定です。
必要な書類
準備できた 0 / 12
履歴事項全部証明書と納税証明書は、申請日から3か月以内の原本です。納税証明書は指名願用を指定します。
決算報告書は、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書の3つです。
企業概要書にはパンフレットやホームページの写しを付けます。事業計画書には、課題が出ている現場の写真と、設備の設置場所を示した工場の全体図面を付けます。計画書では、採用の実績と5年先までの採用計画も書きます。従業員満足度調査は、自社で行った調査の結果で代えられます。収支予算書には、見積書やカタログの写しを付けます。
提出書類はすべて必須で、不備があると一切受け付けられません。手書きや切り貼りの様式も受け付けられません。申請書(様式1)と誓約書兼同意書(様式4)には代表者印を押します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定より前に発生した経費:対象になるのは、交付決定の日以降に発生した経費です。
- 2月26日までに支払いを終えられなかった経費:期限を過ぎた支払いは対象外です。
- 同じ内容で他の助成を受けた:国・道・市などの補助や委託を受けると、交付決定が取り消されることがあります。
- 虚偽の申請や、目的外の使用:交付の取消し、減額、返還の対象です。加算金がつくこともあります。
- 取得した財産を勝手に処分した:耐用年数か5年のうち短い期間は、目的外の使用、貸付、譲渡、担保にできません。先に財団の承認を取ります。
- 完了後の報告をしなかった:交付決定の翌年度から3年間、事業活動状況報告書を出します。
併用と消費税
同じ内容の事業で、国や道、札幌市など他の助成制度による支援を受けている場合や、受ける予定がある場合は、申請できません。採択のあとに分かったときは、交付決定を取り消されることがあります。別の内容の設備なら、この条件には当たりません。
消費税と地方消費税は、補助対象経費に入りません。
取得価格が50万円以上の機器を買ったときは、機器装置等保有状況表と写真を、指定された期日までに出します。
補助金を受けた場合の税の扱いは、公式資料に書かれていません。税理士か税務署に聞いてください。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
できません。対象は法人と、事業協同組合などの組合です。個人事業主は要綱でも公募要領でも、はっきり除かれています。法人化したばかりの場合も、設立後1年以上たっていることが条件なので、設立日を登記簿で確かめておく必要があります。個人事業主として事業を続けてきた年数は、この1年には数えない扱いになるかどうか、公式資料に書かれていません。事務局に確かめてください。
本社が札幌市外でも申請できますか?
圏域の12市町村の中に、登記上の本店と製造拠点があれば申請できます。小樽市や千歳市の会社も対象です。ただし第2次公募は、採択6件程度のうち札幌市外に本社がある企業は1社までと決まっていました。圏域の外に本社がある会社は、工場が圏域内にあっても対象になりません。本社は登記上の本店を指すので、実際に経営している場所ではなく、登記簿の住所で判断されます。
建設業でも申請できますか?
工事で使う資材を加工する常設の拠点を持つ建設業なら、申請できます。現場ごとに作業場所が変わる会社や、事務所と営業所だけの会社は対象になりません。製造拠点は、実際に製造している事業所のことです。拠点の実態がわかる写真や図面を、書類で用意しておくと説明しやすくなります。建設業も製造業と同じく、申請のときに設立後1年以上たっていることなどの条件を満たす必要があります。
LED照明の入れ替えは対象になりますか?
公式の資料では、照明器具が事務機器の例に入っています。事務機器は対象経費として認められません。作業場の照明は就業環境の改善に見えますが、器具の購入は外れるおそれがあります。計画に入れたいときは、申請の前に、事務局のものづくり産業振興課へ電話で扱いを確かめてください。
休憩室に冷蔵庫や給湯器を置く費用は対象ですか?
対象外です。冷蔵庫、電子レンジ、給湯器、自動販売機、運動器具、マッサージ機は、業務に関係しない福利厚生が主な目的の設備として挙がっています。休憩室そのものの新設や拡張は取組の例に入っています。工事は対象でも、中に置く設備は対象外になることがあります。更衣室のロッカーや休憩室の家具などの扱いは、公式資料に例がありません。個別の品目は事務局へ確かめてください。
古くなった機械の入れ替えは対象ですか?
老朽化した設備の単なる更新は対象外です。就業環境をどう良くするかが、計画の中心になります。たとえば重い作業を軽くする機械に替えるなら、従業員満足度調査の結果とあわせて、現場の課題をどう解決するかを示します。事業規模の拡大が目的の設備も対象外です。生産量を増やす機械を入れると、就業環境の改善が目的でも外れることがあるので、計画書では現場の負担を減らす狙いを具体的に書きます。
工場の事務所にエアコンを入れる費用は対象ですか?
製造作業に従事する人が使う事務所で、工場と同じ敷地内にあれば、対象になります。店舗は除かれます。原則として工場の中に設ける設備が対象なので、製造に関わらない人だけが使う建物は外れます。冷暖房設備は取組の例として挙がっていますが、事務機器と福利厚生の設備は対象外のままです。迷う設備は、見積書を取る前に事務局へ聞いておくと、計画を作り直さずに済みます。
交付決定の前に注文した設備は対象ですか?
対象になりません。補助対象経費は、交付決定の日以降に発生したものに限ります。事業の期間は、交付決定の日から2027年2月26日までです。支払いも、この日までに終えなければなりません。見積書を取るのは申請に必要ですが、契約や発注は交付決定のあとに回します。納品や工事が2027年2月26日の支払い期限に間に合うかも、業者と先に打ち合わせておくと安心です。
申請から補助金が振り込まれるまでの流れは?
第2次公募では、9月3日が締切、9月11日が面接審査の予定、決定は9月下旬でした。事業が終わったら完了届と実績報告を出し、財団が金額を確定します。そのあとに請求書を出すと、2027年3月末ごろまでに振り込まれる予定でした。補助金は設備の支払いのあとに入る後払いです。設備代の支払い資金は、いったん自社で用意する必要があります。
補助事業が終わったあとにすることはありますか?
交付決定の翌年度から3年間、事業活動状況報告書を出します。取得価格50万円以上の機器は、機器装置等保有状況表を写真と一緒に出します。採択された取組は、財団と札幌市のホームページで名称と内容が公表されます。セミナーでの発表や、アンケートに協力を求められることもあります。
次の公募はいつありますか?
公式ページには、次の公募の予定は書かれていません。令和8年度の第2次公募は締め切られています。事業は令和7年度にも行われ、交付決定事業の一覧が公開されています。次に募集があるときは、新しい年度の交付要綱と公募要領が出るので、金額や条件はそちらで確かめてください。
問い合わせ先はどこですか?
さっぽろ産業振興財団 食・ものづくり産業振興部 ものづくり産業振興課の「ものづくり企業就業環境向上補助金」事務局です。電話は011-817-7890です。提出の受付時間は、月曜から金曜の9時30分〜12時と13時〜17時で、祝祭日は除かれます。提出は持参か郵送で、メールとFAXは受け付けられません。
