「地域経済牽引事業」の承認を受けた会社だけの補助金。そう聞くと、うちは関係ないと思う方が多いのではないでしょうか。
結論から言うと、固定資産税額の2分の1を、年1,500万円を上限に3年度分戻す制度です。丹波市で土地・家屋・構築物の取得額が1億円を超える投資をした事業者なら、対象になります。
あなたの会社は対象になるか
対象になるのは、次の条件をすべて満たす事業者です。
- 兵庫県知事の承認を受けた「地域経済牽引事業計画」に基づいていること
- 地域未来投資促進法の課税免除制度の適用を受けていないこと
- 土地・家屋・構築物の合計取得額が1億円超(農林漁業関連の事業は5,000万円超)
- 基本計画の同意日(令和6年4月1日)から令和10年3月31日までに資産を取得すること
対象になる例と、ならない例を対比します。
- 対象になる:知事承認の地域経済牽引事業計画に基づき、1億5,000万円の工場を新設。課税免除は受けていない
- 対象外になる:同じ計画で工場を新設したが、地域未来投資促進法の課税免除をすでに受けている(重複しての補助はできません)
- 対象外になる:土地・家屋・構築物の取得額が8,000万円で、1億円のラインに届かない
「知事の承認」と「課税免除を受けていないこと」の2つが同時に必要な点が、見落としやすいポイントです。
この補助金の概要(早見表)
| 検索項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 丹波市承認地域経済牽引事業推進補助金 |
| 対象業種 | 業種指定なし(地域経済牽引事業計画の承認を受けた事業者。農林漁業関連は取得額基準が異なる) |
| 利用目的 | 固定資産税負担の軽減(工場等の新設・増設に伴う設備投資) |
| 対象地域 | 兵庫県丹波市 |
| 従業員数 | 規定なし(投資規模で線引き:土地・家屋・構築物の合計取得額1億円超、農林漁業関連は5,000万円超) |
| 補助上限額 | 1,500万円/年度(3年度分で最大4,500万円) |
| 補助率 | 固定資産税額の2分の1 |
| 申請受付 | 公式ページに申請受付の具体的な期日の記載なし(要問い合わせ:商工観光課企業立地係) |
| 公式サイト | https://www.city.tamba.lg.jp/soshiki/shokokanko/shokojyoho/1/hojo/12716.html |
※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。
補助額はどう決まるのか
補助されるのは、対象資産に新たに課税された固定資産税額の2分の1です。年間の上限は1,500万円。新たに課税された年度から3年度分にわたって補助を受けられます。
1億5,000万円の工場を新設し、年間の固定資産税額が300万円だった場合を考えます。補助額は年150万円、3年間で450万円です。年間の固定資産税額が3,000万円に達するような大規模投資でも、年の補助は1,500万円が上限です。それ以上の税額は自己負担になります。
「地域経済牽引事業計画」の承認は、どこで受けるのか
この補助金の前提になる「地域経済牽引事業計画」は、丹波市が交付するものではありません。兵庫県知事の承認を受ける必要があります。
つまり、申請の順番は次のようになります。
- 地域未来投資促進法にもとづき、地域経済牽引事業計画を作成する
- 兵庫県知事の承認を受ける
- 承認後、地域未来投資促進法の課税免除制度を使わない場合に限り、丹波市の本補助金を申請できる
丹波市に申請書を出す前に、県の承認が済んでいるか。ここが最初の関門です。
他の丹波市の企業誘致補助金との違い
丹波市には、企業誘致・立地に関する補助金が他にも複数あります。企業誘致促進補助金や企業立地奨励補助金は、初期投資費用そのものを補助する制度です。
一方、この補助金は固定資産税額を毎年戻すという設計です。初期投資への一時金ではなく、投資後の税負担を複数年にわたって軽くする仕組みだと考えると、位置づけが分かりやすくなります。
よくある質問
地域未来投資促進法の課税免除を受けていると、この補助金は使えませんか?
使えません。この補助金は、課税免除の適用を受けていない事業者が対象です。課税免除と本補助金は同じ「固定資産税の負担軽減」を目的とするため、どちらか一方を選ぶことになります。
令和10年4月以降に資産を取得した場合はどうなりますか?
対象外になります。対象になるのは、基本計画の同意日(令和6年4月1日)から令和10年3月31日までに資産を取得した場合です。期限をまたぐ投資計画は、取得のタイミングに注意が必要です。
農業法人や漁業関連の事業者でも対象になりますか?
対象になり得ます。農林漁業関連の事業は、土地・家屋・構築物の合計取得額が5,000万円超であれば対象です。一般の事業者の基準(1億円超)より低く設定されています。
免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助率・上限額・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず丹波市の公式ページおよび最新の案内で内容をご確認ください。
出典:
開業前か開業後か、契約前に済ませるべき手続きがあるかなど、自治体の創業・立地系補助金には共通のつまずきどころがあります。丹波市のような「承認・認定が先」の制度に共通する落とし穴は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで紹介しています。
丹波市には他にも企業誘致・雇用に関する補助制度があります。自分の事業が対象になる補助金・助成金が他にないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。
県知事承認の申請手続きや、他の丹波市補助金との使い分けなど、実務の進め方に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。
