この制度は、単体では申請できません。別の立地補助金を先に受けていることが前提だからです。

焼津市産業立地奨励事業費補助金は、工場等を新設した企業の固定資産税・都市計画税相当額を、納付の翌年度に奨励金として交付する制度です。3年間、年度あたり上限3,000万円まで還付されます。

なぜ「先に別の補助金」が前提なのか

理由は、焼津市がこの制度を立地後のフォローアップとして設計しているからです。

焼津市には、工場等を新設する際の用地取得費・雇用にかかる産業立地促進事業費補助金(最大3億円)があります。この奨励事業費補助金は、その促進事業費補助金を利用して立地した企業だけを対象にしています。最初の投資判断を後押しする補助金と、立地後の税負担を軽くする奨励金は、役割が分かれています。

だからこそ、対象は「平成24年4月1日以後に市内に土地・家屋・償却資産を取得し、かつ指定の産業立地関係補助金を利用して工場等を設置した企業」に絞られています。先に立地促進事業費補助金の対象になっていない企業は、この奨励金だけを申請することはできません。

奨励金はいくらか。固定資産税相当額で計算する

対象経費は、取得した土地・家屋・償却資産にかかる固定資産税および都市計画税相当額です。これが、翌年度の奨励金としてそのまま交付される仕組みです。

  • 中規模工場のケース:新設した工場の固定資産税・都市計画税相当額が年間500万円。3年間で合計1,500万円の奨励金が交付される
  • 大規模物流施設のケース:相当額が年間4,500万円と試算される規模の投資。ただし年度の上限は3,000万円のため、超過する1,500万円分は交付されない。3年間で最大9,000万円が上限になる

投資規模が大きいほど、年度上限3,000万円に早く到達します。大型投資を計画する段階で、この上限を踏まえた資金計画を立てておく必要があります。

市税を完納していることも条件です。滞納がある状態では、奨励金の対象になりません。

産業立地促進事業費補助金との違い

似た名前の2つの制度を混同しやすい点にも触れておきます。

産業立地促進事業費補助金産業立地奨励事業費補助金(本制度)
対象になる経費用地取得費・新規雇用固定資産税・都市計画税相当額
タイミング立地・投資の実行前後立地後、納税の翌年度
上限額最大3億円年3,000万円(3年間)
単体での申請可能不可(促進事業費補助金の利用が前提)
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促進事業費補助金は「投資を決断する段階」の後押し、奨励事業費補助金は「立地後の税負担」を軽くする役割です。同じ企業誘致の枠組みの中でも、狙いが異なります。

申請は2段階。7月31日が最初の期限

申請の流れは、次の2段階です。

  1. 予算措置依頼:7月31日までに提出する
  2. 交付申請:翌年度に、実際の納税額をもとに手続きする

7月31日を過ぎると、その年度の予算措置の対象から外れる可能性があります。新設した工場等の固定資産税評価が確定するタイミングと合わせて、早めに商工観光課へ相談しておくのが確実です。

よくある質問

産業立地促進事業費補助金を使っていない企業でも申請できますか?

できません。指定の産業立地関係補助金(産業立地促進事業費補助金等)を利用して工場等を設置した企業であることが前提条件です。

市税を一部滞納していても対象になりますか?

なりません。市税完納が条件として明記されています。滞納がある場合は、まず納税を済ませる必要があります。

3年間の途中で、上限3,000万円に届いたらどうなりますか?

その年度は上限の3,000万円までしか交付されません。投資規模が大きいほど、年度上限に早く到達する設計です。3年間トータルでの上限は9,000万円になります。

促進事業費補助金との使い分けや、税相当額の算定タイミングは、企業誘致系の補助金に共通する分かりにくさです。この考え方はGRANTOS公式LINEの登録者限定ページで、他の自治体の立地補助金の実例とあわせて紹介しています。

この補助金の概要(早見表)

検索項目内容
制度名焼津市産業立地奨励事業費補助金
対象業種業種指定なし(工場等を新設した企業)
利用目的立地後の固定資産税・都市計画税負担の軽減
対象地域静岡県焼津市
従業員数規模要件の明記なし
補助上限額年度3,000万円(3年間で最大9,000万円)
補助率固定資産税・都市計画税相当額(実質全額)
申請受付予算措置依頼:7月31日まで(交付申請は翌年度)
公式サイトhttps://www.city.yaizu.lg.jp/business/kigyo-shien/shien-hojo/sogyo-kigyo-shorei.html
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※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。

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免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助率・上限額・対象要件・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ず焼津市の公式ページおよび最新の案内でご確認ください。

出典: