ゼロから起業するのと、すでにある事業を引き継いで起業するのとでは、必要な支援が違います。鳥取県が用意しているのは、後者、つまり後継者不在の事業者から経営資源を引き継いで起業する人のための支援です。
鳥取県の「事業承継型」起業支援は、1つの補助金というより、段階ごとに使える複数の支援メニューの組み合わせです。県外から鳥取県に来て承継先を探す段階の旅費支援から、実際に事業を承継した後の経営改善までをカバーしています。
鳥取県「事業承継型」起業支援の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(鳥取県での事業承継を検討している起業希望者・後継者候補、承継後の県内事業者) |
| 制度名 | 事業承継型起業の支援(来県時旅費支援/鳥取県産業未来共創事業〈事業承継促進型〉/国の事業承継・引継ぎ補助金) |
| 対象業種 | 業種指定なし(後継者不在の事業を承継する起業であること) |
| 利用目的 | 承継先探索のための来県費用、承継後の事業継続に必要な取組(経営改善・設備投資・専門家活用等) |
| 対象地域 | 鳥取県内で事業承継・起業を行う事業 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに明記なし) |
| 補助上限額 | 来県時旅費支援は旅費の2分の1(上限額の記載なし)。他メニューは公式ページに記載なし(鳥取県産業未来創造課へお問い合わせください) |
| 補助率 | 来県時旅費支援:2分の1。他メニューは公式ページに記載なし(同上) |
| 申請受付 | 来県時旅費支援は予算上限に達し次第終了(具体的な締切日の記載なし) |
| 公式サイト | 鳥取県「事業承継型起業支援」 |

なぜ「旅費の半額」から支援が始まるのか
事業承継型の起業は、通常の起業と違って、まず承継できる事業を見つける段階が必要です。県外に住む起業希望者にとって、鳥取県まで何度も足を運んで事業者と面談する費用は、決して小さくありません。
鳥取県が来県時の旅費を2分の1補助しているのは、「良い承継先を見つける前の段階」でつまずく人を減らすためだと考えられます。承継先が決まってから使える補助金は他にもありますが、その手前の「探す」段階を支援する制度は珍しく、ここが鳥取県のこの制度の特徴です。
承継が決まった後の支援メニュー
来県して承継先が決まった後は、次の2つのメニューが視野に入ります。
- 鳥取県産業未来共創事業〈事業承継促進型〉: 事業承継後の事業継続に必要な取組(経営改善・経営革新・M&Aによる事業承継等)の経費を補助。金額・補助率は公式ページに明記がありません
- 事業承継・引継ぎ補助金(中小企業庁): 国の制度で、承継後の新たな取組(設備投資等)や、専門家活用費用を支援
旅費支援は「探す」段階、産業未来共創事業〈事業承継促進型〉は「承継した後」の段階と、支援の対象になる時期が違います。自分がいまどちらの段階にいるかで、相談すべきメニューが変わります。
国の制度との違い
事業承継・引継ぎ補助金は、鳥取県に限らず全国の中小企業が対象になる国の制度です。鳥取県の産業未来共創事業〈事業承継促進型〉と対象が重なる部分もあるため、両方に同時に申請できるかどうかは、個別の確認が必要です。
窓口も別で、国の制度は中小企業庁(またはその委託事務局)、鳥取県の制度は鳥取県産業未来創造課です。どちらを使うべきか迷う場合は、まず鳥取県産業未来創造課に相談し、県の制度と国の制度のどちらが自分の状況に合うかを聞くのが近道です。
申請の流れ
- 鳥取県産業未来創造課への相談: 承継を検討している段階か、すでに承継が決まっている段階かを伝える
- (承継先を探している場合)来県時旅費支援の申請: 郵送・持参、または鳥取県電子申請システムから
- (承継が決まった場合)産業未来共創事業〈事業承継促進型〉の相談: 経営改善・設備投資等の計画を整理
- 必要に応じて国の事業承継・引継ぎ補助金も検討: 中小企業庁の制度窓口に確認
よくある質問
鳥取県外に住んでいますが、来県時旅費支援は使えますか?
対象は「鳥取県での事業承継を検討している方」です。県外在住でも、鳥取県での承継先探しのために来県する旅費であれば対象になり得ます。詳しくは鳥取県産業未来創造課にご確認ください。
産業未来共創事業〈事業承継促進型〉の補助上限額はいくらですか?
公式ページの本文には明記がありませんでした。年度によって金額が変わる可能性があるため、鳥取県産業未来創造課(0857-26-7246)に最新の金額をご確認ください。
国の事業承継・引継ぎ補助金と、鳥取県の制度は両方使えますか?
対象経費が重なる場合、両方に同時申請できるかは制度ごとの併用ルールによります。個別の状況は、鳥取県産業未来創造課と国の制度の窓口の両方にご確認ください。
