産業立地奨励事業費補助金だけを申請できるのか。できません。先に、市や県の産業立地関係補助金の交付を受けていることが前提です。
そのうえで、工場などの新設で取得した土地・家屋・償却資産にかかる固定資産税と都市計画税の相当額が、納付の翌年度に奨励金として交付されます。交付は3年間、1年度あたりの限度額は3,000万円です。
焼津市 産業立地奨励事業費補助金の要点まとめ
正式名:焼津市産業立地奨励事業費補助金
だれが
- 申請者
- 市内に工場などを設置した企業等
- 対象業種
- 前提の立地補助金の対象に準じる(製造業・研究所・物流施設など)
- 利用目的
- 立地後の固定資産税・都市計画税の負担軽減
- 対象地域
- 静岡県焼津市
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(商工観光課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 上限9,000万円(1年度3,000万円×3年間)
- 補助率
- 固定資産税・都市計画税の相当額(予算の範囲内)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 予算措置依頼は毎年7月31日まで。交付申請は翌年度
- 事業の完了
- 公式ページに記載なし(商工観光課へお問い合わせください)
- 公式サイト
- 焼津市「焼津市産業立地奨励事業費補助金」
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどちらかに当たると対象外です。
- ✕ 立地関係補助金を受けていない
- ✕ 市税に滞納がある
「立地関係補助金」は、公式ページが次の4つを挙げています。
- 焼津市産業立地促進事業費補助金
- 静岡県新規産業立地事業費補助金
- 焼津市立地工場等事業継続強化事業費補助金
- 県内立地工場等事業継続事業費補助金
交付要綱には、これに加えて「焼津市次世代産業等立地事業費補助金」も立地関係補助金として載っています。
償却資産は、工場の機械や設備のように、土地と家屋以外で固定資産税がかかる事業用の資産です。この制度で対象になるのは、そのうち生産または研究に使うものだけです。事務用の備品などは入りません。
いくら戻ってくる?
奨励金の額は、対象の資産にかかる固定資産税と都市計画税の相当額です。上限は1年度につき3,000万円で、交付は3年間です。
- 中規模の工場で、年間の税相当額が500万円:500万円 × 3年 = 1,500万円
- 年間の税相当額が3,000万円:3,000万円 × 3年 = 9,000万円
- 大規模な施設で、年間の税相当額が4,500万円:4,500万円 → 上限の3,000万円。超えた1,500万円分は交付されない
上の3つは、公式ページの限度額に仮の税額を当てはめた計算例です。実際の税額は、取得した資産の評価で決まります。年間の税が3,000万円を超える大型投資では、超えた分は戻りません。資金計画は上限で組んでください。
また、交付は予算の範囲内です。予算措置依頼書には、そのことを了承する一文が入っています。
どの税が入る?
対象にならないものを先に示します。
- 立地補助金の対象事業と関係なく取得した資産の税
- 市税の滞納がある期間の分
対象になるのは、立地補助金の対象事業を実施する際に取得した資産にかかる、固定資産税と都市計画税です。
利用した立地補助金によって、対象になる資産が違います。
- 焼津市産業立地促進事業費補助金を使った場合:土地、家屋、償却資産
- 静岡県新規産業立地事業費補助金か、県内立地工場等事業継続事業費補助金を使った場合:家屋、償却資産
- 焼津市立地工場等事業継続強化事業費補助金を使った場合:交付要綱では土地、家屋、償却資産。案内ページの表では家屋、償却資産
土地の税が入るかどうかは、使った立地補助金で変わります。使った補助金によっては、案内ページと交付要綱の記載が分かれています。商工観光課に確かめてください。
申請の流れ
手続きは2段階です。立地補助金の交付を受けた年度の次の年度に「予算措置依頼」、その次の年度に「交付申請」を出します。
- 立地関係補助金の交付を受ける(事業者→焼津市または静岡県)
- 予算措置依頼書などを出す(事業者→焼津市 商工観光課。交付を受けた翌年度の7月31日まで)
- 交付申請書などを出す(事業者→焼津市 商工観光課。予算措置依頼をした翌年度。提出日は市と相談して決める)
- 交付決定の通知を受け、請求書を出す(焼津市→事業者。通知を受けた日から10日以内に請求)
- 奨励金を受け取る(焼津市→事業者。指定の口座へ振込)
たとえば令和8年度に立地補助金の交付を受けたなら、予算措置依頼は令和9年7月31日まで、交付申請は令和10年度になります。奨励金が実際に振り込まれる時期は、公式ページに記載がありません。商工観光課への確認が確実です。
必要な書類
準備できた 0 / 7
最初の4つが予算措置依頼、残りの3つが交付申請の書類です。企業等概要調書は、2年目以降は出す必要がありません。納税通知書と償却資産種類別明細書は、前年度分の写しです。
交付決定後の請求には、請求書(第7号様式)を使います。様式は第1号から第7号まで、市の案内ページにまとまっています。交付の手続きは3年間、毎年くり返します。書類は最低5年間、保管してください。
産業立地促進事業費補助金とは何が違う?
名前が似ているため、同じ制度の別枠だと思われがちです。別の制度で、役割が違います。
| 産業立地促進事業費補助金 | 産業立地奨励事業費補助金(本制度) | |
|---|---|---|
| 対象になる経費 | 用地取得費・新規雇用 | 固定資産税・都市計画税の相当額 |
| 上限 | 最大3億円 | 1年度3,000万円(3年間) |
| 単独での申請 | 要件を満たせば可能 | 不可(立地関係補助金が前提) |
促進事業費補助金は、市内に工場・物流施設・研究所などを新設または増設した企業が、静岡県と連携して受ける補助金です。製造業の工場なら、1,000平方メートル以上の用地取得、対象施設の従業員10人以上、用地費と造成費を除く設備投資額5,000万円以上などの要件があります。
促進事業費補助金は、事業に着手する前の相談が必要です。2026年1月1日以降は、用地取得日か事業着手日の早いほうの前に、市から県へ「地域産業立地促進事業着手届」を出す決まりになりました。奨励金をあとから使う予定でも、入口の補助金で手続きを落とすと、前提そのものが成り立ちません。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 市税に滞納がある:市税の完納が交付条件です。滞納があれば、先に納めてから手続きを進めます。
- 予算措置依頼の期限を過ぎた:依頼の期限は毎年7月31日です。期限後の扱いは公式ページに書かれていないため、過ぎそうなら早めに商工観光課へ連絡してください。
- 対象の資産ではなかった:立地補助金の対象事業と関係なく取得した資産は、奨励金の計算に入りません。
- 工場を無断でやめた:立地補助金の対象になった工場を、市の承認なしに廃止か休止すると、交付決定が取り消されます。交付ずみの分は返還です。
- 不正があった:偽りその他の不正な行為で決定を受けた場合も取消しです。
- 財産を目的外に使った:立地補助金で取得した財産を、耐用年数に相当する期間内に目的外で使う、譲渡する、貸す、担保に出すときは、事前に市の承認が要ります。承認を受けて処分した場合も、補助金の一部を返還することがあります。
よくある質問
産業立地促進事業費補助金を使っていなくても申請できますか?
使っていなくても、別の立地関係補助金を受けていれば申請できる可能性があります。公式ページが挙げているのは、焼津市産業立地促進事業費補助金、静岡県新規産業立地事業費補助金、焼津市立地工場等事業継続強化事業費補助金、県内立地工場等事業継続事業費補助金の4つです。交付要綱には、焼津市次世代産業等立地事業費補助金も載っています。いずれの交付も受けていない場合は、奨励金だけを申請することはできません。
平成24年4月1日より前に取得した土地や工場は対象ですか?
対象になりません。補助対象者は、平成24年4月1日以後に市内で土地、家屋または償却資産を取得した企業等です。それより前に取得した資産だけで工場を動かしている場合は、この奨励金の対象外になります。取得日がこの日付をまたぐ場合の扱いは、公式ページに説明がありません。商工観光課(電話054-626-2260)に確かめてください。
市税を一部滞納していても対象になりますか?
対象になりません。市税を完納していることが交付条件で、交付申請のときも完納が分かる書類を出します。固定資産税だけでなく、市税全体が対象の条件です。滞納がある場合は、先に納付を済ませてから手続きに進んでください。完納を示す書類をどこで発行してもらうかは、公式ページに記載がないため、市に確認するのが確実です。
年間の税相当額が3,000万円を超えたらどうなりますか?
その年度に交付される額は、3,000万円までです。年間の税相当額が4,500万円なら、超えた1,500万円分は交付されません。交付期間は3年間なので、1つの制度での交付の合計は最大9,000万円になります。投資の規模が大きいほど、早く上限に当たります。大型の設備投資を計画するときは、上限を前提に資金計画を立てると安全です。
申請は何回、いつ出しますか?
2回出します。1回目は、立地関係補助金の交付を受けた翌年度の7月31日までに、予算措置依頼書などを出します。2回目は、予算措置依頼をした翌年度に、交付申請書などを出します。立地補助金の交付が令和8年度なら、予算措置依頼は令和9年7月31日まで、交付申請は令和10年度です。期限の7月31日は毎年同じ日です。
企業等概要調書は毎年出す必要がありますか?
毎年は必要ありません。企業等概要調書は、予算措置依頼で出す書類のうち「2年目以降は不要」と公式ページに書かれています。予算措置依頼書、納税通知書と課税明細書の写し、償却資産種類別明細書は、毎年の依頼で必要です。ただし、申請した内容に変わりがあるとき、工場を廃止や休止するときは、あらかじめ市に届けて承認を受ける決まりです。
奨励金はいつ振り込まれますか?
公式ページの案内は、固定資産税と都市計画税相当額を「納付の翌年度に奨励金として助成する」というものです。具体的な振込の月日は、公式ページにも交付要綱の紹介にも書かれていません。資金繰りの予定に入れる場合は、商工観光課(電話054-626-2260)に、交付申請から入金までの目安を確かめてください。
土地の固定資産税も対象になりますか?
使った立地補助金によって変わります。焼津市産業立地促進事業費補助金を使った場合は、土地、家屋、償却資産の税が対象です。静岡県新規産業立地事業費補助金と県内立地工場等事業継続事業費補助金は、家屋と償却資産です。立地工場等事業継続強化事業費補助金は、交付要綱と案内ページの表で土地の扱いが分かれています。商工観光課に確かめてください。
促進事業費補助金の事前の相談は必要ですか?
必要です。公式ページには「事業着手前に相談を」と書かれています。2026年1月1日以降は、用地取得日か事業着手日の早いほうの前に、市から県へ「地域産業立地促進事業着手届」を出す必要があります。また補助金を申請する年度(操業開始の年度)の前年度の8月末までに、事前エントリーも要ります。奨励金の前提となる補助金なので、早めに相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
焼津市 経済部 商工観光課(電話054-626-2260)です。所在地は焼津市本町2丁目16番32号の市役所本庁舎6階で、開庁時間は平日の午前8時30分から午後5時15分までです。使った立地補助金の組み合わせ、土地の税が入るか、奨励金の振込時期など、公式ページで読み取れない点は、申請の前に問い合わせておくと手続きを間違えにくくなります。
