水産加工業は、原料の水揚げが天候や漁獲量に左右されやすく、加工業者1社だけでは新商品の開発や新しい販路の開拓に踏み出しにくい業種です。水産加工連携プラン支援事業は、1社ではなく「連携協議会」を組んで取り組む水産加工業者等を支援する制度です。
実施主体は公益財団法人水産物安定供給推進機構。対象は、漁業者・養殖業者・流通業者・水産加工業者などが2者以上で構成した連携協議会です。連携協議会の運営費は定額で上限400万円、新商品開発や設備投資を伴う「加工流通等連携プラン・スタートアップ支援事業費」は対象経費の1/2以内が補助されます。令和8年度の2次募集は、課題提案書の提出期限が2026年9月4日(金)17時必着です。
水産加工連携プラン支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(漁業者・養殖業者・流通業者・水産加工業者等で構成する連携協議会) |
| 制度名 | 水産加工連携プラン支援事業 |
| 対象業種 | 水産業(漁業・養殖業・水産加工業・水産物流通業) |
| 利用目的 | 水産加工業者等の連携による新商品開発・販路開拓・生産性向上の取り組み |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし) |
| 補助上限額 | 連携協議会助成経費:定額(上限400万円)/加工流通等連携プラン・スタートアップ支援事業費:対象経費の1/2以内(上限額の記載なし) |
| 補助率 | 連携協議会助成経費:定額/加工流通等連携プラン・スタートアップ支援事業費:1/2以内 |
| 申請受付 | 令和8年度2次募集。課題提案書の提出期限は2026年9月4日(金)17時必着 |
| 公式サイト | 公益財団法人水産物安定供給推進機構「水産加工連携プラン支援事業」 |

対象になるのは「協議会」。1社だけでは応募できない
この補助金の最大の特徴は、申請の単位が会社ではなく「連携協議会」であることです。連携協議会は、次のような立場の事業者・団体が2者以上集まって構成します。
- 生産段階の事業者(漁業者・養殖業者)
- 加工・流通段階の事業者(水産加工業者・物流業者等)
- 販売段階の事業者、または金融機関・地方公共団体・研究機関など
つまり、加工業者が単独で「うちの会社で新商品を作りたい」と申請することはできません。仕入れ先の漁業者や、販売先の流通業者を巻き込んで協議会を組むことが出発点になります。すでに取引がある相手と組むケースが多いと考えられますが、地域の商工会議所や漁協を通じて連携先を探すという道もあります。
何に使えるのか(対象経費)
対象になる取り組みは幅広く、次のような費用が対象です。
- 市場調査・商談にかかる費用
- 新商品の開発・試作にかかる費用
- 処理加工機器・冷蔵設備などの機器・資材購入費
- 運送・物流を改善するための費用
- 研修・知識取得にかかる費用
「新商品を作って終わり」ではなく、試作から市場調査、実際の物流改善までを一連の取り組みとして支援する設計になっています。単発の設備投資だけを目的にした申請よりも、「連携して何を実現するか」というプラン全体が問われる補助金だと考えられます。
いくらもらえるか(2種類の助成の仕組み)
補助の中身は2つに分かれています。
- 連携協議会助成経費: 協議会の運営そのものにかかる経費(会議費・調整費等)。定額で上限400万円
- 加工流通等連携プラン・スタートアップ支援事業費: 新商品開発や設備投資など、プランの実行にかかる経費。対象経費の1/2以内(公式ページに補助上限額の記載なし)
400万円は協議会の「運営」にかかる助成の上限であり、実際の設備投資・商品開発費は別枠の1/2助成という点を分けて理解しておくと、資金計画を立てやすくなります。
9月4日に向けて、いま何をすべきか
令和8年度2次募集の締切は、課題提案書の提出期限が2026年9月4日(金)17時必着です。提出はMS-Word形式の様式を使い、事前相談やアドバイザー派遣サービスも利用できるとされています。
連携協議会を新たに組む場合、相手探しから合意形成までに時間がかかることが想定されます。締切から逆算して、早い段階で連携候補となる事業者への声かけを始めておくことをおすすめします。
よくある質問
加工業者1社だけでも申請できますか?
できません。 対象は「連携協議会」であり、生産段階・加工流通段階・販売段階などの立場が異なる事業者が2者以上で構成する必要があります。
連携協議会助成経費と加工流通等連携プラン・スタートアップ支援事業費は両方申請できますか?
公式ページの記載からは、協議会の運営費(定額・上限400万円)とプラン実行費(1/2以内)は別の助成区分として案内されています。両方の活用を検討する場合は、事務局にご確認ください。
応募の相談はできますか?
公式ページには事前相談やアドバイザー派遣サービスが案内されています。申請前に実施主体へ問い合わせることをおすすめします。
