博物館や庭園でレセプションを開くとき、椅子や音響、仮設の設備にかかる費用の3分の2(上限1,500万円)を東京観光財団が助成します。ただし交付決定の前に契約や発注をした経費は対象外です。先に動く前に、財団への相談から始めてください。
助成を受けられるのは、会場の持ち主ではなく、イベントを自分の費用で開く主催者です。会場側が自分で開くイベントは対象になりません。
ユニークベニュー会場設営支援事業の要点まとめ
正式名:ユニークベニュー会場設営支援事業
だれが
- 申請者
- イベントの主催者(法人・団体・企業)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 都内のユニークベニューでの会場設営
- 対象地域
- 東京都内の会場で開くイベント
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 1件あたり1,500万円
- 補助率
- 会場設営経費の3分の2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 第3回は2026年10月30日が提出期限
- 事業の完了
- 2027年3月10日まで(支払い・実績報告を含む)
自分のイベントは対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 国や自治体が主催に加わる
- ✕ 会場の持ち主や管理者が主催する
- ✕ 物販や興行など収益が目的
- ✕ 労働組合活動や福利厚生が目的
- ✕ 風俗営業や暴力団関係の事業者
ユニークベニューは、神社・仏閣、博物館に相当する施設(美術館・科学館・植物園・水族館など)、歴史的建造物、庭園などです。商店街や公道も含まれます。立ったままで50人以上入れるスペースが必要です。
ホテルの宴会場や会議場のように、会議やレセプションのための施設は原則として対象外です。歴史的・文化的に特別な価値がある場合だけ例外です。財団のサイト「TOKYO Unique Venues」に載っている施設か、それに準ずる施設が目安になります。
イベントの中身は、次のどれかに当てはまる必要があります。
- 申請者が、その会場で同様のイベントを開いたことがない
- 参加者や都内の宿泊数が多く、経済効果が見込める
- 世界的に知られた企業や団体が主催する
- 東京都が振興を目指す産業分野のイベントである
- 理事長が特に認めたもの
回数にも制限があります。2019年度以降に2回、交付を受けた団体は申請できません。2回目の申請では、1回目と同じ会場は使えません。
海外の団体が主催する場合に限り、委任を受けた日本国内の旅行会社やイベント運営会社が主催者とみなされます。
いくら助成される?
助成額は、対象経費の3分の2です。上限は1件1,500万円で、1,000円未満は切り捨てます。消費税は対象経費に入りません。
- 対象経費が2,250万円:2,250万円 × 2/3 = 1,500万円(上限ちょうど)
- 対象経費が2,250万円を超える:助成額は1,500万円のまま
上限に届くのは、対象経費がおよそ2,250万円のときです。それより小さい案件は、対象経費の合計に3分の2を掛けた額になります。
公式資料に載っている金額の例はここまでです。見積書の様式(第1号様式の4)に合計と3分の2の欄があるので、自分の見積りはそこで計算します。
交付決定通知に書かれる金額は、助成額の上限です。最終の額は、イベントのあとの実績報告で確定します。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税などの租税公課
- イベント本体の企画・運営費、飲食費、人件費
- 光熱費、施設の維持管理費、通信費
- 資材などの廃棄費
- 交付決定の前に着手した経費
- 親会社や子会社、グループ会社との取引(原則)
- 市場価格や事業内容に対して著しく高い経費
- 企業名やブランドの広告が目的の装飾や演出
- 宴会場での飲食や、ホールでのセミナーなど、施設本来の使い方の会場費
- お布施・協力金・謝金の名目で、領収書が出ない会場費
対象になるもの
- 会場借上費(施設を本来の目的以外で使う場合)
- 備品リース料(椅子、テーブル、ステージ、テント、仮設トイレ、運搬費など)
- 機材費(音響、照明、映像、電源、運搬など)
- 装飾費(テーブルクロス、暗幕、案内看板、床や壁の養生など)
- その他、理事長が特に必要と認めた経費
見積書に載っていない経費は、助成の対象になりません。明細ごとの額も、見積書の金額が上限です。見積書は、助成を受けたい項目を漏らさず作ります。
申請の流れは?
- 財団に事前相談する(主催者→東京観光財団 コンベンション事業部。書類を出す前に)
- 申請書類を出す(主催者→財団。第3回は2026年10月30日まで)
- 審査会の結果を待つ(財団→主催者。交付か不交付かが文書で届く)
- 交付決定のあとに契約・発注する(主催者→施設・リース会社など)
- イベントを開く(当日は財団や東京都の職員が機材などを確認する)
- 実績報告を出す(主催者→財団。開催後、支払いが終わりしだい速やかに)
- 額の確定通知を受けて請求する(主催者→財団。受領から1か月ほどで支払い)
提出方法は2つです。簡易書留で郵送し、電子データも別に送る方法と、法人の場合に使える電子申請(Jグランツ)です。電子申請にはGビズIDプライム(国の電子申請に共通で使うID)が要ります。審査があり、発行に日数がかかります。
どうしても交付決定の前に着手が要るときは、理由を書いた届出(第2号様式)を出して、承認を得ます。承認がなければ、事前の着手は対象外のままです。
交付決定のあと、事業の実施前に助成金が必要な場合は、概算払い(先に一部を受け取る支払い)を頼めます。事業の実施が困難になる理由を、文書で出します。可否は財団が通知します。
必要な書類
準備できた 0 / 10
イベント後の実績報告では、経費の実績書、請求書の明細、領収書か振込の受領書、アンケート、開催の写真を出します。書類の様式は、財団のページにある実施要綱と募集要項で確かめてください。
提出期限は何回ある?
提出期限は、イベントの開催時期によって3回に分かれています。
| 区分 | 提出期限 | 対象になる開催時期 |
|---|---|---|
| 第1回 | 2026年4月30日 | 2026年6月1日〜2027年2月26日 |
| 第2回 | 2026年7月31日 | 2026年9月1日〜2027年2月26日 |
| 第3回 | 2026年10月30日 | 2026年12月1日〜2027年2月26日 |
第3回の期限を過ぎても、11月1日から12月25日までに出した分は、交付の枠に残りがあれば随時審査されます。随時分の開催時期の扱いは、公式資料に書かれていません。財団に確かめてください。
年度の枠がなくなると、募集が中止になることがあります。期限より前に枠が終わる可能性もあります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定の前に着手した経費は、原則として対象外です。
- 見積書にない経費を使った:見積書に載っていない内容や、明細額を超えた分は助成されません。
- 証拠書類がそろわない:見積書、契約書、請求書、領収書などがない経費は対象外です。
- 主催者の都合でイベントが成立しなかった:不成立になった分の経費はすべて対象外です。
- 虚偽の記載や要件の欠落があった:交付決定が取り消され、受け取った助成金は返還です。年10.95%の違約加算金もかかります。
- 助成の枠が終わった:申請状況によっては、年度の途中でも募集が止まります。
併用と表示の決まり
同じ内容で、国や都道府県、区市町村などから助成を受けた、または受ける予定の場合は、この助成の対象外です。経費が他の助成と重複する場合も同じです。
助成を受けたイベントでは、広告やパンフレット、ウェブサイトなどに「特別協力 公益財団法人東京観光財団」と入れます。英語では「Supported by Tokyo Convention & Visitors Bureau」です。開催時の写真の提供も求められます。
よくある質問
神社やお寺でのレセプションは対象になりますか?
対象になります。実施要綱は、ユニークベニューの例に神社・仏閣を挙げています。ほかに美術館、科学館、植物園、水族館、歴史的建造物、庭園、商店街や公道も含まれます。条件は、立ったままで50人以上のイベントができるスペースがあることです。財団のサイト「TOKYO Unique Venues」にない施設も、それに準ずるものなら対象になり得ます。迷う場合は申請前に財団へ相談してください。
参加者が50人に満たない場合はどうなりますか?
50人という数字は、会場側のスペースの条件です。実施要綱には、立席で50人以上のイベントができるスペースを有することと書かれています。参加者数そのものの下限は、公式資料に見当たりません。イベントの中身の条件には、参加者数や都内の宿泊数が多いことが挙がっています。小規模な開催で申請するときは、ほかの条件に当てはまることを計画書で示してください。
ホテルの宴会場やバンケットは使えますか?
原則として対象外です。会議、セミナー、レセプションに使うことを前提にした施設は、ユニークベニューに含まれません。ただし歴史的・文化的に特別な価値がある場合は例外とされています。例外に当たるかどうかは、申請前に財団へ相談して確かめます。普段は別の用途の施設を、本来と違う使い方で借りる場合に会場借上費が対象になります。
自社の製品発表会でも申請できますか?
申請できます。対象のイベントは、レセプションや商品発表会などです。ただし、物販や興行など収益を目的とするものは対象外です。企業名やブランドの広告が目的の装飾や演出の費用も出ません。また、参加者に飲食を出す費用や、イベント本体の企画・運営費、人件費は対象経費に入りません。助成の対象は会場の設営に関わる経費です。
国や自治体、公益団体が主催するイベントはどうなりますか?
国、都道府県、区市町村、東京都の政策連携団体と事業協力団体は、主催者になれません。共催に加わる場合も対象外です。政治活動、宗教活動、選挙活動を事業目的とする団体も同じです。民間の企業や団体が主催し、自治体が後援するだけの場合の扱いは、公式資料に書かれていません。判断に迷うときは、先に財団へ問い合わせてください。
同じ団体が何回でも申請できますか?
上限は2回です。2019年度以降に、この助成の交付を2回受けた団体は申請できません。交付が2回目になる場合は、1回目と同じ会場は使えません。つまり、2回目の申請では別の会場を選ぶ必要があります。回数は年度ではなく2019年度以降の通算で数えます。自分の団体の交付歴は、申請前に確認しておきます。
交付決定の前に会場を予約してもいいですか?
交付決定の前に着手した経費は対象外です。会場の予約や契約も、着手に当たる可能性があります。どうしても先に動く必要があるときは、理由を書いた届出(第2号様式)を出して、承認を受けます。承認前に契約や発注を進めると、その分の助成が受けられなくなります。人気の会場は早く埋まるので、財団への事前相談で進め方を決めておくと安全です。
助成金はいつ入金されますか?
イベントの後に入金されます。流れは、開催、実績報告、額の確定通知、請求書の提出、入金の順です。請求書を受け取ってから、支払いまで1か月ほどかかります。事業の実施前に助成金が必要な場合に限り、概算払いを申請できます。この場合は、事前に受け取らないと事業が難しい理由を文書で出し、財団が可否を通知します。
申請はどこに出しますか?
提出先は、公益財団法人東京観光財団 コンベンション事業部の「ユニークベニュー会場設営支援担当」です。住所は新宿モノリス15階で、電話は03-5579-2684です。受付時間は土日祝日を除く9時から17時45分までです。簡易書留で郵送し、電子データも指定のメールアドレスに送ります。法人なら電子申請のJグランツでも出せます。まず電話で相談してください。
経費の領収書は、どんな形で残しますか?
見積書、契約書、仕様書、請求書、領収書か銀行振込の受領書をそろえます。請求書の明細は、実績書と見比べられる程度に細かく書いてもらう必要があります。見積書に書いた内容でも、領収書や請求書の明細がなければ助成されないことがあります。帳簿と証拠書類は、会計年度の終了後5年間、保管します。立入検査が入ることもあります。
会場費の領収書が出ない場合はどうなりますか?
対象外です。領収書を発行できない会場費は助成されません。お布施、協力金、謝金といった名目で払う場合も同じです。駐車場など、イベント会場以外の会場費も対象に入りません。会場を借りるときは、施設に利用料の領収書を発行してもらえるかを先に確かめてください。会場費を計画に入れるなら、この点が申請前の大事な確認事項になります。
