来月の展示会に出るつもりで、いまから申請して間に合うのか。この助成金は、出展できるのは交付決定のあとの月からです。2026年10月14日(第7回)までに申請しても、対象になるのは2027年1月以降の出展です。
展示会の出展料や装飾費、輸送費などの3分の2を、上限150万円まで助成します。申請は年10回に分かれ、いま受け付けている第7回は10月14日16時が締切です。最後の第10回は2027年1月14日です。受付期間の途中でも、予算に達した時点で締め切られます。商談を目的とした展示会に出る都内の中小企業が対象です。
展示会出展助成事業の要点まとめ
正式名:令和8年度 展示会出展助成事業
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 指定なし(風俗営業、ギャンブル業、連鎖販売取引などは対象外)
- 利用目的
- BtoB展示会への出展費用
- 対象地域
- 東京都(都内で実質的に事業を営むこと)
- 従業員数
- 中小企業者であること(大企業の傘下は対象外)
いくら
- 補助上限額
- 150万円(経費の種類によっては別の限度額あり)
- 補助率
- 助成対象経費の2/3以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年1月14日(全10回)。予算到達で期間中も終了
- 事業の完了
- 交付決定日から1年1か月以内
うちの会社は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 6
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 自社が主催・運営する展示会
- ✕ 共同出展や出展の代行
- ✕ 展示会で商品を販売する出展
- ✕ 試作品PR・市場調査が目的
- ✕ 来場者が特定の顧客だけ
中小企業者は、業種ごとに資本金か従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下です。大企業が単独で2分の1以上を出資しているなど、実質的に大企業の経営下にある会社は対象外です。
都内の事業実態は、法人なら都内に登記上の本店か支店があること、個人事業主なら開業届などで納税地や主たる事業所が都内にあることで確かめます。確定申告書は、休眠・休業期間を含まず、11か月以下の期は数えません。
売上減・赤字・支援の証明は、どれか1つで足ります。直近の決算で売上が前の期より減っている、営業利益・経常利益・当期純利益のどれかが赤字、または商工会議所・商工会の「グロースサポート」の証明書を出せる、のいずれかです。
出展できる展示会は?
対象の線引きは、展示会の中身で決まります。募集要項は次の10条件をすべて満たすことを求めています。
- 事業者との商談が主な目的の展示会である
- 出展できる期間内に開かれる(交付決定日の属する月の翌月1日以降で、助成対象期間内)
- 主催者の出展案内が公開され、出展者を公募している
- 来場者が主催者の取引先、協会・組合の会員などに限られない
- 自社や、役員・従業員が兼務する法人が主催・運営する展示会でない
- 申請時点で販売を始めている自社商品か、販売権を得た取扱商品を展示する
- 申込から支払い、小間での商談まで、申請した事業者の名義と自社の人員で行う
- 展示会で商品の販売をしない
- 起業家やファンドからの資金調達が目的でない
- オンライン開催のみの場合は、リアルタイムで商談できる仕組みがあり、契約や販売ができない
共同出展は、同じ小間に複数社が出る場合だけではありません。他社名の社名板や掲示がある、小間内で他社の商品を紹介する、隣の小間と一体に見える装飾にする、といった出展も共同出展とみなされます。商品の製造元や親会社・子会社も他社に数えます。
出展予定の展示会が対象になるかは、申請前に公社へ聞いても答えてもらえません。書類を総合して審査するためです。判定の材料は、出展要項に書かれた開催目的と来場対象者です。
いくら助成される?
助成対象と認められた経費の3分の2以内です。千円未満は切り捨てます。
- 小間料と装飾費で90万円かかった:90万円 × 2/3 = 60万円
- 小間料・装飾・輸送で180万円かかった:180万円 × 2/3 = 120万円
- 大型展示会で300万円かかった:300万円 × 2/3 = 200万円 → 上限の150万円
上限の150万円に届くのは、助成対象の経費が225万円以上のときです。経費の種類によっては、別に限度額があります。EC出店初期登録料、動画制作費、広告掲載費、サイト制作・改修費は20万円、印刷物制作費は50万円です。
何に使える?
対象にならないもの
- 交通費、宿泊費、飲食費、保管・梱包の費用、レンタカー代、ガソリン代、駐車場代
- キャンセル料、出展しなかった展示会の経費
- 展示用の商品やサンプル、試食・試飲・実演にかかる経費
- 横断幕、タペストリー、社名入りクロスなど、終了後も使える特注品
- 自社で設営・装飾した場合の材料費
- 名刺、封筒、手提げ袋など、販促以外にも使える印刷物
- 一般消費者向けチラシ、ダイレクトメール、招待状
- セミナー参加費、招待券、協賛金、懇親会費
- 消費税、印紙代
対象になるもの
- 出展小間料(オンライン出展は出展基本料。限度額20万円)
- 資材費(小間内の装飾の委託費、什器・備品のリース代、光熱水費、ポスター・パネルの印刷委託費)
- 輸送費(自社と会場の間の運送委託費、輸送の保険料)
- EC出店初期登録料(モール型ECに初めて出店するときの登録料)
- 販売促進費(展示会で配るチラシ・カタログ、動画、ガイドブックなどへの広告、自社サイトの新設・全面刷新)
出展小間料かEC出店初期登録料の申請は必須です。資材費、輸送費、販売促進費だけでは申請できません。出展しなかった展示会の経費は全部対象外です。出展小間料とEC出店初期登録料が全額対象外になると、事業は中止になります。
ここを取り違えると申請できません
実際に取り違えやすいのは、次の3点です。
- 回ごとに申請できるわけではない:同一年度の申請は、1事業者につき1件です。1件の申請に、展示会を最大10件まで載せられます。上限の150万円は、その全部を合わせた額です。申請後に出展回数を増やすことはできません。
- 海外の展示会も対象:出展小間料と、出展申込と一体で申し込む資材費に限り、主催者が認める代理店を通した申込・支払いも認められます。日本語でない出展案内には、和訳と為替レートの追記が要ります。
- 前年度の助成が終わっていない:令和6年度展示会出展助成事業、令和7年度展示会出展助成プラスの助成事業者は、助成金が入金されてから(入金の翌日以降)申請できます。事業中止の承認を受けている場合も申請できます。
申請の流れ
- GビズIDプライムを取る(事業者→デジタル庁。未取得の場合のみ。発行に2〜3週間)
- 無料の経営分析を受け、報告書をもらう(事業者→最寄りの商工会議所・商工会。令和7年度または8年度の分)
- 申請概要書と必要書類をそろえる(事業者。様式は公社のホームページから)
- Jグランツで申請する(事業者→公社。各回の最終日16時まで。電子申請のみ)
- 交付決定の通知を受け、事務手続き説明会に出る(公社→事業者。説明会は参加必須)
- 交付決定月の翌月1日以降の展示会に出展し、支払う(事業者。助成事業者名義の口座から振込)
- 実績報告を出す(事業者→公社。全部の支払いが終わってから2か月以内を目途に。最終期限は回ごとに決まっている)
Jグランツは、国(デジタル庁)が提供する補助金の電子申請システムです。GビズIDプライムは、国の電子申請に共通で使うIDで、発行に2〜3週間かかります。
申請の回ごとの日程は次のとおりです。出展を始められる日は、交付決定日の属する月の翌月1日です。
| 回 | 申請受付 | 交付決定 | 出展を始められる日 |
|---|---|---|---|
| 第7回 | 2026年10月1日〜10月14日 | 2026年12月1日 | 2027年1月1日 |
| 第8回 | 2026年11月1日〜11月16日 | 2027年1月1日 | 2027年2月1日 |
| 第9回 | 2026年12月1日〜12月14日 | 2027年2月1日 | 2027年3月1日 |
| 第10回 | 2027年1月1日〜1月14日 | 2027年3月1日 | 2027年4月1日 |
交付決定日が土日祝のときは、翌営業日にJグランツで通知されます。第1回から第6回は受付を終えています。
実績報告のあとは、完了検査、助成金額の確定、請求の順に進み、請求から30日以内を目安に振り込まれます。確定額は、確認できない経費があると、助成予定額から減ることがあります。
必要な書類
準備できた 0 / 13
履歴事項全部証明書(発行後3か月以内の原本)は法人だけ、開業届の写しは個人事業主だけです。個人事業税が非課税のときは、個人事業税の証明書の代わりに所得税の納税証明(その1)を出します。住民税が非課税のときは、非課税証明書です。グロースサポートの証明書は、その支援で売上減・赤字の要件を満たす場合だけです。出展要項は、主催者・会期・会場・開催目的・来場対象者・小間料の6項目がすべて載ったものを出し、該当箇所に番号を振ります。サイト制作費を申請するときは、現在の自社サイトの全ページと要求仕様書も要ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 共同出展とみなされた:他社名の掲示や、他社の商品の紹介が小間内にあると、対象外になります。
- 申請にない展示会に出た:申請書に書いていない展示会に出ると、その経費は対象外です。変更するときは、展示会の開始前に承認を受けます。
- 支払い方法が合わなかった:助成事業者名義の口座からの振込が原則です。役員や従業員の口座、手形、小切手、電子マネーでの支払いは対象外です。
- 開催時の写真がない:履行の確認には、開催時の自社小間のカラー写真が複数枚要ります。準備中の写真は認められません。
- 条件が途中で崩れた:申請要件は助成対象期間が終わるまで満たし続ける必要があります。途中で満たさなくなると、助成が打ち切られることがあります。
よくある質問
BtoC(一般消費者向け)の展示会は対象になりますか?
事業者との商談が主な目的の展示会が対象なので、一般消費者向けの物販イベントは対象になりにくいといえます。ただし、公社は申請前に対象かどうかを答えません。出展要項に書かれた開催目的と来場対象者をもとに、申請書類で判断されます。一般来場者も入る展示会に出る場合は、要項の目的が商談にあるかを先に確かめてください。
同じ年度に複数の展示会に出る場合、それぞれ申請できますか?
同一年度の申請は、1事業者につき1件です。展示会ごとに別の回で申請することはできません。1件の申請に載せられる展示会は最大10件です。公式ページで配られている申請概要書に、展示会1から10までの記入欄があります。Jグランツの申請フォームに入るのは5件目までで、6件目以降は申請概要書に書いて、添付資料(予備)にPDFで付けます。募集要項に書かれているのは1事業者1件までで、10件という数は概要書の様式から読み取ったものです。助成の上限150万円は、載せた展示会の合計に対する額です。申請したあとで出展回数を増やすことはできないので、出る予定の展示会は最初の申請に全部載せてください。
海外の展示会への出展も対象になりますか?
対象になります。募集要項には、海外展示会の出展小間料と、出展申込と一体で申し込む資材費に限り、主催者が認める代理店を通した申込・支払いも対象とする特例があります。出展案内が日本語でないときは、必要な項目に番号を振って和訳を追記します。小間料が日本円でない場合は、金額の計算に使った為替レートも書き足します。実績報告のときも、為替レートが確認できる資料が要ります。
申請してから、いつ出る展示会から対象になりますか?
出展できるのは、交付決定日が属する月の翌月1日以降の展示会です。たとえば、第7回(2026年10月14日締切)に申請すると、交付決定は12月1日で、出展できるのは2027年1月1日以降です。小間の申込(契約)だけは、助成対象期間より前でも構いません。ただし出展と支払いは、対象期間内に行うものに限ります。
経営分析とは何ですか?
最寄りの都内商工会議所・商工会、東京都商工会連合会が行う「無料経営分析」のことです。令和7年度か8年度の中小企業活力向上プロジェクトアドバンスプラスのものが対象で、受けて「経営分析報告書」をもらい、申請に添えます。経営分析報告書は申請に必ず添える書類なので、申請の前に受けておく必要があります。
自社でブースを装飾した場合の材料費は助成されますか?
されません。設営や装飾を自社で行った場合の経費は対象外で、テープ、接着剤、釘、フック、塗料、パネルフレームなどの材料も同じです。装飾の委託費は資材費として対象になります。ただし、委託先は、その業務を主な仕事にしている業者に限られます。横断幕やタペストリーなど、終了後も使える特注品の制作・購入は、委託でも対象外です。
ECサイトへの出店費用も助成されますか?
モール型ECサイトに初めて出店する場合の初期登録料に限り、対象です。限度額は20万円です。運用サービスやサイト構築、デザイン、オプションの費用は対象になりません。独自ドメインのサイトや、クラウドファンディング・フリーマーケットへの登録も対象外です。出展小間料かEC出店初期登録料のどちらかは必ず申請に含める必要があるので、販売促進費だけでは申請できません。
共同出展や出展代行は対象になりますか?
対象外です。申込から支払い、実施まで、申請した事業者の名義で主催者に対して行い、自社の人員が小間で商談する出展だけが対象になります。営業支援やプロモーション支援の一環として行う出展代行も同じです。一方で、パビリオン(主催者公認の第三者が展示会内の一部を借りて募集する小間)への出展は、出展者を公募していれば対象になります。
支払いはどんな方法なら認められますか?
助成事業者名義の金融機関口座からの振込が原則です。現金は、総額10万円未満で振込が難しいときだけです。クレジットカードは、法人名義のカードで、分割やリボ払いでなく、期間内に口座から引き落とされた場合に限ります。ポイントを使った分は対象外です。手形、小切手、電子記録債権、電子マネーでの支払いは認められません。
行政書士などに申請を頼めますか?
Jグランツ上の代理申請機能を使った当初の申請に限り、第三者に頼めます。申請者がGビズID上で委任し、受任者が同意書を公社に出します。同意書には、申請者との利益関係(取引先など)が無いことの誓約が含まれます。ただし、申請内容の確認と提出は申請者自身が行い、申請後の手続きも自分で進めます。助成対象経費に関わる外注先の事業者や、その従業員は、代理申請を請け負えません。
前の年度の展示会出展助成を受けたことがあります。申請できますか?
令和6年度展示会出展助成事業、令和7年度展示会出展助成プラスの助成事業者は、事業を終えて助成金が入金されていれば、入金の翌日以降に申請できます。事業中止の承認を受けている場合も申請できます。過去に公社から助成を受けた場合は、その報告書を期限内にすべて出していることも条件です。未提出があると、一定の期間は申請できません。
助成金はいつ振り込まれますか?
実績報告のあと、完了検査と助成金額の確定を経て、請求書を出してから30日以内が目安です。出展と支払いが終わってから2か月以内を目途に、実績報告を出します。確定額は、実績に基づくため、助成予定額より減ることがあります。資金繰りは、いったん全額を自社で立て替える前提で組んでください。
問い合わせ先はどこですか?
東京都中小企業振興公社 企画管理部 助成課の「展示会出展助成事業」担当です。電話は03-3251-7895で、受付は平日の10時から12時、13時から16時です。募集要項を読む前の問い合わせは遠慮するよう、公式ページに書かれています。先に募集要項を読んでから、疑問点を整理して電話してください。
