建設会社が、自社の技術者の研修費をこの補助金でまかなえるのか。講習会の開催と資格取得の補助は県内の建設業の団体だけが申請でき、1社単独では使えません。
1社で申請できるのは県内の学校に通う学生向けの魅力発信事業だけです。補助率は3つの事業とも対象経費の1/2以内で、上限は事業ごとに決まっています。
建設業界技術力向上支援補助金の要点まとめ
正式名:和歌山県建設業界技術力向上支援補助金
だれが
- 申請者
- 団体(公益法人・一般社団法人等)。魅力発信は県内建設企業も可
- 対象業種
- 建設業
- 利用目的
- 人材育成(技術者の講習・資格取得、担い手確保の発信)
- 対象地域
- 和歌山県
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 30万円(事業により15万円・30万円)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月20日〜2026年12月25日(先着順)
- 事業の完了
- 令和8年度内に実施する事業が対象
うちは対象になる?
次の3つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 3
団体とは建設業を主として営み県内に主たる事務所を置く公益法人・一般社団法人等か、県内の建設企業等20者以上で構成する団体です。県内の建設企業等は県の建設工事の入札参加資格を持ち県内に主たる営業所を置く会社などを指します。
1社で申請する道もあります。学生向けの魅力発信事業に限り、県内の建設企業と、県内に工場を持つ入札参加資格者も申請できます。ただし建設業を主に営む県内の公益法人や一般社団法人等から、事業の実施について事前に要請を受けていることが条件です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 1社の社内研修だけを行う
- ✕ 講習会の参加が年20名未満
- ✕ 国・県の補助や支援を受ける事業
講習会と資格取得は年間20名以上が参加する事業に限ります。国や県から補助や支援をすでに受けている、またはこれから受ける予定がある事業も対象になりません。
いくら出る?
3つの事業ごとに補助率と上限が決まっています。
| 事業 | 補助率 | 補助の上限 |
|---|---|---|
| 講習会等開催 | 1/2以内 | 15万円 |
| 資格取得講習会への参加 | 1/2以内 | 1人5,000円かつ1団体15万円 |
| 魅力発信 | 1/2以内 | 30万円 |
講習会等開催と資格取得は、両方まとめて申請できます。それぞれの補助率と上限が別々に当てはまります。
- 団体が技術者向けの講習会を開く(講師謝金・会場の使用料・資料の印刷で40万円):40万円 × 1/2 = 20万円 → 上限の15万円
- 団体が25人を1級建築士の講習会に参加させる(受講料が1人2万円で計50万円):50万円 × 1/2 = 25万円 → 1人5,000円の上限で12.5万円
- 県内の建設企業が学生向けの動画を作る(制作委託費50万円):50万円 × 1/2 = 25万円
資格取得は受講料が高くても1人あたり5,000円までしか出ません。25人なら12.5万円で、上限の15万円には届きません。
魅力発信のうち講座・見学会・体験イベントを団体が複数回開く場合は、1回ごとに補助率と上限が当てはまります。ただし回数を決めたうえでの申請が必要で、全日程が決まっていなければ決まった分だけ先に申請し残りは決まるたびに変更交付申請をします。
何に使える?
対象にならないものから見ます。
- 領収書などで支払いを証明できない経費
- 講習会の受講料収入にあたる分(経費から差し引かれる)
- 補助対象の事業メニューにない取組
対象になるものは事業ごとに次のとおりです。
- 講習会等開催:講師謝金、講師旅費、使用料・賃借料、印刷製本費、一部委託費
- 資格取得講習会への参加:受講料、教材費
- 魅力発信:謝金、講師旅費、使用料・賃借料、機械・材料費、消耗品費、印刷製本費、委託費(動画作成委託料を含む)、建設機械等の運搬費
資格取得の対象は監理技術者になれる1級国家資格、技術士、1級建築士の3つです。受講する講習会は公益法人・一般社団法人等か公共法人が主催するものに限ります。公益法人は公益社団法人・公益財団法人のことで、一般社団法人等は一般社団法人・一般財団法人のことです。
魅力発信の中身は県内の学校に通う学生等を対象にした講座、現場見学会、建設機械を使う体験イベント、入職促進のPRポスター・冊子・デジタル動画です。
申請の流れ
- 事業の内容と実施日を決める(団体→。会社が魅力発信を申請するなら、先に県内の公益法人などから実施の要請を受ける)
- 申請書と関係書類を出す(団体→和歌山県 技術調査課。実施の1か月前までに。持参・郵送・メール)
- 書面審査と交付決定を待つ(和歌山県→団体。申請は先着順で、予算の上限に達すると受付が終わる)
- 事業を実施する(団体。交付決定の前に始めるなら着手届を先に出す)
- 実績報告書を出す(団体→和歌山県。完了から15日以内)
実施の1か月前までに申請するのが原則です。講習会や見学会の日程が決まったら、準備と並行して書類を出す必要があります。
必要な書類
準備できた 0 / 6
交付決定前着手届は交付決定の前に事業を始めるときだけ要ります。県の案内ページには申請書の記入例も載っています。記入例には、予算額の根拠資料と講習会のパンフレット、補助対象団体にあたると確かめられる資料を添えるよう書かれています。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 予算の上限に達した:先着順の受付で、12月25日より前でも予算がなくなれば終わります。申請額が予算を超えた場合は予算の範囲で交付額を決めるため上限額を大きく下回ることもあります。
- 他の公的補助と重なる:国・県などから補助や支援をすでに受けている事業、またはこれから受ける予定の事業は対象外です。
- 参加人数が足りない:講習会と資格取得は年間20名以上が参加する事業に限ります。
- 着手届なしで先に始めた:交付決定の前に始めるときは、理由を書いた着手届をあらかじめ出す決まりです。届けずに始めた場合の扱いは要綱に書かれていないため、技術調査課への確認が確実です。
- 承認なしに内容を変えた:事業の内容や経費の配分を変えるときは、先に変更の承認申請が要ります。経費配分の変更が事業費の20%以下なら軽微な変更として扱われます。
令和8年度から変わった点
令和8年度の募集から、魅力発信事業の対象者が広がりました。それまでの団体に加えて、県内の建設企業等と、県内に工場を持つ入札参加資格者も申請できます。旧年度の情報だけを見ていると、1社では使えないと思い込むことがあります。
動画を作る場合の条件も加わっています。作った動画は和歌山県へ提供し、公開することが前提です。動画の公開にあたって学校などの許可は、申請者が取ります。
よくある質問
建設会社1社だけで申請できますか?
魅力発信事業に限り、申請できます。県の建設工事の入札参加資格を持ち、県内に主たる営業所がある会社が対象です。ただし建設業を主に営む県内の公益法人や一般社団法人等から、事業の実施について事前に要請を受けている必要があります。講習会の開催と資格取得の参加は団体だけの事業で、1社では申請できません。要請の出し方は要領に書かれていないため、技術調査課に確かめておくと安心です。
社内研修の費用は対象になりますか?
対象になりません。講習会等開催事業は団体が県内の建設企業等に所属する技術者を対象に、自ら主体となって開く講習会が対象です。しかも年間20名以上が参加するものに限ります。1社の社員だけが受ける研修は、この条件に当たりません。同業者と一緒に団体として開く形にできるか、所属する協会や組合に相談してみてください。
講習会はどの規模から対象になりますか?
年間20名以上が参加するものが対象です。20名は1回の講習会の人数ではなく、年間の参加者の数で見ます。補助率は対象経費の1/2以内で、上限は15万円です。講師謝金、講師旅費、会場の使用料、印刷製本費などが経費になります。受講料の収入が出る場合は、その分を経費から引いて申請します。
資格取得の補助の対象になる資格は何ですか?
監理技術者になれる1級国家資格、技術士、1級建築士の3つです。団体が技術者をこれらの資格取得のための講習会に参加させる事業が対象で、年間20名以上の参加と、知事が認めることが条件です。補助は受講料と教材費の1/2以内ですが、1人あたり5,000円まで、1団体あたり15万円までです。1人につき年1回、1団体での申請に限ります。
魅力発信事業では何が対象になりますか?
県内の学校に通う学生等を対象にした、講座、現場見学会、建設機械を使った体験イベントが対象です。入職促進を目的に配る、または広報媒体に載せるPRポスター・冊子、デジタル動画の作成も入ります。補助率は1/2以内で、上限は30万円です。経費は謝金、機械・材料費、消耗品費、印刷製本費、委託費、運搬費などです。
動画を作るときの注意点は何ですか?
作った動画を和歌山県に提供し、公開することが前提です。動画に学校の生徒や施設が映る場合は、公開について学校などの許可を、申請者が自分で取る必要があります。許可を取る前に撮影や制作を進めると、公開できない動画に費用をかけるおそれがあります。企画の段階で、学校側と公開の可否を話し合っておくのが安全です。
申請はいつまでにすればよいですか?
受付は2026年4月20日から12月25日までです。ただし先着順で、予算の上限に達すると締切前でも終わります。また原則として、事業を実施する1か月前までの申請が必要です。講習会や見学会の日程が決まったら、準備と並行して書類をそろえてください。受付状況は技術調査課で確かめられます。
交付決定の前に事業を始めてもよいですか?
始めるなら、あらかじめ交付決定前着手届を県に出す決まりです。やむを得ない事情があるときに、理由を明記して出します。届けずに始めた場合の扱いは要綱に書かれていません。交付が決まる前に費用をかけることになるため、基本は決定を待つのが安全です。どうしても先に始めたいときは、技術調査課に先に電話で相談してください。
受講料の収入があるときは補助額が減りますか?
減ります。講習会等開催や魅力発信で受講料などの収入があるときは、その分を対象経費から引いて申請します。申請の時点で収入の額が分からなければ、そのまま申請できます。その場合は補助金の額を確定するときに差し引かれます。参加費を取る予定があるなら、収支予算書に収入として書いておきましょう。
複数回のイベントはまとめて申請できますか?
団体が講座・見学会・体験イベントを複数回開く場合は、まとめて申請できます。1回ごとに補助率と上限が当てはまります。ただし申請の時点で、実施日を確定させておく必要があります。全日程が決まっていないときは、決まった分だけを先に申請します。残りは日程が決まるたびに、変更交付申請を出します。
実績報告はいつまでに出しますか?
事業が完了した日から15日以内に、実績報告書を出します。要綱は「15日以内」、募集要領は15日を経過した日か翌年度の4月15日の早い日と書いていて、1日ずれます。事業は令和8年度内に終わるので4月15日は先に来ず、15日以内に出せば両方を満たします。事業の完了日は報告の期限を数える起点になるので、記録しておいてください。経費の領収書の写しも添付するため、支払いのたびに領収書を取り、5年間は保管します。記入例には、領収書の宛名を補助対象団体名にするよう注意書きがあります。
問い合わせ先はどこですか?
和歌山県 県土整備部 県土整備政策局 技術調査課 企画調査班です。電話は073-441-3085で、受付は9時から17時まで(12時から13時を除く)です。申請書の提出先も同じ窓口で、持参・郵送・メールのどれでも出せます。対象になるかの判断、1社での申請、要請の出し方など、要領に細かく書かれていない点は、申請の前に確かめておくと出し直しを防げます。
