物流の脱炭素化は、運送事業者1社だけの努力では進みません。荷主・輸送事業者が連携し、輸送計画そのものを効率化する必要があります。令和8年度の運輸部門エネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金は、このサプライチェーン全体の輸送効率化と、トラック輸送の省エネ化を支援する国の大型事業です。まず補助金を実際に交付する執行団体を選ぶ公募が実施され、その公募は終了しています。
この事業には2つの柱があります。1つは発荷主・着荷主・輸送事業者の3者以上が連携して取り組むデジタル技術活用の実証(補助率2分の1以内)、もう1つは配車計画システムやAI・IoTツール、ダブル連結トラック等の導入を支援するトラック省エネ化推進事業です。
運輸部門省エネ・非化石転換補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(荷主・輸送事業者。ただし直接の申請窓口は選定された執行団体経由) |
| 制度名 | 令和8年度運輸部門におけるエネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金(新技術活用によるサプライチェーン全体輸送効率化・非化石転換推進事業及びトラック輸送における更なる省エネ化推進事業) |
| 対象業種 | 運輸業、卸売業・小売業(発荷主・着荷主)等 |
| 利用目的 | サプライチェーン全体の輸送効率化・非化石転換の実証、トラック輸送の省エネ化推進 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに明記なし) |
| 補助上限額 | 43.5億円(国全体の事業予算規模。個々の事業者への配分額は執行団体の公募で別途定まる) |
| 補助率 | サプライチェーン全体輸送効率化・非化石転換推進事業は2分の1以内 |
| 申請受付 | 執行団体(補助事業者)の公募は終了(2026年2月24日まで) |
| 公式サイト | 資源エネルギー庁「運輸部門におけるエネルギー使用合理化・非化石エネルギー転換推進事業費補助金」執行団体公募ページ |

「上限43.5億円」は1事業者がもらえる額ではない
タイトルにある43.5億円という数字は、個々の運送事業者や荷主企業が申請して受け取れる金額ではありません。この段階の公募は、実際に事業者へ補助金を配分する執行団体(補助事業者)を選ぶための公募です。国から執行団体へ渡る事業総額が43.5億円という規模になります。
事業者本人が使えるかどうかを知りたい場合は、執行団体が決定したあとに、その団体が実施する「間接補助事業者の公募」を確認する必要があります。この記事の時点で執行団体の公募は終了しているため、次の段階(実際の事業者向け公募)の情報を追う必要があります。
2つの柱、どちらに自社が当てはまるか
| 柱 | 対象になる取り組み | 補助率 |
|---|---|---|
| サプライチェーン全体輸送効率化・非化石転換推進事業 | 発荷主・着荷主・輸送事業者3者以上が連携する高度なデジタル技術活用の実証 | 2分の1以内 |
| トラック輸送省エネ化推進事業 | 車両動態管理システム・予約受付システム・配車計画システム・AI/IoT連携ツール、ダブル連結トラック・スワップボディコンテナ車両の導入 |
自社が単独の運送会社であれば「トラック省エネ化推進事業」、荷主との連携プロジェクトを検討しているなら「サプライチェーン全体輸送効率化」を軸に情報を追うのが近道です。
今から申請できるか
執行団体(補助事業者)を選ぶ公募は2026年2月24日で終了しています。この段階が終わった後、選定された執行団体が実際の事業者向けに間接補助の公募を行う流れになります。 現時点で個々の事業者が直接申請できる窓口は、公式ページからは確認できません。トラック省エネ化・サプライチェーン連携を検討している事業者は、資源エネルギー庁の公募情報ページと、選定された執行団体の発表を両方確認する必要があります。
よくある質問
今から申請できますか?
このページで扱っている執行団体の公募は終了しています。個々の事業者が申請できる「間接補助事業者向け公募」が別途実施されるかどうかは、選定された執行団体の発表を確認する必要があります。
うちは運送会社1社だけですが対象になりますか?
トラック輸送省エネ化推進事業の柱であれば、単独の運送事業者でも対象になる可能性があります。ただしサプライチェーン全体輸送効率化の柱は、荷主を含む3者以上の連携が条件です。
43.5億円は自社がもらえる金額ですか?
いいえ。この金額は国から執行団体へ渡る事業全体の規模です。個々の事業者が受け取れる金額は、執行団体が実施する間接補助の公募要領で別途定められます。
