宇部市がこの補助金で増やしたいのは、市内企業の「前向きな挑戦」です。新商品の開発や展示会への出展、AI・ロボットの導入などの費用を、1/2まで(上限50万円)補助します。
ただし申請には、外部の支援機関が書く推薦書が要ります。令和8年度の募集は7月10日に終わり、採択者の一覧も公表されています。
宇部市 中小企業競争力強化支援事業費補助金の要点まとめ
正式名:宇部市中小企業競争力強化支援事業費補助金
だれが
- 申請者
- 市内の中小企業者(会社・個人事業主)、市内で起業を計画する個人
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 新商品開発、起業・新分野進出、販路開拓、省人化・省力化
- 対象地域
- 山口県宇部市
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者に当たること(業種別に基準あり)
いくら
- 補助上限額
- 50万円
- 補助率
- 1/2(対象経費の1/2以内)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年5月15日〜2026年7月10日(受付終了)
- 事業の完了
- 交付決定後から2027年1月末まで
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
事業は、市内の事業所を拠点に行うものに限ります。申請できる事業は、1事業者につき1事業だけです。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ NPO法人・医療法人・社団法人など
- ✕ 市税の滞納がある
- ✕ 風俗営業など公序良俗に反する事業
中小企業者とは、中小企業基本法で決まっている範囲の会社や個人事業主のことです。業種ごとに資本金と従業員数の上限があり、どちらか一方を満たせば該当します。具体的な数字は募集要領に書かれていないため、迷うときは産業政策課に聞いてください。
募集要領では、株式会社・合同会社・士業法人などの営利法人と個人事業主が、対象になりうる者に入っています。申請の時点で開業していない創業予定者も、会社か個人事業主として開業するなら対象です。企業組合と協業組合も入ります。
対象外の法人は、特定非営利活動法人、社会福祉法人、一般・公益の社団法人と財団法人、医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、任意団体などです。協同組合等の組合も、企業組合と協業組合を除いて対象外です。
いくら出る?
対象経費の1/2以内で、上限は50万円です。消費税と地方消費税は対象経費に入りません。補助額は千円未満を切り捨てます。上限に届くのは、対象経費が税抜で100万円のときです。
- 展示会の小間料と装飾費が40万円:40万円 × 1/2 = 20万円
- 試作の外注費と原材料費が100万円:100万円 × 1/2 = 50万円(上限ちょうど)
- 機械装置とウェブサイトの構築が120万円:120万円 × 1/2 = 60万円 → 上限の50万円
金額は計算の例です。採択されても、予算の都合で申請額より減って交付決定されることがあります。編集部としては、満額が出る前提で資金計画を組まないことを勧めます。
何に使える?
対象にならないもの
- 交付決定日より前に発生した経費
- 事業の終了日までに支払が終わらない経費
- 通常の事業活動の経費、機械装置の更新費
- 租税公課と、飲食に係る経費
- 見積から支出までの証拠書類がそろわない経費
- 消費税と地方消費税
- 振込手数料
対象になるもの
- 新商品開発費(試作の原材料、設計、デザイン、加工)
- 機械装置等費(購入、リース、据付け、修繕)
- 委託・外注費(自社で行うのが難しい業務に限る)
- 謝金(外部専門家の指導や助言)
- 旅費(出張の交通費と宿泊費)
- 役務費(通信費と運搬経費)
- 使用料・賃借料(資産計上しない機器や会場)
- 広報費(広報物の制作、ウェブサイトやシステムの構築・運用)
- 展示会等出展費(小間料、装飾費。オンライン開催を含む)
- その他、市長が特に必要と認める経費
支払は、原則として銀行振込など、お金の動きが確かめられる方法にします。発注先は、市内の事業者を優先するよう努めることが求められています。
申請の流れ
募集要領にある予定の日程です。
- 推薦書をもらう(事業者→支援機関。事業計画書を見せて依頼する)
- 事業計画書と添付書類を出す(事業者→宇部市 産業政策課。申請フォームで、7月10日まで)
- 審査と採択の通知を待つ(審査委員会→事業者。7月下旬の予定)
- 交付申請を出す(事業者→宇部市。採択のあとに別の手続きがある)
- 交付決定を受けてから始める(宇部市→事業者。8月上旬の予定)
- 実績報告を出す(事業者→宇部市。完了から30日後か1月末の、早い方まで)
- 完了検査を受けて請求する(宇部市→事業者。請求は2月下旬、支払は3月の予定)
交付決定とは、採択とは別に出る通知のことです。この日より前に発生した経費は、補助の対象になりません。
事業が終わったあとも、2年度間は毎年7月31日までに進捗の報告が要ります。経理の書類は5年間保存します。
推薦書は、認定経営革新等支援機関か、市長が認めるその他の機関に書いてもらいます。認定経営革新等支援機関とは、国が認定した支援機関で、商工会議所、金融機関、税理士などが入ります。
必要な書類
準備できた 0 / 6
推薦書は、様式を市の公式ページから取り、記入を支援機関に頼みます。個人事業主の決算書は、所得税青色申告決算書か収支内訳書です。市税の証明書は発行後3か月以内のものを出します。登記事項証明書は、決算期がまだ来ていない法人だけが付けます。証明書の窓口は公式ページに記載がないため、産業政策課に確かめてください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に始めた:交付決定日より前に発生した経費は対象外です。採択の通知が来ても、交付決定までは発注を待ってください。
- 計画を市に断らず変えた:内容の変更や中止は、軽微なものを除き、事前に市長の承認が要ります。
- 期間内に終わらなかった:事業は2027年1月末までに終えます。終わらないときや難しくなったときは、すぐに市へ報告します。
- 虚偽の申請や目的外の使用:交付決定が取り消され、補助金の返還を求められることがあります。
- 買った設備を勝手に手放した:単価50万円以上の財産は、耐用年数の前に処分するなら事前の承認と、収入の一部の納付が要ります。
採択されるには何を見られる?
採択は、市が置く審査委員会が事業計画書で決めます。募集要領に書かれた主な審査項目は5つです。
- 経営革新性:他社にない強みや、市場の需要に基づく改善があるか
- 収益性と成長性:事業が終わったあとも、自力で収益を生めるか
- 実現可能性と経費の妥当性:予算、人員、技術から見て期限内に終わるか
- 事業への熱意と覚悟:なぜ今この事業なのかという必然性があるか
- 波及効果:雇用の維持や拡大など、地域経済へのプラスがあるか
公表された採択者は9件でした。内訳は新商品開発が3件、起業・新規事業が1件、販路開拓が4件、省人化・省力化が1件です。応募の総数は公式ページに記載がなく、採択の倍率は確かめられませんでした。
推薦書は申請の直前に頼むと間に合わないおそれがあります。計画づくりの早い段階で、支援機関に相談することを勧めます。採択された事業は、事業テーマ、申請者、事業概要が公表されます。
よくある質問
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。募集要領では、個人事業主が補助の対象になりうる者に入っています。ただし市内に主たる事業所があり、市税の滞納がないことが前提です。事業計画書に加えて、直近2期分の所得税青色申告決算書か収支内訳書が要ります。推薦書も会社と同じように必要です。開業してから決算期を迎えていない場合の添付書類は、産業政策課に確かめると安心です。
まだ開業していなくても申請できますか?
申請できます。市内に住所があり、市内での起業を計画している個人が対象に入ります。会社か個人事業主として開業する場合に限られます。ただし事業計画の審査があり、推薦書も要ります。決算書は用意できないため、決算期が来ていない場合の書類として、法人は登記事項証明書を付けます。個人の創業予定者が出す書類は、事前に産業政策課へ聞いてください。
推薦書は誰にもらえますか?
認定経営革新等支援機関か、市長が認めるその他の機関です。前者は国が認定した支援機関で、商工会議所、金融機関、税理士などが入ります。国の認定機関は、中小企業庁の検索システムで探せます。後者の具体名は募集要領に書かれていません。推薦書は事業計画の内容を見て書くものなので、計画ができた段階で早めに依頼してください。
NPO法人や一般社団法人は対象ですか?
対象外です。特定非営利活動法人、社会福祉法人、一般・公益の社団法人と財団法人、医療法人、宗教法人、学校法人、農事組合法人、任意団体などは、募集要領で対象にならない者に入っています。協同組合等の組合も、企業組合と協業組合を除いて対象外です。株式会社、合同会社、士業法人などの営利法人と個人事業主は対象になりえます。
採択されたら、すぐに補助金が出ますか?
出ません。採択通知は交付決定の通知ではないからです。採択のあとに交付申請を出し、交付決定を受けてから事業を始めます。補助金が支払われるのは、実績報告と完了検査を終えて請求したあとです。予定では、請求が2月下旬、支払が3月です。審査の結果で条件が付いたり、申請額より減って決まったりする場合もあります。
交付決定の前に発注した経費は対象になりますか?
対象になりません。募集要領は、交付決定日より前に発生した経費を、補助対象にならない経費の例に挙げています。採択の通知を受けた後でも、交付決定までは発注や契約を待ってください。見積だけ取っておくのは問題ありません。契約や支払に進む時期は、交付決定の通知を受けた日より後に置くのが安全です。
展示会に出る費用は対象になりますか?
対象になります。展示会等出展費として、展示会への出展や商談会への参加に必要な小間料や装飾費が入ります。オンラインの展示会や商談会も含まれます。公表された採択者にも、展示会を使った販路開拓の事業があります。費用がどの区分に入るか迷うときは、産業政策課に確かめてください。
パソコンや機械の買い替えは対象になりますか?
更新の費用は対象外です。募集要領は、通常の事業活動のための経費と、機械装置等の更新に要する経費を、対象にならない例に挙げています。一方で、AIやロボットなどを新たに導入して省人化を進める事業は、対象事業に入ります。機械装置等費として認められるのは、補助事業の遂行に必要なものです。更新との線引きは個別の判断になるため、事前に相談してください。
事業はいつまでに終えればよいですか?
交付決定の後から2027年1月末までです。事業が終わったら、完了から30日を過ぎた日か1月末の、どちらか早い日までに実績報告を出します。完了までに支払も済ませておく必要があります。期間内に終わらない場合や、遂行が難しくなった場合は、すぐに市へ報告して指示を受けます。交付決定が8月上旬の予定なので、事業に使える期間は約5か月です。
次の募集はありますか?
公式ページには、次回の募集について記載がありません。令和8年度の募集は7月10日に終わり、採択者一覧が公開されています。実施の有無や時期は、産業政策課に聞くのが確実です。募集があった場合に備えるなら、事業計画の土台づくりと、推薦書を頼める支援機関への相談を先に進めておくと動きやすくなります。
問い合わせ先はどこですか?
宇部市 産業経済部 産業政策課です。公式ページでは、中小企業の振興について電話0836-34-8355が案内されています。募集要領の連絡先には0836-34-8360があります。番号が2つあるため、つながらないときはもう一方にかけてください。対象になるかどうか、推薦書の依頼先、書類の書き方で迷ったときに相談できます。
