自社だけでバイオ・医薬分野に参入する研究をしたい場合、この補助金は使えるのか——結論から言うと、単独企業だけでは使えません。「応用技術枠」は代表企業と大学・公設試による産学官グループでの申請が前提で、企業単独の応募は受け付けていません。
富山県の「ものづくり企業のバイオ・医薬分野参入推進事業費補助金」の「応用技術枠」は、県内企業がバイオ・医薬分野に新規参入するための研究開発を、1課題あたり最大500万円まで補助する制度です。どんなグループなら対象になるのか、線引きを見ていきます。
ものづくり企業のバイオ・医薬分野参入推進事業費補助金(応用技術枠)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人)と大学・公設試の産学官グループ |
| 制度名 | 令和8年度ものづくり企業のバイオ・医薬分野参入推進事業費補助金「応用技術枠」 |
| 対象業種 | ものづくり企業(バイオ・医薬分野への参入を目指す製造業等) |
| 利用目的 | バイオ・医薬分野への参入に向けた応用技術の研究開発 |
| 対象地域 | 富山県内(代表企業が県内に事業所を有すること) |
| 従業員数 | 規定なし(県内に事業所を有する代表企業であること) |
| 補助上限額 | 1課題あたり500万円以内 |
| 補助率 | 補助対象経費の3分の2以内(県内大学・公設試との共同研究費は10分の10以内) |
| 申請受付 | 令和8年6月16日(火)〜9月18日(金)17時まで |
| 公式サイト | 富山県新世紀産業機構「令和8年度 バイオ・医薬分野参入推進事業費補助金『応用技術枠』」 |

対象になるグループ・ならないグループ
| 区分 | 対象になる例 | 対象にならない例 |
|---|---|---|
| 申請体制 | 県内の代表企業+大学・公設試で構成する産学官グループ | 企業単独での応募、大学・公設試を含まない企業だけのグループ |
| 代表企業の所在地 | 富山県内に事業所を有する企業が代表を務める | 県外企業が代表を務め、富山県内に拠点を持たないケース |
| 研究テーマ | バイオ・医薬分野への参入に直結する応用技術の研究開発 | 分野を問わない一般的な技術開発(本制度の対象分野に該当しないもの) |
なぜ産学官グループが条件なのか——バイオ・医薬分野は専門的な知見が必要で、ものづくり企業が単独で参入するにはハードルが高い領域です。大学・公設試との連携を条件にすることで、企業が持っていない専門知識を補いながら参入を後押しする狙いがあります。
よく誤解されるポイント
「補助率3分の2」だけを見て自己負担を計算すると誤ります。県内大学・公設試との共同研究費部分は補助率10分の10(全額支給・上限額未満に限る)が適用されるため、共同研究費の割合を増やすほど、グループ全体の自己負担割合は下がります。企業側の単独研究として組む部分が多いほど、実質的な自己負担は増えます。
もう1つの注意点は経費区分です。消費税は対象経費に含まれません。見積書を用意する際は、税抜き金額で500万円の上限と比較する必要があります。
よくある質問
医薬品の製造販売業許可を持っていない企業でも申請できますか?
できます。この制度は「参入を目指す」段階の研究開発を支援するものなので、許可の取得状況自体は要件になっていません。詳細は事務局へご確認ください。
大学ではなく富山県工業技術センターのような公設試との連携でも対象になりますか?
なります。「大学・公設試」との連携が条件であり、公的試験研究機関も連携先に含まれます。
共同研究費の割合はどのように決めればよいですか?
決まった比率はありません。企業と大学・公設試の役割分担に応じて、事業計画の中で経費を振り分けます。詳しくはイノベーション推進センタープロジェクト推進課へお問い合わせください。
