この助成金は国際会議の開催が決まったあとの費用を支えるものではありません。受け入れる前の設備投資に出ます。条件は今後10年以内に国際的なMICEを受け入れる予定があることです。MICE(マイス)とは、企業の会議、報奨・研修旅行、国際会議、展示会やイベントの総称です。
10年以内の受入予定は書類か受入計画で示す必要があります。令和8年度の第2回の締切は10月30日です。その後も令和9年2月26日の提出分までは枠が残っていれば随時審査されます。申請の前に東京観光財団コンベンション事業部へ相談することが求められています。
MICE施設の受入環境整備支援助成金の要点まとめ
正式名:MICE施設の受入環境整備支援助成金
だれが
- 申請者
- 事業者(MICE施設の所有者。管理運営者も可)
- 対象業種
- 会議施設・展示施設・宴会場を持つホテルや大学など
- 利用目的
- MICE施設の機能強化につながる設備の導入
- 対象地域
- 東京都内
- 従業員数
- 規定なし(法人格があり決算を2回以上行っていること)
いくら
- 補助上限額
- 上限3,000万円(区分ごと・1施設あたり)
- 補助率
- 1/2〜3/4(国際認証の取得・更新費は10/10)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2027年2月26日まで(第2回の締切は2026年10月30日。その後は枠が残る場合に随時審査)
- 事業の完了
- 2027年6月30日まで(支払いを含む)
うちの施設は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国・都・区市町村などの機関
- ✕ 指定管理を受けている事業者
- ✕ レストランだけの施設
- ✕ 教室だけの大学
- ✕ 風俗関連業・ギャンブル業など
言葉の意味と、補足の条件
- MICE施設:会議施設・展示施設・宴会場を持つホテルや施設と、会議場や講堂・ホールを持つ大学です。レストランと大学の教室は含みません。
- 国際的なMICE:総参加者が50名以上、海外からの参加者が20名以上、参加国が3か国以上のものです。
- 受入予定の証明:会議の公式Webサイトや案内状や契約書の写しなどです。今後10年間の受入計画を示す方法もあります。設備を入れたあと財団から受入実績の調査を求められたら協力します。
- 観光情報の発信など:周辺エリアの紹介パンフレットづくりなど、都内の観光情報の発信が当たります。東京観光ツアーや文化体験プログラムの提供でも構いません。
債務超過は原則として直近1年以内になっていないことが条件です。管理運営者が申請するときは所有者の許可と設備の引き継ぎを書いた誓約書が要ります。営業利益か当期純利益が2期以上続けて赤字なら事業計画書も付けます。申請する事業は自らの費用負担で行います。
いくらもらえる?
上限は区分ごとに3,000万円です。1施設あたりで、過去にこの助成を受けた分も含みます。助成額は対象経費の合計に助成率をかけた額と上限額のいずれか低いほうです。
| 区分 | 主な事業 | 助成率 |
|---|---|---|
| 区分1 | 無線LAN、デジタルサイネージ、4K以上のプロジェクター、固定式の大型スクリーン、LEDディスプレイ、同時通訳システム、MICE用の机と椅子、多言語化、防犯カメラ、入退室管理 | 1/2 |
| 区分2 | オンライン会議と音響(モニター、スピーカー、マイク、ネットワーク回線など) | 1/2 |
| 区分3 | 先端テクノロジー(AI翻訳、顔認証システム、案内・誘導ロボットなど) | 3/4 |
| 区分3 | サステナビリティの国際認証の取得・更新経費 | 10/10 |
| 区分3 | 認証の取得に向けた設備の導入(LED照明、ウォーターサーバーなど) | 2/3 |
区分1には、ほかに理事長が承認したものも入ります。金額は計算の例です。
- 無線LANと大型スクリーンを入れる:800万円 × 1/2 = 400万円
- AI翻訳システムを入れる:800万円 × 3/4 = 600万円
- 国際認証の取得費:100万円 × 10/10 = 100万円
- 区分1で7,000万円の工事:7,000万円 × 1/2 = 3,500万円 → 上限の3,000万円
- 区分1で過去に1,000万円の助成を受けた施設:残りの上限は2,000万円
認証の更新経費は予算がある場合に取得から最大3年間が対象です。認証に向けた設備導入は認証の取得と同時に申請する必要があります。認証を取れなかったときは原則として対象外です。
何に使える?
対象にならないもの
- 人件費(労務費・作業費・設定費・トレーニング費など)
- 10万円未満の消耗品
- 設計図面・完成図面・機材の撤去費・産業廃棄物の処理費
- リース・レンタル・保守・延長保証料
- 料金表のないシステム構築・ソフト導入・ネットワーク構築
- 認証の申請代行料・コンサルタント料・会員登録費・審査員の渡航費
- 消費税・申請書の作成代行費・交通費・水道光熱費などの間接経費
- 交付決定の前の経費・ほかの助成の対象になった経費・交付申請に書いていない経費
- 親会社・子会社・関連会社との取引
対象になるもの
- 機器・備品の導入費(1件10万円以上で、施設に設置するもの)
- 設置工事費(新設で影響を受ける既設機器の移設費を含む)
- 機器の設置に伴う改修工事費
- 運送費・制作費・印刷製本費
- 翻訳費(多言語化の事業だけ)
- 国際認証の取得などにかかる経費
設備は、MICEに使う会議室・展示場・ホール・宴会場と、宴会場と併せて使うホワイエ(ロビー)の分に限ります。無線LANとオンライン会議の回線は参加者が高速かつ安定して同時に接続でき、セキュリティ対策もある必要があります。机は高さ72cm以上で椅子は座面の高さ44cm以上です。多言語のWebサイトとパンフレットはMICE向けと分かる書き方が要ります。寄付金や広告収入があるときは対象経費から引きます。
申請の流れ
- 財団に事前相談する(施設→東京観光財団コンベンション事業部。電話03-5579-2684)
- 書類をそろえて申請する(申請者→財団。簡易書留で郵送し電子データも送る。法人はJグランツも可)
- 審査会で事業を説明する(申請者から1名以上が出席し、財団が交付か不交付かを文書で通知)
- 交付決定のあとに契約と発注をして設備を入れる(申請者。令和9年6月30日までに支払いまで終える)
- 実績報告を出して現地検査を受ける(申請者→財団。検査のあとに確定額の通知)
- 請求書を出して受け取る(申請者→財団。請求書の受領から1か月程度で支払い)
交付決定の前に契約や発注をした事業は助成の対象外です。事業の内容や完了の時期が変わるときは財団へ速やかに報告して変更の申請書を出します。助成金は後払いで事業の間は自己資金で払います。
必要な書類
準備できた 0 / 16
印鑑証明書と履歴事項全部証明書は申請日より前の3か月以内に発行したものです。貸借対照表と損益計算書は直近2期分です。事業の総額が100万円以上なら、見積書は2社以上から取ります。申請書は、法人格があれば電子申請でも出せます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:決定日より前に着手した事業は、助成の対象外です。
- 交付申請に書かなかった経費:上限額の内でも助成できません。請求書の内訳は、申請時の見積書の内訳と同じにします。
- 帳票が足りない:見積書・契約書・納品書・検収書・請求書・振込控・領収書などが不備の経費は対象外です。
- ほかの取引と混ぜて払った:通常の取引と一緒に払ったり、ほかの取引と相殺したりした経費は対象外です。
- 予算がなくなった:その年度の予算がなくなったときは、募集が中止されることがあります。
- 虚偽や要件の欠落が分かった:交付決定が取り消され、払われた助成金は返します。
よくある質問
どんな施設がMICE施設にあたりますか?
会議施設・展示施設・宴会場のいずれかを持つホテルや施設と会議場や講堂・ホールを持つ大学が当たります。宴会場のないレストランは含まれず大学の教室も対象外です。都内の常設の施設であることが前提で、そのうえで今後10年以内に国際的なMICEを受け入れる予定が必要です。当てはまるか迷うときは申請の前に財団へ相談してください。
国際的なMICEとは、何人から数えますか?
募集要項は、総参加者50名以上・海外からの参加者20名以上・参加国3か国以上のMICEと定めています。3つの数字を満たす会議が今後10年以内に開かれる予定であることを示します。企業の会議や報奨旅行や展示会もこの人数に届けばMICEに入ります。過去の実績ではなくこれからの予定が条件です。
受入予定は何で証明しますか?
会議の公式Webサイトや案内状や契約書の写しなどで示します。募集要項は今後10年間の国際的なMICEの受入計画があることを示す方法も認めています。設備の導入後に財団から受入実績について調査を求められたときは協力します。どの書類で足りるかは申請の前に財団へ聞いておくと確実です。
施設を借りて運営しているだけでも申請できますか?
管理運営者でも申請できます。対象者は施設の所有者か管理運営者です。その場合は所有者の許可を得ていることと運営者が変わっても設置した設備を新しい運営者に引き継ぐことを書いた誓約書を出します。様式は任意です。国や自治体から指定管理や運営委託を受けている事業者は申請できません。
過去にこの助成を受けた施設も申請できますか?
申請できます。ただし上限は過去の助成分を含めて区分ごとに3,000万円です。たとえば区分1で1,000万円の助成を受けていれば区分1の残りは2,000万円になります。過去の助成が上限に達していればその区分では申請できません。累計額を確かめてから事業の規模を決めてください。
1件10万円未満の備品は対象になりますか?
対象になりません。機器や備品の導入費は助成事業1件あたり10万円以上で施設に設置するものに限ります。設置はMICE施設に固定して取り付けることです。レンタルやリースの経費も対象外です。10万円未満の消耗品も対象外なので、小さな備品を多数そろえる計画では1件ごとの金額を見積書で確かめます。
見積書は何社から取りますか?
事業の総額が100万円以上になるときは2社以上の見積書を出します。見積書には内訳か積算明細書を付けます。購入する機器のカタログ・パンフレット・料金表も必要です。料金表のないシステム構築やソフト導入やネットワーク構築の経費は対象外です。請求書の内訳は見積書の内訳と同じにしておきます。
第2回の締切を過ぎたら申請できませんか?
公式ページによると令和8年11月から令和9年2月26日までの提出分は交付申請の枠に残りがあれば随時審査されます。枠がどれだけ残るかは公式ページに書かれていません。ただし予算がなくなったときや申請の状況によっては年度の途中でも募集が中止されます。締切のあとに出すときは財団に枠の残りを確かめてください。
申請はどうやって出しますか?
申請書類を各1部簡易書留で財団へ郵送します。同時に財団が指定するメールアドレスへ電子データも出します。法人格がある施設はJグランツによる電子申請もできます。利用にはGビズIDのプライムアカウントが要ります。発行には日数がかかります。郵送の締切が必着か消印かは公式ページに書かれていないため、財団に確認してください。
審査はどのように行われますか?
審査会で助成の対象になる資格と支援の内容が審査されます。申請者から最低1名が出席して事業の詳しい説明をします。事業の内容を的確に説明できる人が出る必要があります。審査のあと交付か不交付かが文書で通知されます。交付決定額は助成予定額の上限で、支払いを確定する金額ではありません。
助成金はいつ支払われますか?
後払いです。事業を終えて支払いまで済ませたあと実績報告を出し、財団職員が施設で現地検査をします。問題がなければ確定額が通知されます。請求書を出すと、受領から1か月程度で指定口座へ振り込まれます。事業は令和9年6月30日までに、業者への支払いを含めて終える必要があります。
国際認証の費用は何が対象ですか?
グリーンキー・サクラクオリティ・GSTC・ISO・LEEDなどの認証の取得や更新の経費が助成率10/10の対象です。ただし申請の代行料・資料の翻訳料・コンサルタント料・会員登録費・審査員の渡航費や滞在費は対象外です。更新費は予算がある場合に取得から最大3年間までです。認証に向けた設備の導入は、取得と同時に申請します。
問い合わせ先はどこですか?
公益財団法人東京観光財団コンベンション事業部のMICE施設の受入環境整備支援担当です。電話は03-5579-2684で、受付は土日祝を除く午前9時から午後5時45分までです。所在地は新宿区西新宿二丁目3番1号の新宿モノリス15階です。申請を考えたら、まず相談するよう公式ページが求めています。
