中小水力発電の開発は、地権者や漁業関係者、地域住民との合意形成でつまずくことが少なくありません。発電量やコストの計算だけでは事業が前に進まない場面があります。「水力発電導入加速化事業費(初期調査等支援事業のうち水力発電の地域における共生促進等を図る事業)」は、この地域との関係づくりに必要な初期段階の取組を支援する制度でした。令和5年度分は、2023年10月27日をもって募集を終了しています。
水力発電導入加速化事業費(地域共生促進事業・令和5年度)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(地方公共団体・民間事業者等。中小水力発電の新規開発を検討する主体) |
| 制度名 | 令和5年度水力発電導入加速化事業費(初期調査等支援事業のうち水力発電の地域における共生促進等を図る事業) |
| 対象業種 | 汎用(中小水力発電の新規開発を検討する事業者) |
| 利用目的 | 設備投資 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし |
| 補助上限額 | 3,730万円 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 申請受付 | 終了(2023年4月25日〜10月27日) |
| 公式サイト | 一般財団法人新エネルギー財団「水力発電の地域における共生促進等を図る事業」 |

「事業性評価」との違い——お金の計算ではなく地域との関係づくり
水力発電関連の補助金には似た名前の制度がいくつかあります。この記事で扱う「地域における共生促進等を図る事業」は、発電量や採算性を調べる「事業性評価」とは目的が異なります。
- 事業性評価事業:その地点で発電事業が成り立つかどうかの技術的・経済的な調査
- 地域共生促進事業:地権者・漁業関係者・地域住民との合意形成、環境影響への配慮といった、事業を進める上での地域との関係づくりに必要な取組
発電の採算性が良くても、地域の理解が得られなければ計画は進みません。 この制度は、その両輪のうち地域側の課題に絞って支援する枠だったと理解すると位置づけが分かりやすくなります。
補助率1/2以内という設計
事業性評価事業では補助率の記載が公式ページで確認できないケースが多い一方、この地域共生促進事業では補助率1/2以内と明記されています。地権者説明会の開催や、地域住民向けの周知活動といった、比較的経費の見通しが立てやすい項目が中心だからだと考えられます。
次回公募に備えてやっておくこと
- 開発予定地点の地権者・漁業関係者・地域住民の関係者リストを事前に整理しておく
- 過去の採択事例を参考に、どのような地域理解活動が対象になりやすいか把握しておく
- 新エネルギー財団の公式サイトを定期的にチェックし、次年度の公募開始時期を確認する
よくある質問
今から申請できますか?
できません。令和5年度分は2023年10月27日で募集を終了しています。この制度は年度を変えながら継続実施されており、最新の公募状況は一般財団法人新エネルギー財団の公式サイトで確認できます。
事業性評価事業と同時に申請できますか?
両事業は目的が異なるため、同一プロジェクトで両方の枠を活用するケースも想定されますが、詳細は次回公募要領での確認が必要です。
どんな取組が対象になりますか?
公式ページの名称から、地権者・漁業関係者・地域住民との合意形成、環境影響への配慮に関する取組が対象と読み取れますが、対象経費の詳細な一覧は確認できていません。
