休憩室を直すだけでは、この補助金の対象になりません。給与総額を前年より1.5%以上増やす方針を、従業員に書面で示すことが条件に入っています。設備の改善と処遇の改善を、セットで求める制度です。
補助の中身は、職場の魅力を上げる設備や工事の費用と、専門家に頼む職場改善の相談費用です。補助率は1/2以内で、上限は25万円です。申請できるのは、1事業者につき1事業、1回だけです。
中小企業人材定着支援事業補助金の要点まとめ
正式名:宇治市中小企業人材定着支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- 休憩室・空調・照明などの職場改善、改善コンサルティング
- 対象地域
- 京都府宇治市(市内に事業所があること)
- 従業員数
- 中小企業者(みなし大企業は対象外)
いくら
- 補助上限額
- 25万円
- 補助率
- 補助対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年1月29日(17時まで)
- 事業の完了
- 2027年2月26日まで
- 公式サイト
- 宇治市「中小企業人材定着支援事業補助金」
予算の上限に達した時点で、受付は終わります。締切の日まで受け付けるとは限りません。
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
宇治市内の店舗・工場・事業所・本店・支店のどれかがあれば、市内の事業所として扱われます。中小企業者とは、中小企業等経営強化法が定める中小企業者のことです。業種ごとに資本金や従業員数の上限があります。詳しい基準は、宇治市の募集要項で確かめてください。
みなし大企業とは、大企業が株式の一定割合を持つなどの理由で、中小企業でも対象外になる会社のことです。交付要項は、次のどれかに当たる法人としています。
- 発行済株式か出資金の2分の1以上を、同じ大企業が持っている
- 発行済株式か出資金の3分の2以上を、複数の大企業が持っている
- 大企業の役員・職員が、役員の2分の1以上を占めている
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ みなし大企業に当たる
- ✕ 交付決定前に発注・支払った
- ✕ 魅力向上を伴わない修理
- ✕ 2回目以降の申請
交付決定とは、市が補助を認める通知のことです。賃上げの対象は、国の「賃上げ促進税制」と同じ範囲の国内雇用者の給与等です。役員や家族従業員・専従者は含まれません。
賃上げ方針は、何をすればいい?
条件は、給与総額(雇用者給与等支給額)を、前年度より1.5%以上増やす方針です。増やす年度は、申請日を含む事業年度か、その翌事業年度です。法人は事業年度、個人事業主は暦年で書きます。この方針を、従業員に書面などで表明します。提出するのは様式第3号です。
様式第3号には、従業員代表の名前、表明した日、表明の方法(記入例では朝礼)を書きます。従業員代表が、方針の表明を受けた旨を署名する形です。
計算は単純です。
- 前年度の給与総額が2,000万円の会社:2,000万円 × 1.5% = 30万円増 → 2,030万円以上
- 前年度の給与総額が5,000万円の会社:5,000万円 × 1.5% = 75万円増 → 5,075万円以上
公式ページが求めているのは、方針の表明です。方針どおりに増やせなかったときの扱いは、ページに記載がありません。ここは申請前に産業振興課へ確かめてください。比べるのは、申請日を含む事業年度の直前の事業年度の給与総額です。役員報酬は数に入らないため、役員の給与を上げても条件の足しになりません。
いくら戻ってくる?
かかった費用の半分です。上限の25万円に届くのは、費用が50万円以上のときです。
- 休憩室のエアコンを入れ替える:30万円 × 1/2 = 15万円
- 更衣室とトイレを改修する:80万円 × 1/2 = 40万円 → 上限の25万円
- 職員アンケートと改善提案を専門家に頼む:20万円 × 1/2 = 10万円
金額は計算の例です。実際の補助額は、見積書の内容と市の審査で決まります。補助の額は、寄附金などその事業にかかる収入を経費から引いた額に、1/2を掛けて出します。
何に使える?
対象にならないもの
- 既存の設備や機器の単なる修繕・修理(魅力や機能の向上を伴わないもの)
- 交付決定の前に発注・支払いをした経費
- 申請者以外の名義で契約・支払いをした経費
- パソコンやタブレットなど、目的外にも使える汎用性の高い機器
- 法令で設置が義務付けられている安全設備の購入・設置費
- 食器などの消耗品費、飲食・接待費
- 資本関係のある事業者や、代表者・役員・その配偶者・2親等以内の親族が役員の事業者と結んだ契約
対象になるもの
- 社員食堂、休憩室、更衣室、トイレなどの整備や改修
- 就労環境の改善に必要な空調や照明器具の設置・改修
- 就労環境の改善に使うシステムやAIの導入費
- 専門家によるアドバイスやコンサルティング(アンケート、研修、改善提案、就業規則の作成・見直し、AI導入やDX推進による職場改善の企画)
募集要項には、ほかにも対象外の例が載っています。
申請の流れ
- 見積書を取る(事業者→工事業者・専門家。申請書に写しを付ける)
- 賃上げ方針を従業員に表明する(事業者→従業員。様式第3号)
- 申請書類を市に出す(事業者→産業振興課。2027年1月29日17時まで。郵送は同日の消印有効)
- 交付決定を待つ(市→事業者。決定の前に発注しない)
- 事業を進め、2027年2月26日までに終える(事業者)
- 事業終了報告を出す(事業者→産業振興課。完了から1か月後か2月26日の早い日まで)
報告のあと、市が内容を検査します。必要なら現地調査もあります。補助金は検査で額が確定してから、請求に基づいて支払われる精算払いです。
必要な書類
準備できた 0 / 6
見積書の宛名は、申請者(事業代表者名)に限ります。市税の書類は、発行日から3か月以内のものを出します。写しでも構いません。事業所の所在地を示す書類は、法人なら登記簿、個人なら開業届などです。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注・支払った:その経費は対象外です。決定の通知を受けてから発注します。
- 申請者以外の名義で契約・支払った:納品書や領収書は、申請者の名義で宛名・契約・支払いが確認できるものに限られます。
- 締切の前に予算が尽きた:予算の上限に達すると、1月29日より前でも受付が終わります。
- 不正が見つかった:補助金の返還を求められます。
- 報告が遅れた:完了から1か月後か2月26日の早いほうまでが報告の期限です。
変更・保存・アンケートの決まり
交付決定のあとに、総事業費が3割以上減る変更や、事業の中止をするときは、事前に市の承認が要ります。様式第6号(事業計画変更承認申請)か、申請取下届出書を使います。交付要項は、事業計画を変えるときは実施の前に承認を受けるよう定めています。3割に届かない変更でも、先に産業振興課へ相談してください。
補助事業の帳簿と証拠書類は、完了した翌年度から5年間保存します。事業のあとに、効果を聞くアンケートやヒアリングが入ることもあります。
よくある質問
賃上げ方針の表明書は、なぜ必要ですか?
この補助金は、人材の定着を目的にしています。職場の設備を良くするだけでなく、給与も上げる方針を従業員に示すことが、補助の条件です。対象年度の給与総額(雇用者給与等支給額)を、前年度より1.5%以上増やす方針を書面で表明します。役員や家族従業員は、この給与総額に含まれません。
工事を先に発注してしまいました。対象になりますか?
対象になりません。交付決定の前に発注・支払いをした経費は、補助の対象外です。この補助金で工事や設備導入をする場合は、市から交付決定の通知を受け取ってから、業者に発注してください。見積書を取るだけなら、決定の前でも問題ありません。契約や発注の時期が、境目になります。
コンサルティング費用だけの申請もできますか?
公式ページは、設備・工事の費用と、コンサルティングの費用を、並べて対象経費にしています。コンサルティングだけを対象にした申請も、読み方としては成り立ちます。ただし、片方だけの申請を明示する記載はありません。申請の前に、産業振興課へ確かめておくと確実です。
休憩室のエアコンを入れ替えるのは、対象になりますか?
壊れた設備の単なる修理は対象外ですが、魅力や機能を高める入れ替えなら、対象になります。公式ページは、就労環境の改善に必要な空調や、照明器具の設置・改修を例に挙げています。古い機器を同じ性能で直すだけの内容だと、修繕と見られるおそれがあります。申請書の計画書に、改善の中身を書いてください。
個人事業主でも申請できますか?
申請できます。必要書類の表は、個人と法人の両方に○が付いています。ただし交付要項は、個人の中小企業者を住民票が宇治市にある人と定めています。市外に住む個人事業主は、先に産業振興課へ確かめてください。事業所の所在地を示す書類は、個人なら開業届などです。市内に事業所があり、市税に滞納がなく、中小企業者でみなし大企業でないことが条件です。賃上げ方針の対象になるのは雇用している従業員の給与で、専従者は含まれません。
市外に本社があっても申請できますか?
市内に店舗、工場、事業所、本店、支店のどれかがあれば、対象になります。本社が市外でも、宇治市内の事業所で実施する事業なら、条件を満たす可能性があります。補助の対象になるのは、宇治市内で行う事業です。市外の拠点の工事や設備は含まれません。事業所の所在地は、法人登記簿や開業届などの書類で示します。
受付はいつまでですか?
2027年1月29日(金)の17時までです。窓口は平日の午前9時から午後5時までで、郵送は同日の消印が有効です。ただし予算の上限に達した時点で、受付は終わります。締切まで余裕があると思わず、早めに出してください。補助対象期間は、交付決定後から2027年2月26日までです。
補助の額はどう決まりますか?
補助対象経費の2分の1以内で、上限は25万円です。経費が50万円以上なら、上限の25万円になります。申請は1事業者につき1事業、1回だけです。補助対象になる経費は、設備や工事の費用と、コンサルティングの費用です。交付決定前に払った分や、修理だけの分は含まれません。実際の補助額は、事業終了後の検査を受けて確定します。
補助金はいつ受け取れますか?
事業が終わったあとです。事業終了報告を出すと、市が内容を検査し、必要に応じて現地調査を行います。補助金の額が確定してから、請求書(様式第11号)に基づいて支払う精算払いです。工事や設備の代金は、先に自社で払う必要があります。資金繰りの準備を、申請の前に済ませてください。
申請書類はどこへ出しますか?
郵送なら、〒611-8501 宇治市宇治琵琶33の産業振興課の担当者宛てです。持参なら、宇治市産業会館3階の産業振興課事務室へ、平日の午前9時から午後5時の間に出します。郵便事故を防ぐため、簡易書留など配達記録が残る方法が勧められています。電話は0774-39-9621です。
計画を途中で変えたいときは、どうしますか?
交付決定のあとで、総事業費が3割以上減る変更や事業の中止をするときは、事前に市の承認が要ります。様式第6号の事業計画変更承認申請書か、申請取下届出書を出します。一方、交付要項は、事業計画を変えるときは実施の前に承認を受けるよう定めています。3割に届かない変更でも、先に産業振興課へ相談してください。
領収書や帳簿は、どのくらい保存しますか?
補助事業にかかる帳簿と証拠書類は、事業が完了した翌年度から数えて5年間、管理・保存します。処分制限期間を過ぎていない設備や機器があるときは、その期間が終わるまで保存します。事業のあとに、効果を聞くアンケートやヒアリングが入る場合もあるので、記録は整えておいてください。
