私募債という言葉を聞いて、事業承継との関わりをすぐに思い浮かべる経営者は少ないかもしれません。東京都の私募債を活用した事業承継の取組支援補助金は、中小企業が私募債を発行する際にかかる発行費用を補助することで、事業承継の取り組みを後押しする制度でした。令和5年度分(上限200万円)は、2024年2月29日で募集を終了しています。
私募債を活用した事業承継の取組支援補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人。中小企業者) |
| 制度名 | 私募債を活用した事業承継の取組支援補助金(令和5年度) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 事業承継・M&A(私募債の発行費用支援) |
| 対象地域 | 東京都内(取扱金融機関経由での申請) |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし。東京都産業労働局へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 200万円 |
| 補助率 | 1/2 |
| 申請受付 | 2023年7月31日〜2024年2月29日(終了) |
| 公式サイト | 東京都産業労働局「私募債(政策課題対応)」 |

そもそも「私募債」とは何か
私募債とは、企業が特定の少数の投資家(銀行や取引先など)に対して直接発行する社債のことです。株式上場していない中小企業でも、金融機関の引き受けを通じて資金調達ができる手段の一つです。
私募債を発行する際には、引受手数料や信用保証料などの発行費用がかかります。この補助金は、その発行費用の半分を東京都が補助するという仕組みです。
なぜ事業承継と私募債が結びつくのか
事業承継の場面では、後継者が自社株式を買い取る資金や、事業承継に伴う設備投資・運転資金など、まとまった資金が必要になることがあります。金融機関からの通常の融資に加えて、私募債という選択肢を用意することで、資金調達の手段を広げる狙いがあると考えられます。
東京都は事業承継以外にも、脱炭素化企業支援など、政策課題ごとに私募債の発行費用を補助する仕組みを複数用意しています。 この記事で扱う事業承継版は、そのうちの一つです。同じ枠組みで対象テーマだけが違う制度が並んでいるため、自社の資金使途がどの政策課題に当てはまるかで、申請すべき補助金が変わります。
対象になる/ならないの境目
この補助金は、私募債を発行する際に取扱金融機関を通じて申し込む仕組みになっています。個人事業主が直接申請するタイプの補助金とは異なり、まず私募債発行を検討し、取扱金融機関(都が指定する金融機関)に相談することが出発点になります。
対象になるのは、事業承継に関連する資金使途(後継者への株式譲渡資金、事業承継後の設備投資等)で私募債を発行するケースです。通常の運転資金確保のためだけの私募債発行が対象になるかどうかは、公式ページに詳細な記載がありません。
次回募集に備えて準備すべきこと
令和5年度分は終了していますが、東京都は私募債を活用した政策課題対応型の補助金を継続的に実施する傾向があります。次に備えて準備すべきことは次のとおりです。
- 事業承継の資金計画を具体化し、私募債発行の必要額を見積もる
- 取扱金融機関(キラボシ銀行、西武信用金庫、みずほ銀行など)に早めに相談する
- 最新年度の交付要綱・申請期間を東京都産業労働局の公式ページで確認する
よくある質問
私募債とは具体的にどういう仕組みですか?
株式を公開していない企業でも、特定の投資家(主に金融機関)に対して直接発行できる社債です。金融機関の引き受けを通じて、通常の融資とは別枠で資金調達ができます。
個人事業主でも申請できますか?
公式ページの対象者は「法人」を前提にした記載になっており、個人事業主が対象になるかは確認できていません。詳しくは取扱金融機関または東京都産業労働局にお問い合わせください。
令和5年度分はまだ申請できますか?
できません。2024年2月29日で受付を終了しています。東京都は私募債を活用した政策課題対応型の補助金を継続的に実施しているため、最新の募集期間は公式ページで確認してください。
