この補助金が支えるのは、これまでにない旅行商品や体験を新しく作る取組です。申請のために新たに企画し、終わったあとも売るか続けることが前提になります。すでに動いている事業の費用は対象になりません。
令和8年度は3期に分けて募集しました。第3期の申請は10月20日に締め切られています。要領には「予算に余りがある場合は追加募集する」とあります。次の機会に備えて、区分ごとの条件と流れをまとめました。
持続可能な観光地域づくり支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:持続可能な観光地域づくり支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 旅行業者・県内に事業所のある事業者や団体
- 対象業種
- 旅行業・宿泊業・観光客向けに商品やサービスを出す事業
- 利用目的
- 新しい旅行商品や観光コンテンツの造成、受入環境の整備
- 対象地域
- 富山県
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(観光振興室へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 100万円
- 補助率
- 区分2・3は対象経費の1/2以内(区分1は1名1泊2千円)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2026年10月20日(3期制)
- 事業の完了
- 2027年2月28日まで
うちの事業は対象になる?
次の4つに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
区分1は旅行業法第3条の旅行業者(旅行業の登録を受けた会社)が対象です。区分2と3は、県内に事業所を置く宿泊事業者や、観光客に商品・サービスを出す事業者・団体が対象になります。法人格のない協議会も実施主体になれます。ただし地方公共団体と、政治活動や宗教活動が目的の団体は含まれません。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 交付決定前に着手した経費
- ✕ 新しい造成を伴わないイベント運営費
- ✕ エアコンやパソコンなどの購入費
交付決定とは、県が補助を認める通知のことです。事前着手の承認を得た場合だけ、着手日からの経費が対象になります。承認は特別な事情がある場合に限られます。承認を得て先に始めても、交付決定が出なかったときの損失は自分の負担です。
どの区分で、いくらもらえる?
補助事業は3区分あります。上限額の計算が区分で変わります。
| 区分 | 内容 | 補助の額 |
|---|---|---|
| 1 | 新たな旅行商品の造成 | 1名1泊2千円(1事業者10万円まで) |
| 2 | 観光コンテンツの造成・磨き上げ | 対象経費の1/2以内(上限100万円・下限10万円) |
| 3 | 観光客向けの受入環境整備 | 対象経費の1/2以内(上限100万円・下限10万円) |
区分3の率と限度額は、区分2と同じです。交付要綱の別表にも、区分3とその他事業の補助率は「対象経費の2分の1以内」、限度額は「上限100万円・下限10万円」とあります。
区分1は人数と泊数で決まります。ただし、対象は次の条件を満たす旅行商品に限られます。
- 県外を発着地にする
- 県内に1泊以上宿泊する
- 県内の有料観光施設・飲食店・土産物店のどれかに1か所以上立ち寄る
- 能登半島地震からの復興、富山ならではの観光資源の活用、旅行需要の平準化(冬季・梅雨・平日)のどれかに当たる
補助額に使う人数は、ツアー参加者だけです。
- 30人が1泊するツアー:30人 × 1泊 × 2千円 = 6万円
- 30人が2泊するツアー:30人 × 2泊 × 2千円 = 12万円 → 上限の10万円
区分2は経費の半分です。
- 経費80万円のモニターツアー:80万円 × 1/2 = 40万円
- 経費240万円の体験コンテンツ造成:240万円 × 1/2 = 120万円 → 上限の100万円
上限100万円に届くのは、税抜の対象経費が200万円以上のときです。補助対象経費は消費税を除いた額で数えます。
下限10万円の意味は、要領に書かれていません。補助額の下限と読むなら、半額で10万円になる経費20万円が最低ラインです。小さな取組を出す前に、窓口へ確かめておくと安心です。
区分3は何が対象?
区分3は、観光客を迎える環境づくりに使います。要領が挙げる例は次の4分野です。
- インバウンド向け整備(多言語表示、無料の公衆無線LAN、キャッシュレス決済の導入)
- デジタル技術の活用(オンライン予約・決済、顧客予約管理、混雑状況の可視化)
- 産業観光向け整備(案内用のパンフレット、工場内の安全柵や誘導表示)
- 宿泊・観光事業者の人手不足対策(自動チェックイン、セルフレジ、配膳ロボット、従業員施設の改修)
インバウンド対応の改修費は、事業目的に欠かせない軽微な改修に限られます。大がかりな改修は、対象外とみてください。
区分3の窓口は、区分1・2とは担当が違います。事業が区分3に当たるなら、最初から観光地域づくり推進担当へ連絡してください。
何に使える?(区分2の経費)
対象にならないものは、区分1〜3で共通です。
- 人件費、旅費、家賃、光熱水費、通信料などの経常的な経費
- パソコン、スマートフォン、撮影用機材など汎用性の高いもの
- エアコン(換気機能付きを含む)やテレビなどの生活家電
- 車両の購入費・修理費・車検費用
- 景品、割引原資、旅行者が受け取るプレゼントの購入費
- 補助事業者の会食費や弁当代
- 商品券やポイントでの支払い
対象になるもの
- 観光コンテンツ造成費(企画、モニターツアー、専門家への謝金、セミナー、効果測定)
- 機械装置・備品費(真に必要不可欠なものに限る。リース・レンタルは事業期間内の分だけ)
- プロモーション費(パンフレットやチラシの制作、広告宣伝費、ファムトリップ)
ファムトリップとは、旅行会社やメディアを招いて現地を見てもらう視察ツアーのことです。プロモーション費は、原則として対象経費の50%未満に抑える必要があります。宣伝に偏った計画は、この時点で組み直しになります。
申請の流れ
- 事前相談で申請書の案を出す(事業者→観光振興室。相談の締切は申請の約1週間前)
- 申請書類をメールか郵送で出す(事業者→観光振興室。令和8年度第3期は10月20日まで)
- 審査会の結果を待つ(県→事業者。採択結果は個別に通知。第3期の交付決定は11月上旬の予定)
- 交付決定のあとに事業を進め、支払いまで終える(事業者。令和9年2月28日まで)
- 実績報告書を出す(事業者→観光振興室。完了から20日後か2月28日の早い日まで)
事前相談は必須で、申請書の案を出して県の確認を受けます。相談の段階では、見積書の写しが全部そろっていなくても構いません。
必要な書類
準備できた 0 / 7
収支予算書は区分2と3だけが出します。見積書は10万円以上なら、原則として複数の業者から取ります。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:対象は交付決定日以降の経費です。事前着手の承認がなければ対象外になります。
- 支払いにポイントや商品券を使った:一部でも使うと、その支払いは全額が対象外です。
- 振込元の口座が別名義だった:法人は法人名義、個人事業主は代表者名義の口座から払います。
- プロモーション費が半分を超えた:原則50%未満です。超える計画は認められません。
- 実績報告が期限に遅れた:期限内に報告がないと、補助金を交付できない場合があります。
- 申請の締切後に書類を直そうとした:修正や再提出は原則認められません。県から不備の再提出を求められたときだけ別です。
事業内容を変えたいとき・他の補助金との併用
交付決定額の増額は認められません。経費の増減や内容の変更が出たら、観光振興室に相談します。対象経費の20%以内の変更や、計画の細部の調整は、手続きが要りません。
事業のあとに収益が出たときは、補助金の全部か一部を県に納めるよう求められることがあります(交付要綱)。完了の翌年度には、現地調査や意見交換に応じる場合があります。
ほかの補助金との併用は、自己負担額の範囲内なら可能です。補助金同士で経費が二重にならないよう、経費の割り振りを帳簿で分けておきます。
よくある質問
事前相談は必ず受けるのですか?
必須です。申請の前に申請書の案を出し、観光振興室が内容を確認します。申請書類一式をそろえた段階で相談します。見積書の写しは、全部そろっていなくても構いません。相談の受付は申請の締切より前に終わります。令和8年度の第3期では、相談が10月13日、申請が10月20日でした。日程に余裕を持って動いてください。
令和8年度の受付はもう終わりましたか?
第1期から第3期まで、すべて受付を終えています。第3期の申請は10月20日が締切でした。ただし要領には、予算に余りがある場合は追加募集するとあります。追加募集があるかどうかは、公式ページの更新で知るのが確実です。次の年度の募集時期も、公式ページに記載はありません。観光振興室へ問い合わせてください。
自社の取組は、どの区分に当たりますか?
旅行商品を作る旅行業者なら区分1です。宿泊事業者や観光事業者が体験・コンテンツを作るなら区分2です。多言語化、キャッシュレス、予約システム、省力化の設備なら区分3です。区分1と2の窓口は情報発信・誘客促進担当、区分3は観光地域づくり推進担当です。迷う場合は、事前相談の時点で区分を一緒に確かめてもらえます。
「下限10万円」とは、何の下限ですか?
要領には「上限100万円、下限10万円」とだけあり、何の下限かは明記されていません。補助額の下限と読むなら、経費の半分が10万円になる20万円が、対象経費の最低ラインです。ここは読み方が割れる部分なので、小規模な取組を考えている場合は、申請の前に観光振興室へ確認してください。
無料の体験イベントは補助対象になりますか?
造成したコンテンツは販売する前提なので、無料で出すものは想定されていません。入場料を無料にするイベントや、新しい観光コンテンツの造成を伴わないイベントの運営費は認められません。継続的に実施する見通しを持ち、有料の商品として売り出す計画に組み直すことが条件です。
任意団体や協議会でも申請できますか?
実施主体になれます。ただし地方公共団体と、政治活動や宗教活動を目的にする団体は含まれません。支店ごとの申請も可能です。登記されていない営業所は対象外になります。同じ実施主体が、内容の異なる複数の事業を申請することもできますが、補助上限額は1事業者ごとに決まり、事業を増やしても変わりません。
地場産品を使った新メニューの開発は対象ですか?
地域の観光資源を活かして観光コンテンツに仕立て、販売に向けた取組まで行う計画なら、申請できます。メニューを作って終わりでは足りません。造成後に商品として売るか、継続して実施することが前提です。人件費や家賃などの経常的な経費は、どの区分でも対象外です。
ほかの補助金と一緒に使えますか?
本補助金以外の補助金は、自己負担額の範囲内なら受け取れます。補助対象経費のうち、県の補助分を超えて他の補助金が重ならないように、経費の割り振りを分けて管理します。併用する補助金の側にも併用の条件があるので、そちらの要領もあわせて確認してください。
支払いにポイントや商品券を使ってもよいですか?
使えません。支払いの全部または一部にポイントや商品券を使うと、その支払いは全額が対象外になります。振込元の口座やクレジットカードの引き落とし口座も、法人なら法人名義、個人事業主なら代表者名義でなければなりません。経費の支払い方法は、事業を始める前に決めておくのが安全です。
審査では何を見られますか?
審査会が申請内容を話し合い、その結果を受けて県が採択を決めます。見られるのは、事業の目的や内容が趣旨に合うか、新規性があるか、組織体制と経費の積算が妥当か、事業の終了後も継続や発展が見込めるかです。採択結果は個別に通知されます。審査の内容についての問い合わせには応じてもらえません。
採択後に、事業内容や金額を変えられますか?
交付決定額を増やすことはできません。経費が増減したり内容が大きく変わったりするときは、観光振興室へ相談します。必要なら変更承認申請書(様式第3号)の提出を求められます。対象経費の20%以内の変更や、目的の達成に支障のない計画の細部の変更は、手続きが要りません。
問い合わせ先はどこですか?
富山県観光推進局観光振興室です。区分1・2は情報発信・誘客促進担当(電話 076-444-3517)、区分3は観光地域づくり推進担当(電話 076-444-3500)が受け付けます。メールを送るときは、件名の最初に【観光地域づくり補助金】と書くよう、要領で求められています。
