省エネ補助金と聞いて照明や空調の入れ替えを思い浮かべたなら、この補助金は使えません。LED照明や空調などの一般業務設備は、設置する場所を問わず一律で対象外です。
富山県が補助するのは、燃料の消費を減らす設備と、原油由来の原材料費を減らす設備です。エネルギーの使い方を高効率にして生産性を上げる設備も入ります。上限は300万円です。補助率は中小企業者・組合が2/3で、小規模企業者が3/4です。ただし今年度の受付は8月3日〜8月31日で、すでに終了しています。次の募集の予定は、県の公式ページに載っていません。
富山県 中小企業エネルギー効率化推進補助金の要点まとめ
正式名:富山県中小企業エネルギー効率化推進補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 中小企業者・小規模企業者・NPO法人・医療法人・社会福祉法人・組合
- 利用目的
- 燃料消費の抑制・原材料費の削減・生産性向上
- 対象地域
- 富山県内(本社登記が県内の事業者)
- 従業員数
- 業種ごとの基準あり(下の章を参照)
いくら
- 補助上限額
- 300万円(下限10万円)
- 補助率
- 中小企業者・組合は2/3、小規模企業者は3/4
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月3日〜2026年8月31日(募集終了)
- 事業の完了
- 交付決定日から2027年1月8日まで
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、前回の募集では対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
申請できるのは中小企業者・小規模企業者・NPO法人・医療法人・社会福祉法人・組合で、個人事業主とフリーランスは中小企業者か小規模企業者に入ります。効果は燃料消費の抑制・原材料費の削減・エネルギーの高効率化のどれかで、数値は事業計画書に書きます。
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 本社登記が県外
- ✕ 任意団体・財団法人・社団法人
- ✕ これから創業する事業者
- ✕ みなし大企業・県税の滞納者
- ✕ 性風俗関連特殊営業を営む者
本社登記が県内かどうかで判断されるため、県内に支店・工場・店舗があっても本社登記が県外なら申請できません。財団法人・社団法人のうち、医業を主たる事業とするものは除きます。創業前の事業者は、導入前との比較ができないため対象外です。
中小企業者と小規模企業者は、業種ごとの資本金と従業員数で分かれます。中小企業者は、資本金か従業員数のどちらか一方が基準以下なら当たります。小規模企業者は従業員数だけで見ます。
| 業種 | 中小企業者 | 小規模企業者 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業その他 | 資本金3億円以下または300人以下 | 20人以下 |
| 卸売業 | 資本金1億円以下または100人以下 | 5人以下 |
| サービス業(飲食業を除く) | 資本金5,000万円以下または100人以下 | 5人以下 |
| 小売業(飲食業を含む) | 資本金5,000万円以下または50人以下 | 5人以下 |
業種は、直近の確定申告書か決算書でいちばん売上が大きい事業の業種で判断します。数える従業員は「常時使用する従業員」で、解雇の予告が必要な人を指します。会社役員と個人事業主本人と家族従業員と短時間のパートは入りません。
いくら出る?
補助額は、消費税を除いた対象経費に補助率を掛けた額です。上限は300万円、下限は10万円です。
- 中小企業者が対象経費150万円の設備を入れる:150万円 × 2/3 = 100万円
- 小規模企業者が対象経費150万円の設備を入れる:150万円 × 3/4 = 112.5万円
- 中小企業者が対象経費600万円の設備を入れる:600万円 × 2/3 = 400万円 → 上限の300万円
- 小規模企業者が対象経費12万円の設備を入れる:12万円 × 3/4 = 9万円 → 下限の10万円に届かず、交付されません
上限の300万円に届く対象経費は、中小企業者・組合で450万円、小規模企業者で400万円です。下限は、実績報告のときに計算した補助額で見られます。申請の段階で10万円を超えていても、実際の支出が減って10万円を下回れば交付されません。
何に使える?設備と経費のきまり
対象にならないもの
- LED照明や空調などの一般業務設備(設置場所を問わず対象外)
- 汎用性の高い車両(公道を走れる種類のもの)
- 太陽光パネル(県の別の補助金「富山県脱炭素化モデル中小企業育成事業費補助金」の対象)
- PC・タブレット・机・棚など、目的外に使えてしまう備品と、消耗品
- 保証期間の延長料、専門家への相談料、申請書の作成費、建物への断熱材や遮光板の設置
- 消費税・地方消費税
対象になるもの
- 製造業:高効率化・省エネ設備、代替材料による製造設備、自動化・省力化設備、不良率改善のための高精度機器(冷却器、変圧器、分析器、溶接機、切断機、研磨機、梱包機など)
- 建設業:油圧ショベル、掘削機、測量機
- 卸売・小売業:配送ロボット、冷蔵・冷凍設備、蓄電設備、分包機
- サービス業:調理設備、食器洗浄機、製氷機
これは県が挙げた例で、これ以外が対象外になるわけではありません。新規の導入も、目的に沿った効果が見込めれば対象です。空調以外の目的で入れるボイラーも対象になります。設備の取り外しや廃棄の費用は、設置工事に付随する必要な工事に限って対象になることがあります。個別の判断は事務局に確かめる形になります。
前回の申請の流れ
次の募集の日程は決まっていません。前回の流れを知っておくと、準備の段取りがつかめます。
- 見積書を取る(事業者→工事業者・販売店。税込10万円以上の発注は複数者から)
- 申請書類を出す(事業者→事務局。オンラインか郵送。8月3日〜8月31日)
- 交付決定を待つ(県→事業者。9月中旬から順次。事業者名や事業概要は県のページで公表)
- 設備を導入して代金を支払う(事業者・工事業者。交付決定日から2027年1月8日まで)
- 実績報告を出す(事業者→事務局。完了から20日以内か1月8日の早いほう。検査のあと精算払い)
事業の着手日は、設置工事の契約日で判断されます。契約は交付決定の日以降です。
必要な書類
準備できた 0 / 10
確定申告書・決算書・登記簿謄本・本人確認書類は、営業活動の状況がわかる書類として出します。法人は確定申告書の写しか決算書のどちらかを出します。県税納税証明書の証明事項は「全税目に滞納がないこと」です。事前着手届は、交付決定の前に着手する場合だけ出します。
事業計画書には、コスト削減や生産性向上の効果を導入前と比べた具体的な数値で書きます。数値の根拠として、設備の仕様書や業者の見積書も添えます。許認可が要る事業は、許認可を取っていることが分かる書類の写しも必要です。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 本社登記が県外にある:県内に支店や工場があっても、本社登記が県外なら対象外です。
- 契約を早く結びすぎた:契約は交付決定の日以降です。やむを得ない理由があれば事前着手届を出せますが、県が要綱を公表した2026年6月30日より前の契約は対象外です。
- 予算を超えた:全体の予算は12億円です。申請が予算を超えると、要件を満たしていても不採択になることがあります。
- 一般業務設備を申請した:LED照明や空調は、設置場所を問わず対象外です。
- 補助額が10万円を下回った:実績報告で補助額が下限の10万円に満たないと、交付されません。
- 支払い方法が対象外:相殺払い、手形、小切手、ファクタリング、期間内に契約が完了しない割賦、商品券は対象外です。原則は銀行振込です。
ほかの補助金との関係
同じ経費を国や県の別の補助金にも載せると二重交付になり、対象になりません。経費が重ならない別の事業なら、それぞれ使えます。県のトランスフォーメーション補助金やリバイバル補助金などの採択事業者も、申請できました。今年度の同トランスフォーメーション補助金(第3次)の採択事業者は、対象となる事業が違えば申請できます。
よくある質問
LED照明の入れ替えだけでも申請できますか?
申請できません。LED照明や空調などの一般業務設備は、公式ページで対象外と明記されています。設置する場所が事務所でも工場でも同じ扱いです。対象になるのは、燃料消費の抑制や原油由来の原材料費の削減、エネルギー使用の高効率化による生産性向上につながる設備です。迷うときは、導入前に事務局へ個別に問い合わせて確かめてください。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。個人事業主とフリーランスは、中小企業者か小規模企業者のどちらかに当たります。県内に主たる事業所があり、事業の実態が県内にあることが前提です。確定申告書の写しと、運転免許証などの本人確認書類を出します。新しく開業した人は、確定申告書の代わりに個人事業の開業届出書の写しを使えます。本人確認書類は、顔写真・氏名・住所・生年月日が載った公的機関の証明書なら1点で足ります。どれかが欠けるときは2点が要ります。個人事業主である開業医は、サービス業として扱われます。
小規模企業者に当たるかどうかは、どう決まりますか?
業種ごとの常時使用する従業員数で決まります。製造業・建設業・運輸業その他は20人以下です。卸売業、サービス業、小売業は5人以下です。業種は、直近の確定申告書か決算書でいちばん売上が大きい事業で判断します。役員や家族従業員、短時間のパートは人数に入りません。派遣社員も、基本的には派遣先の従業員に含まれません。交付決定のあとで中小企業者や小規模企業者の要件から外れても、補助率は交付決定時のものが使われます。
県外に本社があり、県内に支店がある場合は対象ですか?
対象外です。本社登記が県内にあるかどうかで判断され、県外の本社登記は認められません。補助事業の期間中に本社を県外へ移した場合は、交付決定が取り消されます。逆に、本社登記が県内にあっても事業の拠点が県外や海外にあって実態が県内にないときは、基本的に対象外です。社会通念上ふさわしくない申請は控えるよう、県が求めています。
創業したばかりでも申請できますか?
すでに創業していれば申請できます。法人は法人設立届出書、個人は個人事業の開業届出書の写しを、確定申告書の代わりに出します。一方で、これから創業する事業者は対象外です。導入前と導入後の効果を比べられないためです。売上や利益率の減少を求める要件はないので、業績が落ちていなくても申請の対象になります。確定申告書の写しに、税務署の受付印や受信通知がなくても、申請は受け付けられます。
新しく設備を入れる場合も対象ですか?
対象です。導入によって、燃料消費の抑制や原材料費の削減といった目的に沿った効果が見込めれば、新規の導入や設置も認められます。入れ替えだけが条件ではありません。ただし効果は事業計画書に具体的な数値で書き、根拠になる仕様書や見積書を添える必要があります。達成すべき数値の基準は設けられていません。中古品は、事業に不可欠で、価格が市場価格と比べて適正と認められる場合に限って対象になり得ます。適正かどうかは、3者以上の中古品流通業者の見積で判断されます。
ボイラーやフォークリフトは対象になりますか?
どちらも対象になることがあります。ボイラーは、空調以外の目的で入れるものなら対象です。フォークリフトは、公道を走れない種類の車両なら対象になります。公道を走れる種類の汎用性の高い車両は対象外です。太陽光パネルは、県の別の補助金「富山県脱炭素化モデル中小企業育成事業費補助金」の対象で、この補助金では使えません。設備を置くために必要な建物の改修は、必要最小限の範囲に限って対象になり得ます。
見積書は複数の業者から取る必要がありますか?
税込10万円以上の工事や設備の発注は、原則として複数の事業者から見積書を取ります。1点が10万円未満でも、複数買って合計が10万円以上になるなら同じ扱いです。客観的な理由があるときは、1社だけでも認められます。たとえばメーカー直販だけの特殊な機械や、既存システムとの接続に具体的な制約がある場合です。その理由を書いた書類を添えます。
補助金はいつ受け取れますか?
事業が終わったあとの精算払いです。設備を導入して代金を支払ったら、完了から20日以内か2027年1月8日の早いほうまでに実績報告を出します。県が検査をして補助額を確定し、請求のあとに口座へ振り込まれます。事業の途中や完了前には受け取れないため、設備代の全額を先に自分で用意する資金計画が必要です。実績報告の期限は、いかなる理由があっても遅らせられません。遅れた合理的な理由を示せないと、交付決定が取り消されることがあります。
今回の募集は終わりましたが、次回はありますか?
公式ページには、次回の募集予定が載っていません。受付は2026年8月3日〜8月31日で、県のページには「募集終了」と書かれています。全体の予算は12億円でした。次の募集があるかどうかは、県のページか事務局(電話076-411-5090)で確かめられます。募集が出たときにすぐ動けるよう、決算書や納税証明書の準備と導入したい設備の見積集めを先に進める手があります。
国や県のほかの補助金と併用できますか?
経費が重ならなければ併用できます。同じ経費を別の補助金にも載せると二重交付になり、対象外です。他の補助金も使うときは、事業費をはっきり分けておく必要があります。過去のトランスフォーメーション補助金やリバイバル補助金などの採択事業者も、申請できました。ほかの補助金に採択されたときは、すぐに事務局へ連絡してください。
申請書の作成を業者に頼めますか?
頼むことはできますが、県は注意を呼びかけています。補助金は、事業者自身が中心になって計画を作り責任を持って進めるものです。作業の費用とかけ離れた高額な成功報酬を求める業者や、金額や条件があいまいな契約には気をつけてください。申請書や実績報告書の作成費は、補助の対象外です。申請書には、支援を受けた場合の作成支援者名と報酬額を書く欄があります。
