この補助金は、東京都が2026年度に新しく始めた制度です。木材利用や木育の普及・啓発事業が広がるなかで、民間企業などが進める取組を後押しするために始まりました。多摩産材の魅力を伝えるイベントや啓発活動の経費を支援しています。
補助率は3/4以内、上限は100万円です。ただし事業は都内での実施に限られ、交付決定の通知を受ける前にイベントの告知や発注をすると対象外になります。募集は2026年12月28日までで、予算に達した時点で終わります。
森と木の利活用促進支援事業の要点まとめ
正式名:森と木の利活用促進支援事業
だれが
- 申請者
- 事業者(都内に拠点を持つ法人・個人事業主・林業関係者・団体)
- 対象業種
- 指定なし(森林所有者・林業経営者・木材関連団体を含む)
- 利用目的
- 木育・木材利用の普及啓発(イベント、木工教室、講演会など)
- 対象地域
- 東京都内(事業の実施も都内に限る)
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(森林課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 100万円(1申請者あたり)
- 補助率
- 3/4以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月14日〜2026年12月28日(予算に達し次第終了)
- 事業の完了
- 年度内に支払いまで終える
- 公式サイト
- 東京都「森と木の利活用促進支援事業」
うちは対象になる?
次のどれかに当たれば、申請できる見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
森林所有者と林業経営者は、都内に住民票があり、居住実態があることが条件です。団体は、都内に事務所を持つ木材関連業者等で組織するものを指します。
要件は申請日の時点で確認されます。個人事業主は開業届の写し、法人は登記簿謄本(履歴事項全部証明書)で、都内にあることを示します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 都外にしか拠点がない
- ✕ 事業を都外で実施する
- ✕ 他の補助金と重複させる
団体の対象は、木材関連業者等が主な構成員か出資者で、かつ事業活動を実質的に支配できる団体です(Q&Aの説明)。実施要領では、都内に事務所を持つ林業・木材産業・建築業の事業者などが構成員か出資者に含まれる団体、と書かれています。Q&Aでは、都外のみの企業・団体は対象外と答えています。
法人の要件は、募集案内と実施要領が「都内に本店または支店が所在する法人」としています。一方でQ&Aには「主たる営業所がある」という書き方もあります。法人で迷う場合は、申請前に森林課へ確かめてください。
いくら戻ってくる?
補助額は、対象経費の3/4以内です。1申請者あたりの上限は100万円です。
- 木工教室を開く:80万円 × 3/4 = 60万円
- 展示会へ出展して情報を発信する:120万円 × 3/4 = 90万円
- 講演会とセミナーをまとめて開く:200万円 × 3/4 = 150万円 → 上限の100万円
上限の100万円に届くのは、対象経費が約133万4千円以上のときです。これを超えた分は、自己負担になります。
参加費を徴収する場合は、その収入を対象経費から差し引きます。たとえば経費が80万円で参加費収入が20万円なら、対象経費は60万円です。補助額は60万円 × 3/4 = 45万円になります。
何に使える?
対象にならないもの
- 消費税(原則として対象外)
- 机・椅子・書庫など汎用性のある備品
- 交付決定前に告知・発注したもの
- 現金払いの支出(原則として対象外)
- 都外で実施する事業
対象になるもの
- 人件費(技術者給、賃金、外部講師への謝金)
- 旅費、消耗品費、印刷製本費、光熱水料費、修繕料
- 通信運搬費、手数料、翻訳料
- 資料作成などの委託料
- 会議室や機械器具の借料
- 事業に直接必要な備品の購入費
食料費は、原則として会議等の茶菓代に限ります。
補助対象になる事業は、次の3種類です。事業主体が主催または共催し、都内で実施するものに限ります。
- イベントの開催、展示会への出展、木材関連施設への展示、情報発信
- 木工教室、林業現場の見学や体験ツアー、植樹などの木育活動
- 多摩産材の知識を得るための講演会、セミナー、研修会
申請の流れ
- 実施計画書を出す(事業者→森林課 木材流通担当。郵送は当日消印有効、またはメール。見積書か積算書を添える)
- 計画の承認を受ける(東京都→事業者。承認の通知が届く)
- 補助金の交付申請をする(事業者→東京都。承認通知を受け取ってから)
- 交付決定の通知を受けてから着手する(事業者。告知や発注はこの後)
- 事業を終えて実績報告を出す(事業者→東京都。支払いまで済ませてから)
交付決定は、東京都が補助金を出すと正式に決める通知です。この通知より前の告知や発注は補助の対象外です。事業の期間は、交付決定の日からその年度の末日(2027年3月31日)までです。
実施計画書が承認されたあとに、交付申請という別の手続きがあります。計画書を出しただけでは着手できません。
必要な書類
準備できた 0 / 6
事業実施主体の概要がわかる資料は、団体なら定款(定款が無ければ規約や会則)、個人事業主なら開業届の写し、法人なら登記簿謄本(履歴事項全部証明書)です。構成員名簿は、団体が申請するときと、人件費を申請するときに要ります。
実施計画書は、記載内容ごとに見積書か積算書を付けます。付いていない項目は、補助の対象にならないことがあります。計画書には経費のほか、事業の内容と事業効果を書く欄があります。森林の循環への理解を深める取組や、多摩産材を選んで使う意識を高める取組、一過性で終わらない取組を書く欄も用意されています。
実績報告では、契約書、納品書、請求書、領収書、銀行の振込明細など、経理の書類を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:イベントの告知や物品の発注を決定前に行うと、対象外になります。
- 予算に達した:2026年12月28日より前でも、予算に達した時点で募集が終わります。
- 現金で支払った:現金払いは、原則として補助の対象になりません。振込で支払ってください。
- 計画を大きく変えた:事業内容を著しく変えるときや、事業費を30%超(その額が10万円以下なら10万円)変えるとき、大項目の間の配分を同じ基準を超えて変えるときは、事前に変更承認が必要です。
- 不正があった:偽りの手段で受けた場合は、交付決定が取り消され、補助金の返還を求められます。
同じ都の他の林業・木材の補助金との違い
同じ都のページには「公共施設への多摩産材利用促進プロジェクト事業」や「木材加工流通施設等の整備支援事業」などが並んでいます。この記事の制度は、木材を使う施設や設備の整備ではなく、普及啓発のイベントや木育の活動にかかる経費が対象です。
よくある質問
個人でも申請できますか?
個人事業主なら申請できます。ただし都内に所在する個人事業主であることが条件で、開業届の写しで確認されます。森林所有者や林業経営者は、都内に住民票があり居住実態があれば対象になります。事業を趣味の範囲で行う個人については、公式ページに記載がありません。対象になるかどうかは、森林課へ問い合わせてください。
都外の会社でも申請できますか?
都外のみの企業・団体は対象外です。Q&Aに「都内に主たる営業所がある」ことを要件としていると書かれています。募集案内と実施要領では、法人は都内に本店または支店が所在することとあり、登記簿謄本で確認されます。都外に本社があり、都内に支店がある法人は、この書き方では対象に読めます。Q&Aの書き方とずれるため、申請前に森林課へ確認してください。
どんなイベントが対象になりますか?
多摩産材の利点や利用する意義への理解を深め、普及を促す取組です。具体的には、普及啓発のイベントの開催、展示会への出展、木材関連施設への展示、木工教室、林業現場の見学や体験ツアー、植樹、講演会、セミナー、研修会などです。事業主体が主催または共催し、都内で実施するものに限ります。
補助率と上限額はいくらですか?
補助対象経費の3/4以内で、1申請者あたりの上限は100万円です。たとえば経費が80万円なら、補助は60万円になります。経費が約133万4千円を超えると、補助額は上限の100万円で止まります。消費税は原則として対象外です。参加費を集める場合は、その収入を経費から引いて計算します。
見積書は何社分が必要ですか?
複数社の見積もりが必要という制限は、Q&Aにありません。ただし金額が異常に高いなど、申請額に疑義がある場合は、詳細を確認されることがあります。実際にやってみたら金額が大幅に下がった、ということがないよう、精査した金額で申請してください。見積書の写しは申請書に添付します。
計画が承認されたらすぐ始めてよいですか?
始めてはいけません。計画承認の通知後に補助金の交付申請をして、東京都から交付決定が通知されてから着手します。イベントの告知や物品の発注など、交付決定前に着手した行為は、補助の対象外です。承認の通知が届いても、交付決定の通知を待ってから動いてください。
申請すれば必ず補助金はもらえますか?
必ずではありません。提出された実施計画書の内容が適当と認められる場合に、補助の対象になります。また予算の上限に達した時点で受付が終わります。募集期間の終わりは2026年12月28日ですが、予算の状況によっては早く終わることがあります。計画ができたら早めに出してください。
補助金はいつ受け取れますか?
事業が終わり、支払いが済んで、実績報告書を出したあとの手続きになります。東京都が内容を審査して補助金の額を確定し、その通知を受けて請求書を出すと、交付されます。具体的な振込時期は、公式ページに書かれていません。先に自分で費用を支払う必要があるため、資金の準備をしておいてください。
他の補助金と一緒に使えますか?
Q&Aでは、補助金の重複はできないとされています。同じ事業の同じ経費に、他の補助金を重ねて使うことはできません。国や市区町村の別の補助金を使う予定があるなら、どの経費にどちらを充てるかを分けたうえで、申請前に森林課へ相談してください。実績報告では経費の支払いを示す書類を確認されるため、他の補助金の対象と混ざらないよう、見積書や請求書の段階から経費を分けておくと安心です。
提出はどこにすればよいですか?
提出先は、東京都産業労働局農林水産部森林課の木材流通担当です。郵送(当日消印有効)かメールで出します。持参はできません。事業の実施場所が主に区部・島しょなら森林課(03-5320-4855)、主に多摩地域なら森林事務所の森林産業課振興担当(0428-22-1162)に問い合わせます。
参加費を取ってもいいですか?
取ってかまいません。ただし参加費の収入は、補助対象経費から差し引きます。たとえば経費が80万円で、参加費収入が20万円なら、対象経費は60万円です。補助額は、その3/4の45万円が上限の目安になります。収入が見込める場合は、その分を引いた額で経費を組んでください。
補助金をもらったあとの注意点はありますか?
収入と支出を明らかにした帳簿と証拠書類を、事業終了の翌年度から起算して5年間保管する必要があります。補助金で取得した財産を、法定の耐用年数までに処分するときは、事前に承認が要ります。消費税の仕入控除税額が確定したときは、都への報告も必要です。
