どんな技術開発でも8,000万円まで補助されるのか——いいえ、東京都が定める「イノベーションマップ」に沿ったテーマであることが前提です。「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」は、防災・医療・環境エネルギーなど都が指定する重点分野の開発に限って、最大3年間で上限8,000万円という大型の助成を行う制度です。令和6年度の募集(2024年8月8日〜28日)はすでに終了しています。
この記事では制度の内容を記録として整理し、次回募集に備えて何を確認すべきかをまとめます。
TOKYO戦略的イノベーション促進事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主)・都内創業予定者も可 |
| 制度名 | TOKYO戦略的イノベーション促進事業 |
| 対象業種 | 業種指定なし(イノベーションマップの重点分野) |
| 利用目的 | 創業・第二創業、研究開発・実証 |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業者・スタートアップ企業であること |
| 補助上限額 | 上限8,000万円(下限額1,500万円)・最長3年間 |
| 補助率 | 助成対象経費の3分の2以内 |
| 申請受付 | 令和6年度は終了(8月8日〜28日) |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「TOKYO戦略的イノベーション促進事業」 |

なぜテーマが限定されているのか
この事業の対象は「イノベーションマップ」で定められた開発テーマに沿った技術・製品開発です。防災・減災、インフラ維持、安全・安心、スポーツ振興、子育て・介護・障害者支援、医療・健康、環境・エネルギー、国際観光・金融都市、交通・物流・サプライチェーンなど、都が政策的に強化したい分野が指定されています。
これは、単なる自社の新製品開発ではなく、都の政策課題の解決につながるテーマであることが審査の前提になっているためです。自社の開発計画がどの重点分野に該当するかを、申請前に整理しておく必要があります。
対象になるもの・ならないものの線引き
| 対象になる | 対象にならない |
|---|---|
| イノベーションマップの重点9分野に該当する技術・製品開発 | 重点分野に含まれない一般的な製品改良 |
| 外部の知見(大学・研究機関等)を活用した開発計画 | 自社の既存事業の延長線上にある小規模な改善 |
| 3年間の中長期プロジェクトとして計画された開発 | 数か月で完結する短期の開発案件 |
上限8,000万円という金額は、あくまで最長3年間の総額である点を見落とさないようにしてください。1年あたりの助成額はこれより小さくなります。
よく誤解されるポイント
「上限8,000万円」という数字だけを見て、単年度で満額受け取れると誤解されがちですが、実際には最長3年間にわたる助成の総額です。 単年度あたりの助成額は事業計画によって配分されます。
また、下限額が1,500万円に設定されている点も見落とされやすいところです。小規模な開発計画では、そもそも申請要件を満たさない可能性があります。 小規模な技術検討であれば、上限100万円の「製品開発着手支援助成事業」など、規模の小さい別制度のほうが適しています。
次回募集に備えて準備すること
- 自社の開発テーマがイノベーションマップのどの重点分野に該当するか整理する
- 3年間の開発計画(フェーズごとの目標・予算配分)を具体化しておく
- 外部連携先(大学・研究機関等)の候補を探しておく
よくある質問
イノベーションマップの重点分野に該当しない開発は申請できませんか?
公式情報では重点分野に沿ったテーマであることが前提とされています。該当しない場合は、TOKYO戦略的イノベーション促進事業以外の助成制度を検討することになります。
下限額1,500万円未満の開発計画は申請できませんか?
公式ページの記載では下限額1,500万円とされており、これを下回る規模の計画は対象外です。小規模な開発は別の助成制度を検討してください。
令和7年度以降の募集はありますか?
公式ページには令和8年度の募集情報も掲載されており、継続実施されている制度です。最新の募集スケジュールは東京都中小企業振興公社の公式ページで確認してください。
