従業員の奨学金返済を支える制度を社内に作り、求人票で打ち出す企業に、滋賀県産業支援プラザが一律5万円を支給します。規程を作っただけでは対象にならず、求人活動の実績か申込みが要ります。
申請は2027年1月29日までで、予算の上限に達した時点で終わります。月7,500円を従業員ごとに補助する別の2制度とは、支給の理由が違います。
奨学金返還支援制度導入促進支援金の要点まとめ
正式名:令和8年度 奨学金返還支援制度導入促進支援金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主等)
- 対象業種
- 業種指定なし
- 利用目的
- 奨学金返還支援制度の導入と求人活動
- 対象地域
- 滋賀県内(事業所があること)
- 従業員数
- 中小企業者・NPO法人・社会福祉法人等(上限は下で説明)
いくら
- 補助上限額
- 一律5万円(定額)
- 補助率
- 定額支給(対象経費に対する率の設定なし)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年1月29日(予算上限に達するまで随時)
- 事業の完了
- 2027年3月31日まで(着手は2026年2月以降)
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
対象の事業者は、中小企業基本法第2条第1項の中小企業者です。これは業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっている会社のことです。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下です。どちらか一方を満たせば該当します。特定非営利活動法人、農事組合法人、社会福祉法人なども対象です。自社の採用・育成の方針を社内外に発信していることも条件です。
返還支援の制度とは、従業員本人の奨学金の返済負担を軽くするものです。年1回以上、現金か振込で給付するか、本人に代わって奨学金の貸与元へ年1回以上直接返す代理返還のどちらかです。就業規則などに書きます。従業員が10人未満で就業規則がない場合は、制度の規定を整えれば足ります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 県税に未納がある
- ✕ 大企業の子会社などに当たる
- ✕ 国・県・市町が運営する施設
大企業の子会社などとは、同じ大企業が発行済株式の2分の1以上を持つ会社、大企業が3分の2以上を持つ会社、大企業の役員や職員が役員の2分の1以上を占める会社などです。ほかに、風俗営業など交付要領が定める業種も対象外です。
いくら支給される?
1社あたり一律5万円です。かかった費用に応じて増減しません。
- 製造業の会社が就業規則に返還支援手当を加えて、求人票に載せた:5万円 × 1社 = 5万円
- 従業員8人の小売店が、規程を作って合同企業説明会に申し込んだ:5万円 × 1社 = 5万円
導入のあとに従業員へ手当を出すなら、別の補助金が使えます。月1万5千円の手当を出す場合、若年層等人材確保・定着補助金の対象経費の2分の1は、1万5千円 × 1/2 = 7,500円です。この補助金は、従業員1人につき月7,500円が上限になります。
似た名前の3制度は何が違う?
滋賀県産業支援プラザには、奨学金返還支援に関わる制度が3つあります。支給の理由が違います。
| 制度 | 支給の対象 | 金額 |
|---|---|---|
| 奨学金返還支援制度導入促進支援金(この記事) | 制度を作り求人活動をした企業 | 一律5万円 |
| 若年層等人材確保・定着補助金(奨学金返還支援) | 2025年4月1日以後に採用した35歳以下の従業員 | 月7,500円/人(総額45万円・最大5人) |
| 中核人材定着補助金(奨学金返還支援) | 2025年3月31日以前から勤める35歳以下の従業員 | 月7,500円/人(総額10万円) |
すでに手当を払っている企業は、下の2制度を確かめてください。中核人材定着補助金は、同じ年度に若年層等の補助事業を同時に行うことが条件です。
申請の流れ
- 返還支援の制度を決める(事業者。日本学生支援機構等に利用申請して、企業等補助番号を取る)
- 就業規則などに制度を明記する(事業者。社内の従業員に周知しておく)
- 求人活動をして、制度を明示する(事業者。求人票やHPに載せる)
- 申請書類を出す(事業者→産業支援プラザ。原則は電子申請。2027年1月29日まで)
- 審査と交付決定を受ける(産業支援プラザ→事業者)
- 実績報告と請求を出す(事業者→産業支援プラザ。事業は2027年3月31日までに終える)
手当を従業員へ直接支給し、代理返還を行わない場合は、1の日本学生支援機構等への利用申請は要りません。
必要な書類
準備できた 0 / 7
企業等補助番号の書類は、代理返還を使うときの書類です。納税証明書は写しでも構いません。誓約書(別紙3)は暴力団との関係がないことなどを誓う書類です。事業計画書(別紙2)には、返還支援の方法(代理返還型・手当等支給型・併用)、制度を明示する場所、支援の対象従業員数、採用実績と予定を書きます。申請の方法は、原則として電子メールです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 求人活動の実績も申込みもない:職業紹介事業者(ハローワークを除く)への応募か、滋賀県主催のWORKしが博等への参加または申込みが要ります。
- 制度を求人票やHPで示していない:自社のHPか求人票に、返還支援の導入を書く必要があります。
- 期限を過ぎた:申請は2027年1月29日までです。予算の上限に達すると、その前でも終わります。
- 県税に未納がある:県税の未納は交付要領の対象外条件です。
よくある質問
すでに奨学金返還支援の制度がある会社は申請できますか?
公式ページと交付要領のどちらにも、すでに制度がある会社を除くという記載を確認できませんでした。支援の対象は、制度を導入して求人活動を行う事業とされています。すでに手当を払っている会社は、従業員ごとに補助する若年層等人材確保・定着補助金や中核人材定着補助金も候補になります。迷う場合は、申請の前に産業支援プラザへ聞いておくと安心です。
NPO法人や社会福祉法人でも申請できますか?
申請できます。公式ページは、中小企業基本法の中小企業者のほか、特定非営利活動法人、農事組合法人、社会福祉法人等も対象に挙げています。ただし、滋賀県内に事業所があること、申請日の時点で事業を営んでいること、自社の採用や育成の方針を社内外に発信していることが条件です。事業を営まない法人格のある自治会などは対象外です。
手当を従業員に直接払う方式でも対象になりますか?
対象になります。交付要領は、返還支援の方法として、従業員への給付と、本人に代わって貸与元へ返す代理返還の2つを挙げています。直接支給で代理返還を行わない場合は、日本学生支援機構等への利用申請と企業等補助番号の取得は要りません。ただし、年1回以上の給付と、就業規則などへの明記は必要です。
就業規則がない小さな会社でも申請できますか?
申請できます。交付要領は、従業員が10人未満で就業規則を作っていない場合、返還支援に関する規定を整えていれば足りるとしています。規定は、従業員に周知できる形で用意します。求人票やHPで制度を示すことも条件なので、規定の内容と求人票の書き方をそろえておきます。
求人活動はハローワークでも認められますか?
認められません。公式ページは、職業紹介事業者(ハローワークを除く)に応募するか、滋賀県が主催するWORKしが博等に参加することを条件にしています。参加の申込みをした段階でも構いません。職業紹介事業者とは、求人情報サイトの運営者や求人誌の発行者など、求人と求職の情報を提供する事業者です。
対象になる奨学金の種類に決まりはありますか?
あります。交付要領は、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校の専門課程、大学院などの修学のために貸与された学資金を対象にしています。日本学生支援機構の奨学金のほか、自治体、大学、民間企業・団体が貸与するものも含みます。制度の趣旨から対象外とすると産業支援プラザが認めたものは除かれます。
申請はいつまでにすればいいですか?
2027年1月29日(金)までです。ただし、予算の上限に達するまでの随時受付なので、その前に終わる場合があります。事業は、2026年2月以降に着手し、2027年3月31日までに終えたものが対象です。書類をそろえるのに時間がかかるため、規程の整備と求人の準備を先に進めておくと安全です。
交付決定の前に着手してもいいですか?
公式ページと交付要領に、交付決定前の着手を禁じる記載は確認できませんでした。一方で、着手は2026年2月以降と決まっています。交付決定の時期も書かれていません。規程の改定や求人の掲載を始める前に、産業支援プラザへ電話で確かめておくと、対象外になるおそれを減らせます。
支給された5万円の使い道に決まりはありますか?
公式ページと交付要領に、使い道の指定は確認できませんでした。交付要領は支援金の額を一律5万円と定めるだけで、対象経費の計算もありません。使い道や会計上の扱いは、申請の前に産業支援プラザと税理士に確かめてください。実績報告書の提出と、帳簿や証拠書類の5年間の保存は決まっています。
若年層等人材確保・定着補助金とは併用できますか?
併用の可否は、導入促進支援金の公式ページと交付要領に書かれていません。若年層等人材確保・定着補助金は、2025年4月1日以後に採用した35歳以下の従業員に月7,500円を補助し、総額45万円、最大5人までです。中核人材定着補助金は、若年層等の補助事業の同時実施が条件です。組み合わせる場合は、産業支援プラザに相談します。
実績報告や請求はいつ出しますか?
交付決定のあと、事業が終わったら実績報告書(様式第4号)を、産業支援プラザが別に定める日までに出します。支援金を受け取るときは、交付請求書(様式第5号)を出します。事業の完了は2027年3月31日までです。実績報告の別紙には、求人活動の実績(WORKしが博等への参加か、職業紹介事業者名)と、制度を明示した方法を書き、実績を示す資料を付けます。調査のために、報告や現地確認、データの提供を求められることがあります。
問い合わせ先はどこですか?
公益財団法人滋賀県産業支援プラザの総務企画部 企画・DX推進課です。電話は077-511-1411です。公式ページには、問い合わせ用のメールフォームもあります。対象になるかどうか、納税証明書の取り方、交付決定の時期などで迷ったら、申請の前に聞いておくと書類の出し直しを防げます。
