徳島県がZEV(排出ガスを出さない車)の購入費を補助する目的は、公式ページによると「災害関連死防止」と「地域インフラの充実」です。停電のときに避難所へ電気を届ける役目が、条件に入っています。車を買うだけでは申請できません。
国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の交付を受けることが前提で、県の補助だけの申請はできません。名称は「令和7年度」のままですが、受付期間は2026年5月26日から2027年1月31日までです。先着順で、予算がなくなれば期限の前でも終わります。
地域レジリエンス強化のためのZEV導入加速化事業費補助金の要点まとめ
正式名:令和7年度地域レジリエンス強化のためのZEV導入加速化事業費補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(県内に事業所がある法人、県内に住所がある個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(中小企業、医療法人、NPO法人、協同組合など)
- 利用目的
- ZEV(EV・PHV・FCV)とV2H・V2Lの導入
- 対象地域
- 徳島県内
- 従業員数
- 規定なし(中小企業者などの範囲に収まること)
いくら
- 補助上限額
- 60万円(FCVの場合。EV40万円、PHV35万円、軽EV25万円)
- 補助率
- 定額(V2Lのみ設備価格の1/3)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月26日〜2027年1月31日(V2H・V2Lは12月27日まで)
- 事業の完了
- 車は納車後に申請。V2H・V2Lは2027年1月31日まで
うちの事業者は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
- 徳島県内に事業所か住所がある
- 中小企業者など対象の事業者である
- 国の補助金の交付を受けたか申請中
- 車検証の使用の本拠が徳島県内
- 2026年2月13日以降に初度登録の新車
- 県税などの税に未納がない
- 「徳島県電力供給サポーター」に登録
法人は県内に事業所、個人事業主は県内に住所があることが条件です。対象は中小企業者、中小企業団体、社会福祉法人、医療法人、学校法人、一般社団・財団法人、NPO法人、協同組合などで、国と地方公共団体は対象外です。国の補助金はクリーンエネルギー自動車導入促進補助金を指します。初度登録(届出)は、車が最初に登録された日のことです。サポーターは、大規模停電時に県の要請に応じて避難所等へ電力供給に協力できることが条件です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国の補助金なしで県だけ申請
- ✕ 中古車や中古設備を導入する
- ✕ ハイブリッド車(HV)を導入する
- ✕ 自社製品や100%同資本の企業から調達
中小企業者は、中小企業基本法で業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっています。どちらか一方を満たせば該当します。表は特設サイトのよくある質問にあります。
ZEVは、走行時に排出ガスを出さない車のことです。EV(電気自動車)、軽EV、PHV(プラグインハイブリッド車)、FCV(燃料電池自動車)を指します。サポーター登録は、災害のときに外部給電できる車を県へ前もって登録しておく制度です。自社や従業員の被災状況を優先し、協力できる範囲で出動します。事業を強制的に止める仕組みではないと、特設サイトは説明しています。
いくら受け取れる?
県の補助額は、国の補助金に上乗せされる定額です。車種ごとの額は次のとおりです。
| 対象 | 県の補助額 |
|---|---|
| EV | 40万円 |
| 軽EV | 25万円 |
| PHV | 35万円 |
| FCV | 60万円 |
| V2H(車から建物へ給電する設備) | 15万円 |
| V2L(車から直接家電などへ給電する外部給電器) | 設備価格の1/3(上限10万円) |
金額は、消費税と地方消費税を除いた価格が基準です。国の補助額はこの記事では扱いません。国の補助金の案内で確認してください。
- 軽EVを1台入れる:25万円(定額)
- EVを2台入れる:40万円 × 2台 = 80万円(1台につき1回申請)
- EVとV2Hを同時に入れる:40万円 + 15万円 = 55万円
- 設備価格24万円(税抜)のV2Lを買う:24万円 × 1/3 = 8万円
- 設備価格36万円(税抜)のV2Lを買う:36万円 × 1/3 = 12万円 → 上限の10万円
V2Lは、設備価格が30万円以上になると上限の10万円に当たります。
何に使える?
対象にならないもの
- 中古車と中古設備(新車・新品のみ)
- ハイブリッド車(外部から充電して給電する条件を満たさないため)
- 国の補助金の対象車両一覧にない銘柄
- 県内に本店・支店・営業所などがない事業者からの購入(ネット購入、KINTOも対象外)
- 自社製品や、100%同じ資本のグループ企業からの調達
- 消費税と地方消費税の額
対象になるもの
- EV、軽EV、PHV、FCVの車両購入費
- V2H(車から建物へ給電する設備)の機器購入費
- V2L(車から直接家電などへ給電する外部給電器)の購入費
V2HとV2Lは、国の補助金で対象機器として登録されているものに限ります。車と同時に申請できます。V2HとV2Lだけの申請もできますが、外部給電できるZEVが条件になります。「すでに持っていること」か「導入する予定でもよいか」は、特設サイトと要綱で書き方が違います。くわしくは下のよくある質問に書きました。V2Hは設置場所がそのZEVの使用の本拠と同じ地域であること、V2Lは保管場所が県内であることも条件です。
申請の流れ
車の導入(ZEV補助事業)の流れです。
- 国のクリーンエネルギー自動車導入促進補助金に申請する(事業者→国の補助金の窓口)
- 電力供給サポーターの登録申込書類を用意する(事業者。様式は特設サイトにあります)
- 県内の事業者から車を買い、納車を受ける(初度登録が2026年2月13日以降の新車。契約日は問われません)
- 県へ申請する(事業者→事務局。国の額の確定のあと。2027年1月31日まで。郵送のみ)
- 交付決定と額の確定の通知を受け、請求書を出す(県→事業者。請求は様式第2号)
- 補助金を受け取る(県→事業者)
国の手続きに時間がかかる場合は、国へ交付申請中であることが分かる書類で、県は申請を受け付けます。申請書類チェックリストには、国の額の確定通知書を受け取った日から60日以内の申請が優先される、との注意書きがあります。
V2H・V2Lの流れです。
- 国の補助金の交付決定を受ける(事業者)
- 国の交付決定から60日以内に県へ申請する(事業者→事務局。V2Hは工事着工予定日の14日前まで。V2Lは発注の前。2026年12月27日まで)
- 県の交付決定を受けてから、工事や発注に進む(やむを得ない場合は、交付決定前着手届を先に出す)
- 2027年1月31日までに設置と納品を終える(事業者)
- 実績報告と請求を出す(事業者→事務局。完了から30日以内か2027年1月31日の早い日まで)
必要な書類
車(ZEV補助事業)の申請書類です。
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交付申請書兼実績報告書は様式第1号で、PDFとWordがあります。様式3-1〜3-3はリース使用者が出し、サポーター登録申込書類には車のバッテリー容量が分かるカタログ等を添えます。国の通知は「交付決定通知書兼額の確定通知書」の写しで、国に交付申請したと分かる書類でも構いません。
領収書は振込なら銀行の振込証明書でもよく、クレジット売上票は使えません。車検証がA4でない場合は記録事項も出します。登記事項証明書は申請日から3か月以内で公印があるものだけ有効で、個人事業主は建物の登記事項証明書を出します。納税証明書は県税の全税目と消費税及び地方消費税で、申請日から3か月以内のものです。納車の写真は、車の全体と前後のナンバー、保管場所を撮ります。確定申告書関係書類と住民票の写しは個人だけ出します。
V2HとV2Lの申請書類です。申請のあと、工事や納品を終えてから実績報告で出す書類も含みます。
| 書類 | どこで手に入るか |
|---|---|
| 交付申請書(様式第1号) | 特設サイトの様式 |
| 誓約書(様式1-1) | 特設サイトの様式 |
| 事業実施計画書(様式2-1) | 特設サイトの様式 |
| 様式3-1〜3-4(リース) | 特設サイトの様式 |
| 国の交付決定通知書の写し | 国の手続きで届く書類 |
| 申請者宛ての見積書 | 販売店・工事業者 |
| ZEVの車検証の写し | 手元の車検証・契約書 |
| 登記事項証明書 | 車の申請と同じ |
| 納税証明書 | 車の申請と同じ |
| サポーター登録申込書類 | 車の申請と同じ |
| 工事の契約書(V2H) | 契約先 |
| 設置場所の位置図(V2H) | 自分で作成 |
| 実績報告書(様式第5号) | 特設サイトの様式 |
| 国の額の確定通知書の写し | 国の手続きで届く書類 |
| 新品と分かる保証書等 | 販売店 |
| 補助金請求書(様式第6号) | 特設サイトの様式 |
| 振込先口座が分かる書類 | 通帳の写しなど |
| 領収書 | 販売店・工事業者 |
| 領収書内訳書(V2H) | 販売店・工事業者 |
| 工事の写真(V2H) | 販売店・工事業者 |
| 納品が分かる書類(V2L) | 販売店・工事業者 |
様式3-1〜3-4はリース事業者が出します。国の交付決定通知書は、国に交付申請したと分かる書類でも構いません。見積書はメーカー名・型式・購入価格・支払条件が書かれたもの、保証書等は保証書や出荷証明書です。ZEVの車検証は、要綱では導入前なら契約書などでも可としています。V2Hの契約書は工事着工予定日が分かるものです。
納税証明書について、特設サイトのよくある質問は「令和7年度のもの」と書いています。要綱とチェックリストは「申請日から3か月以内に発行されたもの」としていて、いま申請すれば令和8年度の発行になります。どちらを求められるのかは、公式の資料から読み取れませんでした。事務局に確かめてください。登記情報提供サービスのPDFは、公印がないため無効です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 国の補助金を受けられなかった:国の交付が県の補助の必須条件です。国の交付が決まらないと、県の補助は出ません。
- 初度登録が早すぎた:初度登録(届出)の日が2026年2月13日より前の車は対象外です。契約の日は問われず、登録日が基準になります。
- 県外やネットで買った:県内に本店・支店・営業所などがある事業者からの購入が条件です。ネット購入とKINTOは対象外とチェックリストにあります。
- サポーター登録をしなかった:登録は交付を受けるための必須要件です。申込書類は申請書類と一緒に出します。
- 期限や予算を過ぎた:先着順で、予算額に達した時点で受付が終わります。V2H・V2Lの申請期限は2026年12月27日です。
- 補助を受けた財産を勝手に処分した:車は自家用で4年、V2Hは5年、V2Lは3年の処分制限期間があります。売却や廃棄は、30日前までに承認申請が必要です。補助金の一部を返す場合があります。
併用と、要綱の改正
市町村が独自に行う補助制度との併用は、特設サイトが各市町村の窓口への確認を案内しています。併用できるかどうかは、市町村ごとに違います。
ZEV補助事業とV2H・V2L補助事業の交付要綱は、どちらも2026年2月13日に施行されました。7月24日にも附則が加わっています。何が変わったのかは、要綱の本文から読み取れませんでした。申請前に、最新の様式と要綱を特設サイトで入手してください。
よくある質問
国の補助金を受けずに、県の補助金だけ申請できますか?
できません。経済産業省が実施するクリーンエネルギー自動車導入促進補助金の交付を受けることが、県の補助金の必須条件です。車は国の「額の確定」を受けてから申請します。国の手続きに時間がかかる場合は、国へ交付申請中であると分かる書類で受け付けます。V2H・V2Lの国の補助金は別の制度で、「交付決定」を受けてから県へ申請します。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。県内に住所がある個人事業主で、中小企業者の範囲に入っていれば対象です。法人と違う書類は、事業の存在を示す確定申告書と青色申告決算書の写し(開業直後は開業届の写しと誓約書で、後日、翌年の確定申告書等とe-Taxの受信通知を出します)、マイナンバーの記載がない住民票の写しです。住所の確認には、建物の登記事項証明書も使います。納税証明書は、申告所得税と消費税及び地方消費税の「その3の2」を出します。
中古車や、ハイブリッド車は対象ですか?
どちらも対象外です。補助の対象は新車だけで、中古車は認められません。ハイブリッド車(HV)は、外部から充電して給電するZEVの条件を満たさないため対象外です。対象になるのは、国の補助金の対象車種であり、V2HやV2Lなどを通じて外部給電できる車です。EV、軽EV、PHV、FCVが該当します。
すでに買った車は対象になりますか?
初度登録(届出)の日が2026年2月13日以降なら対象です。車の売買契約を結んだ日は問われません。登録日を基準にしているため、契約が2026年2月13日より前でも、登録が2月13日以降なら申請できます。ただし、国の補助金の交付を受けていることと、サポーター登録の申込みが必要です。自動車検査証で初度登録の日を先に確かめてください。
ネットや県外の販売店で買った場合はどうなりますか?
対象外になるおそれがあります。要綱は、徳島県内に本店、支店、営業所などがある事業者から購入することを条件にしています。申請書類チェックリストには、ネット購入とKINTOは対象外と書かれています。契約の前に、販売店が県内に拠点を持つかどうかを確かめてください。判断に迷うときは、事務局に問い合わせてください。
リースで車を導入した場合も対象ですか?
対象です。車を実際に使い、サポーターとして活動するリース使用者が申請者になります。リース期間は、財産処分制限期間以上が必要です。補助の対象になっている期間の中途解約は、原則として認められません。やむを得ず解約する場合は、補助金の返還が生じる可能性があります。リース事業者の同意書など、リース用の様式も用意されています。V2HとV2Lのリースは車と違い、リース事業者が申請者で、リース使用者は申請できません。
1事業者で2台買った場合は、申請を分けますか?
1台につき1回申請します。2台買えば、2回申請できます。納税証明書の原本は、初回の申請に必ずつけます。2回目以降はコピーでも構いませんが、余白に「〇月〇日の申請分に原本を添付しています」と書きます。有効なのは申請日から3か月以内に発行されたものだけです。車ごとに事業実施概要書(様式2-1)も1枚ずつ作ります。
V2HやV2Lだけを申請できますか?
特設サイトのよくある質問は、外部給電できるZEVを「すでに保有していること」が条件と答えています。一方、交付要綱は「所有している、又は導入する予定であること」としています。両者は食い違って見えます。ZEVの購入と同時に申請したい場合は、事務局(088-602-1383)に先に確かめてください。契約書の締結日は2026年2月13日以降で、V2Hは工事の着手前が条件です。
V2H・V2Lは、いつ申請すればいいですか?
国の補助金の「交付決定」を受けてから、60日以内に県へ申請します。V2Hは工事の着工予定日の14日前までに、V2Lは発注の前に申請します。着工や発注のあとに出した申請は、対象になりません。申請期限は2026年12月27日です。工事は2027年1月31日までに終え、実績報告も出します。
サポーターに登録すると、災害のときは必ず出動しますか?
必ず出動する決まりではありません。自社や従業員の被災状況、事業継続の状況を優先し、協力できる範囲で県の要請に応じます。強制的に事業を止めるものではないと、特設サイトは説明しています。登録した事業者には、県が指定する給電活動のマニュアルが送られます。避難所での給電手順は、事前に確かめられます。
書類はどう提出しますか?
郵送のみで、正本1部と副本1部の合計2部を出します。書留、簡易書留、特定記録、レターパックなど、記録が残る方法で送ります。送り先は、令和7年度地域レジリエンス強化のためのZEV導入加速化事業費補助金事務局(〒779-3610 徳島県美馬市脇町大字脇町154-1)です。書類に印鑑は原則いりません。ただし、誓約書が自署でない場合は押印が必要です。
補助を受けた車を、あとで売ってもいいですか?
自由には売れません。補助を受けた車や設備には、財産処分制限期間があります。期間の中の売却、譲渡、廃棄には、処分する日の30日前までの承認申請が必要です。承認を受けて処分する場合も、補助金の全部または一部を返す場合があります。期間は、自家用の車が4年、V2Hが5年、V2Lが3年です。
問い合わせ先はどこですか?
令和7年度地域レジリエンス強化のためのZEV導入加速化事業費補助金事務局です。電話は088-602-1383で、平日の9:00から17:00まで受け付けています。書類の様式や記入例、申請書類チェックリストは、特設サイトからダウンロードできます。県のページにも概要がありますが、細かい条件は特設サイトのよくある質問と交付要綱で確かめてください。
