「若者を採用しさえすれば対象になる」と思って調べ始めると、途中でつまずく助成金です。対象になるのは、東京都が実施する特定の就職支援事業(ものづくり産業人材確保支援事業・成長産業人材雇用支援事業・キャリアチェンジ再就職支援事業のいずれか)を通じて正規雇用した場合に限られます。 上限126万円のこの助成金、この記事が対象とする令和8年度第3回の受付は、2026年7月31日で終了しています。 対象要件の線引きと、次回に向けた動き方を解説します。
若者世代職場定着促進助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 東京都若者世代職場定着促進助成金(令和8年度第3回申請受付) |
| 対象業種 | 漁業、建設業、製造業ほか(全業種が対象。DB分類は代表例) |
| 利用目的 | 若者世代の正規雇用・定着支援(人材育成・研修、人材確保・雇用) |
| 対象地域 | 東京都内(東京労働局管内に雇用保険適用事業所があること) |
| 従業員数 | 中小企業等 |
| 補助上限額 | 上限126万円(1年度・1事業所あたり) |
| 補助率 | 全額支給(上限額未満に限る。基本額+加算の固定額方式) |
| 申請受付 | 終了(令和8年度第3回。2026年7月31日締切) |
| 公式サイト | 東京都「TOKYOはたらくネット」若者世代職場定着促進助成金 |

対象になるのはどんな雇用か——線引きはここ
この助成金の一番のつまずきポイントは、「若者を正規雇用したこと」だけでは対象にならないという点です。
- 対象になる: 東京都の3つの就職支援事業(ものづくり産業人材確保支援事業・成長産業人材雇用支援事業・キャリアチェンジ再就職支援事業)のいずれかを通じて、東京しごと財団の委託先事業者から職業紹介を受け、正規雇用労働者として採用した場合
- 対象にならない: ハローワークや一般の求人サイト経由で若者を採用した場合、都の就職支援事業を経由していない採用
つまり入口が特定の職業紹介ルートに限定されているのがこの制度の特徴です。「若者を正社員採用した」という事実だけでは、対象になるかどうかは判断できません。
似ている「正規雇用転換安定化支援助成金」との違い
東京都には、名前も仕組みもよく似た「正規雇用転換安定化支援助成金」という制度もあります。混同されやすいので、ここで線を引いておきます。
| 若者世代職場定着促進助成金 | 正規雇用転換安定化支援助成金 | |
|---|---|---|
| 対象になる採用経路 | 都の若者就職支援事業(3事業)経由の正規雇用 | キャリアアップ助成金(正社員化コース)の交付決定を受けた非正規からの転換 |
| 助成上限額 | 126万円 | 190万円 |
| 必須実施内容 | 指導育成計画の策定・チューター選任・研修実施 | 指導育成計画の策定・メンター選任・研修実施(内容はほぼ同型) |
採用の入口がどちらの制度に対応するかで、申請先が変わります。 どちらも「正社員化後の定着支援」という点は共通していますが、対象になる採用ルートが違うため、両方に該当することは基本的にありません。
今から申請できるのか
この記事が対象とする令和8年度第3回の申請受付は、2026年7月31日で終了しました。 ただし、令和8年度は第1回から第6回まで6回の受付が予定されており、第3回が終わっても令和8年度中の申請機会がすべて閉じたわけではありません。次の受付回(第4回以降)の具体的な日程は、東京都「TOKYOはたらくネット」の最新の手引きで確認してください。予算の範囲を超えた場合は年度途中でも受付が終了する可能性がある点にも注意が必要です。
申請前に必ず終えておく必須実施内容
交付申請の前提として、支援期間(3か月間)のうちに次を実施しておく必要があります。
- 3年間の指導育成計画を策定する:対象労働者ごとに育成の道筋を計画書に落とし込みます
- チューターを選任する:対象労働者を指導する担当者を決めます
- チューターによる指導を実施する:計画的な面談・指導の実績を積みます
- 指導育成計画に基づく研修を実施する:計画に沿った研修を行い、記録を残します
よくある質問
今から申請できますか?
令和8年度第3回の受付は2026年7月31日で終了しています。令和8年度は第6回まで実施予定のため、次回の受付開始を東京都「TOKYOはたらくネット」公式ページで確認してください。
ハローワーク経由で若者を採用した場合は対象になりますか?
対象になりません。この助成金は、東京都の若者就職支援事業(3事業のいずれか)を通じた正規雇用に限られます。ハローワークや一般の求人サイト経由の採用は対象外です。
「正規雇用転換安定化支援助成金」と両方申請できますか?
対象になる採用経路が異なるため、同じ従業員について両方に該当することは基本的にありません。採用時にどちらの経路を利用したかで、申請先を確認してください。
免責事項: 本記事の内容は2026年8月時点で確認できた情報にもとづきます。助成上限額・助成率・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず東京都「TOKYOはたらくネット」公式ページで最新の内容をご確認ください。
