コロナ禍で離職した人の再就職を後押しするために生まれた助成金は、名前を変えながら形を変えてきました。東京しごと財団のキャリアリスタート支援助成金も、その一つです。令和5年度分(上限60万円)は、2024年3月31日で募集を終了しています。
この助成金には前身があります。 令和5年度に改称される前は「雇用創出・安定化支援に係る採用・定着促進助成金」という名前でした。名称変更にあわせて対象も広がり、正社員採用だけでなく、非正規採用から6か月未満での正規転換も対象に加わっています。
キャリアリスタート支援助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | キャリアリスタート支援助成金(令和5年度) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 人材確保・雇用(離職者の正社員採用・定着) |
| 対象地域 | 東京都内(都内に本社または事業所) |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし。東京しごと財団へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 60万円 |
| 補助率 | 公式ページに記載なし(東京しごと財団へお問い合わせください) |
| 申請受付 | 2023年4月3日〜2024年3月31日(終了) |
| 公式サイト | 東京しごと財団「キャリアリスタート支援助成金(令和5年度)」 |

名称変更で何が変わったのか
制度の変遷をたどると、この助成金の狙いが見えてきます。旧「雇用創出・安定化支援に係る採用・定着促進助成金」の時代は、コロナ禍で失われた雇用の受け皿を作ることに主眼がありました。
令和5年度の「キャリアリスタート支援助成金」への改称にあわせて、次のような変更がありました。
- 正社員採用だけでなく、非正規採用後6か月未満での正規転換も対象に追加
- 支給申請が可能になるまでに必要な正社員雇用期間を1か月に短縮
- 指導育成計画書の策定などで専門家に相談した場合の費用助成を新設
コロナ禍の緊急対応から、より一般的な「離職者の再就職支援」へと制度の軸足が移ったと読み取れます。対象労働者は、採用日時点の年齢が34歳以下または55歳以上の方に限られ、東京しごと財団が実施する就職支援事業に参加した方を正社員として採用し、1か月以上継続雇用していることが条件でした。
対象になる/ならないの境目
対象になりやすいのは、次のようなケースです。
- 34歳以下または55歳以上の求職者を、東京しごと財団の就職支援事業経由で正社員採用した
- 非正規雇用として採用後、6か月未満で正社員に転換した
一方、東京しごと財団の就職支援事業を経由せずに、独自ルートで採用した人材は対象にならない可能性が高いと考えられます。採用ルートそのものが要件になっている点は、通常の雇用系助成金と違う特徴です。
次回に備えて準備すべきこと
令和5年度分は終了していますが、東京しごと財団は雇用環境整備・人材確保の分野で毎年度、複数の助成金を実施しています。同じ名称のまま次年度も続くとは限らない(この助成金自体が改称の経緯を持つため)ことを踏まえ、次のように動くのが安全です。
- 東京しごと財団の就職支援事業への参加を検討する(採用ルートが要件になる場合があるため)
- 東京しごと財団の助成金一覧ページで、後継制度の有無を定期的に確認する
- 34歳以下または55歳以上の採用を予定している場合は、対象年齢の要件が変わっていないか確認する
よくある質問
令和5年度分の申請はまだできますか?
できません。2024年3月31日で受付を終了しています。
現在も同様の助成金はありますか?
東京しごと財団は毎年度、雇用環境整備に関する助成金を複数実施しています。ただし名称や要件が変わっている可能性が高いため、財団の公式ページで最新の制度を確認してください。
正社員採用でなくても対象になりますか?
令和5年度の制度では、正社員採用だけでなく非正規採用から6か月未満での正規転換も対象に加わっていました。ただし採用ルート(東京しごと財団の就職支援事業経由であること)が条件になっている点には注意が必要です。
