ガソリン需要は今後も右肩下がりが見込まれます。給油だけに頼ってきたガソリンスタンドにとって、次の収益源をどう作るかは切実な経営課題です。東京都はこの課題に、洗車機やPOSシステムの導入、空きスペースの活用など、多角化に踏み出すガソリンスタンドを支援する形で応えています。
支援は「専門家派遣」を起点に、そのあとの設備投資に助成金が続く2段階構成です。まず専門家に来てもらうことがスタートラインになっています。
マルチエネルギーステーション化支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(都内ガソリンスタンド等の中小企業者) |
| 制度名 | 環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化・設備導入等支援事業 |
| 対象業種 | 燃料小売業(ガソリンスタンド等) |
| 利用目的 | 脱炭素化・事業多角化にかかる設備導入、空きスペースの活用 |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者等(業種ごとに資本金・従業員数の要件があり、どちらか一方を満たせば該当します。詳細は東京都中小企業振興公社へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 機能向上・事業多角化支援:上限2,500万円(下限10万円)/空きスペース活用支援:脱炭素化対応100万円・その他75万円 |
| 補助率 | 機能向上・事業多角化支援:3分の2以内/空きスペース活用支援:脱炭素化対応3分の2以内・その他2分の1以内 |
| 申請受付 | 専門家派遣:令和8年10月30日まで/機能向上・事業多角化支援:専門家派遣終了後〜12月25日/空きスペース活用支援:令和8年5月20日〜12月25日 |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「環境に配慮したマルチエネルギーステーション化に向けた経営力強化・設備導入等支援事業」 |

2つの支援プログラム
機能向上・事業多角化支援
助成率3分の2以内、上限2,500万円(下限10万円)。対象経費の例は、省エネ型洗車機、POSシステム、遠隔監視装置、LED照明化、カーシェア・カフェの設置費、求人媒体の掲載費など、多角化・脱炭素化に関わる幅広い投資です。
空きスペース活用支援
ガソリンスタンドの敷地の一部を、土地・建物として貸し出す取組を支援します。対象経費は土地使用料・建物使用料。脱炭素化対応の用途なら助成率3分の2・上限100万円、それ以外は助成率2分の1・上限75万円と、脱炭素化に絡める方が有利な設計になっています。
専門家派遣が申請の前提
どちらの助成も、まず専門家派遣を受けてから申請する流れです。専門家が自社の設備・運営状況を無料で調査・助言し、そのうえで機能向上・事業多角化支援の申請につながります。専門家派遣の受付は令和8年10月30日までで、これを過ぎると年度内の申請自体ができなくなります。
申請の流れ
- 専門家派遣を申し込む(〜令和8年10月30日)
- 専門家の調査・助言を受ける
- 機能向上・事業多角化支援(専門家派遣終了後〜12月25日)または空きスペース活用支援(〜12月25日)に申請
- 審査後、交付決定
- 交付決定後に設備導入・空きスペース活用を実施
問い合わせ先は、東京都中小企業振興公社(電話03-5822-7232、平日9時〜17時)です。
よくある質問
空きスペース活用支援だけを単独で申請できますか?
公式ページ上は専門家派遣を前提とした案内になっています。専門家派遣なしで空きスペース活用支援だけ申請できるかは、事前に公社へご確認ください。
洗車機の入れ替えだけでも対象になりますか?
対象になります。省エネ型洗車機の導入は機能向上・事業多角化支援の対象経費の例として挙げられています。
下限10万円とはどういう意味ですか?
機能向上・事業多角化支援は、対象経費の助成額が10万円に満たない小規模な投資は対象外になるという意味です。ある程度まとまった投資計画が前提になります。
