真夏のハウス内作業で従業員やパートが体調を崩した——農業の現場では、猛暑の中での作業がそのまま人手不足につながります。東京都は令和8年度、「持続可能な東京農業支援事業」に暑熱対策と省力化の2つの新メニューを追加しました。このうち「暑熱対策推進事業」は、労働環境改善のための暑熱対策機器・資材の導入費用を補助する制度です。
対象は認定農業者・認定新規就農者、または認定制度がない区市町村でエコ農産物認証・GAP認証を受けている農業者等。補助率は対象経費の3分の2以内、上限133万3千円・下限13万3千円です。受付は令和8年5月1日から9月14日まで。実施はJAグループと連携しています。
暑熱対策推進事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者・個人(農業者) |
| 制度名 | 暑熱対策推進事業(持続可能な東京農業支援事業) |
| 対象業種 | 農業 |
| 利用目的 | 設備投資(暑熱対策機器・資材の導入) |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 規定なし(農業者個人・法人) |
| 補助上限額 | 133万3千円(下限13万3千円) |
| 補助率 | 3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和8年5月1日〜9月14日 |
| 公式サイト | JA東京中央会「暑熱対策推進事業についてのご案内」 |

誰が対象になるか、認証の有無で条件が分かれる
対象になる農業者は3パターンあります。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 対象になる | 認定農業者 |
| 対象になる | 認定新規就農者 |
| 対象になる | 上記の認定制度がない区市町村に在住し、東京エコ農産物認証またはGAP認証を受けている農業者 |
自分の市区町村に認定農業者・認定新規就農者の制度がない場合でも、エコ農産物認証やGAP認証を持っていれば対象になります。 「うちの地域には認定制度がないから対象外だろう」と思い込む前に、認証の有無を確認しておく価値があります。
何にいくら使えるか
対象経費は機械機器と資材の2種類、どちらも補助率は3分の2以内です。
- 機械機器: エアコン、スポットクーラー、送風機、シーリングファン、クーラーテント
- 資材: 遮熱資材、遮光資材(両機能を備えたものも含む)
例えば、ハウス内にスポットクーラーとシーリングファンを合わせて60万円で導入する場合、3分の2の40万円が補助対象になります。下限は13万3千円なので、対象経費が20万円に満たない小さな買い物では申請できません。ある程度まとめて導入することを前提にした制度です。
申請はJA・中央会経由という点を見落とさない
この制度はJグランツのような電子申請ではなく、お近くのJAまたは中央会への郵送・持参で申請します。 補助金申請書に加えて、誓約書2種類、見積書等の経費積算根拠、認定証などの証明書写しが必要です。実績報告の期限は令和9年1月29日までと、申請とは別に設定されています。
普段JAと取引のない農業者は、まず最寄りのJAまたは中央会への問い合わせから始める必要があります。手続きの窓口が一般的な補助金と違う点は、申請準備の早い段階で押さえておくとスムーズです。
よくある質問
認定農業者でも認証でもない場合は対象外ですか?
公式ページの記載では、認定農業者・認定新規就農者・エコ農産物認証orGAP認証(認定制度がない区市町村限定)のいずれかが条件です。該当しない場合はJA東京中央会にご確認ください。
エアコンは対象になりますか?
対象になります。ただし後継の「暑さに配慮した職場環境づくり奨励金」(東京しごと財団・従業員向け)とは異なる制度なので、対象経費の範囲は別々に確認してください。
農作業省力化推進事業と両方申請できますか?
同じ「持続可能な東京農業支援事業」の中の別メニューです。両方に該当する取組があれば、それぞれの制度で申請できるかJA東京中央会にご確認ください。
