「東京都 医学技術振興事業」で検索してこの記事にたどり着いた方の多くは、クリニックや診療所そのものの補助金を探しているのではないでしょうか。結論から言うと、この制度は個々の医療機関ではなく、東京都医師会・東京都歯科医師会、および各地区の医師会・歯科医師会という「団体」だけが申請できる補助金です。
対象は会員の資質向上事業と、医療・健康に関する都民への普及啓発事業の2種類。補助率は2分の1で、団体の規模によって上限額が変わります。最も大きい枠は東京都歯科医師会・東京都医師会の普及啓発事業で、上限は2,253万円です。受付は令和8年7月10日から令和9年5月31日までと長期にわたります。
令和8年度 医学技術振興事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 団体(東京都医師会・東京都歯科医師会および地区医師会・地区歯科医師会) |
| 制度名 | 令和8年度 医学技術振興事業 |
| 対象業種 | 指定なし(医師会・歯科医師会等の団体が申請主体。個々の医療機関単独では申請不可) |
| 利用目的 | 会員の資質向上事業、医療と健康に関する都民への普及啓発事業 |
| 対象地域 | 東京都 |
| 従業員数 | 規定なし(団体単位で申請) |
| 補助上限額 | 資質向上事業: 東京都医師会2,213万1千円/東京都歯科医師会460万5千円/地区医師会67万5千円〜168万7千円/地区歯科医師会16万9千円〜67万5千円。普及啓発事業: 東京都医師会2,253万4千円/東京都歯科医師会481万6千円/地区医師会43万8千円/地区歯科医師会17万円(会員数等により変動) |
| 補助率 | 2分の1 |
| 申請受付 | 令和8年7月10日〜令和9年5月31日 |
| 公式サイト | Jグランツ「令和8年度 医学技術振興事業」 |

対象になるのは「医療機関」ではなく「医師会・歯科医師会」
一般の診療所・病院・個人開業医は、この制度に単独で申請することはできません。申請主体になれるのは、公益社団法人東京都医師会・公益社団法人東京都歯科医師会、およびその傘下にある各地区の医師会・歯科医師会に限られます。実施団体は東京都保健医療局医療政策部医療人材課です。
自院の設備投資や運営費の補助を探している医療機関は、この制度の対象外です。東京都保健医療局が別途実施している医療機器産業参入促進助成事業や、医療DX人材育成支援事業など、医療機関向けの他の補助制度を確認する方が近道になります。
何にお金が出るのか:2つの事業目的
補助対象になるのは、次の2種類の取組です。
- 会員の資質向上事業: 医師会・歯科医師会の会員(医師・歯科医師)の技術・知識の向上を目的とした研修・研究活動など
- 普及啓発事業: 医療と健康に関する都民への普及啓発活動
目的は「地域における保健医療の確保及び充実」と「患者中心の医療の実現」です。個々の会員への直接給付ではなく、団体が実施する事業に対する補助という位置づけである点が、一般的な補助金と異なります。
上限額は団体の規模で段階的に決まる
補助率は一律2分の1ですが、上限額は団体の種類・規模で細かく分かれています。
| 事業区分 | 団体 | 上限額 |
|---|---|---|
| 資質向上事業 | 東京都医師会 | 2,213万1千円 |
| 資質向上事業 | 地区医師会(会員300人以上) | 168万7千円 |
| 資質向上事業 | 地区医師会(会員1〜100人未満) | 67万5千円 |
| 資質向上事業 | 東京都歯科医師会 | 460万5千円 |
| 資質向上事業 | 地区歯科医師会(会員200人以上) | 67万5千円 |
| 普及啓発事業 | 東京都医師会 | 2,253万4千円 |
| 普及啓発事業 | 東京都歯科医師会 | 481万6千円 |
| 普及啓発事業 | 地区医師会 | 43万8千円 |
| 普及啓発事業 | 地区歯科医師会 | 17万円 |
地区医師会・地区歯科医師会は会員数によって上限額が3段階に分かれます。所属する地区の会員規模によって、実際に申請できる上限額は表より細かく変わるため、正確な区分は東京都医師会・歯科医師会または地区の事務局を通じて確認することになります。
よくある質問
個人のクリニックが直接申請できますか?
できません。申請主体は東京都医師会・東京都歯科医師会、および地区の医師会・歯科医師会という団体に限られます。個々の医療機関が申請するには、所属する地区医師会・歯科医師会を通じて事業に参加する形になります。
資質向上事業と普及啓発事業は両方申請できますか?
公式ページに記載なし(東京都保健医療局医療政策部医療人材課へお問い合わせください)。それぞれ別の事業区分として上限額が設定されているため、両方に該当する取組があれば個別に確認することをおすすめします。
申請受付期間が10か月以上と長いのはなぜですか?
公式ページに記載なし(東京都保健医療局医療政策部医療人材課へお問い合わせください)。年度を通じて随時受け付けている可能性があるため、事業実施のタイミングに合わせて早めに窓口へ相談することをおすすめします。
