この農薬代の補助は、いまから申請できるのでしょうか。できません。山梨県の公式ページには「申請受付は終了しました」とあり、期限は2026年8月31日17時でした。クビアカツヤカミキリの防除に使った農薬代を10/10で補助する制度で、対象は2026年7月15日から8月20日までに購入・散布した農薬代だけでした。農薬以外の費用は含まれず、来年度の実施について県は「未定」と答えています。
山梨県 クビアカツヤカミキリ防除の農薬代補助の要点まとめ
正式名:クビアカツヤカミキリ農業被害防止緊急対策事業費補助金
だれが
- 申請者
- 県内のモモ等の園地で農薬を使う農業者等
- 対象業種
- 農業(モモ・スモモ・オウトウ・ネクタリン・ウメ)
- 利用目的
- クビアカツヤカミキリの緊急防除(農薬の購入費)
- 対象地域
- 山梨県内全域
- 従業員数
- 規定なし
いくら
- 補助上限額
- 金額の上限は公式ページに記載なし(面積に応じた農薬の使用量に上限あり)
- 補助率
- 10/10(全額支給。上限量までの使用量が対象)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年8月31日17時で終了
- 事業の完了
- 2026年8月20日までに購入・散布
対象になったのはどんな人か
対象は、県内の農地で次の5樹種を育てている農業者等でした。出荷販売をしていない人も、栽培していれば対象です(県のQ&A 1-2)。
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5樹種はモモ・スモモ・オウトウ・ネクタリン・ウメです。期間は2026年7月15日から8月20日までで、農薬はクビアカツヤカミキリに登録のあるものです。領収書は購入者氏名・薬剤名・規格・個数が分かるものが要ります。
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 自宅の庭木のモモ・スモモ
- ✕ ブドウなど対象5樹種以外への散布分
- ✕ すでに枯れた木への散布
県は「庭木は対象外」としており、交付要綱は「枯死樹は対象外」と定めています。
いくら補助されたのか
農薬代の全額(10/10)です。ただし使用量には面積に応じた上限があり、補助されるのは「上限量」と「実際の使用量」の少ないほうでした。上限は10アール(10a)あたり散布量500リットルが基準です。県の算定例をもとに、30aのモモ園で薬剤を2,000倍に薄めて散布する場合を計算します。
- 散布量の上限:30a × 500L/10a = 1,500L
- 薬剤の補助対象量:1,500L ÷ 2,000倍 = 0.75L(750mL)
- 500mLの薬剤を2本買った場合:1,000mL購入のうち750mL(1.5本分)が補助対象。1本を仮に4,000円とすると 4,000円 × 1.5本 = 6,000円(購入額8,000円のうち6,000円)
- 実際の散布が1,000Lで、500mLを1本だけ購入した場合:購入した1本(500mL)の全量が補助対象。仮の4,000円なら 4,000円 × 1本 = 4,000円
面積の下限はなく、半分しか使わなかった場合は使った量で計算します(Q&A 1-11)。補助額の上限額そのものは、公式ページにも交付要綱にも書かれていません。
何が対象で、何が対象外だったのか
対象経費は農薬の購入費だけでした。まず対象外のものを挙げます。
- 防除ネットの設置費や被害木の伐採・処分費など、農薬の購入費以外の経費(対象経費は農薬の購入費のみ)
- 展着剤(農薬を葉に付きやすくする補助剤。県が対象外と明記)
- クビアカツヤカミキリに登録のない農薬
- 7月15日より前に購入した農薬(ただし、その薬剤を使ったあと8月20日までに補充購入した分は対象)
- 3回目以降の散布分(1園あたり2回まで)
対象になるものは次のとおりです。
- クビアカツヤカミキリに登録のある農薬の購入費(消費税を含む)
- ネットショッピングで買った農薬(領収書など購入が確認できる書類があれば可)
- 対象期間内の散布のうち、1園あたり2回分まで
この線が引かれたのは、制度の目的が県内一斉の「緊急防除」だったからです。成虫が出る時期の薬剤散布に絞り、推奨散布時期は8月上旬までと県が示しています。
勘違いされやすいポイント
補助されるのは農薬の購入費だけです。 防除ネットや伐採など、農薬以外の費用は対象経費に入っていません。
7月15日より前に買った農薬は、散布しても補助されません。 その薬剤を使ったあと8月20日までに補充購入した分は、2回分まで対象です(Q&A 1-9)。要綱にも、7月15日より前の購入薬剤を使った場合の補充購入は対象とする旨があります。
JA組合員と、そうでない人で申請先が違います。 窓口を間違えると受け付けてもらえません。
同じ農薬代をJAなどにも申請していると、重複して申請できません。 申請書には、農協等にも申請しているかを書く欄があります。
申請の流れ(2026年の募集時)
この制度は、農薬を買って散布した「あと」に申請する事後申請でした。
- 対象の農薬を確認する(農業者→県の農業技術課ページの対象農薬一覧)
- 7月15日から8月20日の間に農薬を購入して散布する(農業者。領収書は必ず残す)
- 申請先を決める(JA組合員はJA、協力店で買った人はその店、それ以外は農務事務所)
- 申請書類を出す(農業者→申請先。8月31日17時まで)
- 県の審査を受ける(山梨県→農業者。農務事務所に直接出した場合は、交付決定と金額の確定が同時に通知され、口座振替で支払われます)
必要な書類
準備できた 0 / 6
JAで買った組合員は、JA窓口で申請額内訳書を出します。協力店で買った人は誓約事項及び確認事項と申請額内訳書(PDF・Word)を、それ以外の人は交付申請書兼実績報告書と申請額内訳書(様式第1号・別添様式1)を出します。ネット通販で買った分は購入履歴を使い、通帳の写し等は農務事務所に直接申請する場合に出します。
県のページには「申請時に印鑑をお持ちください」とあります。一方で様式の注意書きは「押印は省略しても差し支えない」としており、どちらを求められるかは窓口での確認が確実です。
交付後に返還や取り消しになるとき
- 不正や虚偽の申請:交付決定が取り消され、返還を命じられます。納付が遅れると加算金・延滞金(年10.95%)がかかります。
- 対象外の園地や薬剤だった:庭木や対象外の樹種に使った分、登録のない農薬の分は、あとで対象外と分かれば取り消しの対象です。
- 消費税の仕入控除税額が後から出た:免税事業者以外は、確定申告で控除額が出たら報告し、返還を命じられることがあります。
- 帳簿・領収書を捨てた:交付を受けた人は、事業終了年度の翌年度から5年間、証拠書類を保管する決まりです。
来年度はあるのか
県のQ&Aは「来年度については未定です」と答えています。交付要綱は2027年3月31日で効力を失う定めです(すでに交付決定された分は除く)。再開を前提にした準備はできないため、発生が確認された地域の人は、農務事務所の情報を見ておくのが現実的です。
よくある質問
受付はもう終わったのですか?
終わっています。山梨県の公式ページには「申請受付は終了しました」と書かれており、申請期限は2026年8月31日(月)17時でした。期限を過ぎた申請は受け付けないと明記されています。まだ領収書が手元にある場合も、この募集への申請はできません。次の募集があるかどうかは、県の農業技術課(055-223-1616)か最寄りの農務事務所に確かめてください。
7月15日より前に買った農薬は補助されますか?
補助されません。県のQ&Aは「7月15日より前に購入した農薬は対象外」としています。ただし、7月15日から8月20日の間に新しく買った農薬は、2回分まで対象でした。交付要綱の別表にも、7月15日より前に買った薬剤を使った場合は、8月20日までの補充購入分を対象にするとあります。購入日は領収書の日付で見られるため、買い足した日がどちらか確認が必要でした。
農薬を3回散布した場合、3回目も補助されますか?
補助されません。補助の対象は延べ2回分までです(県のQ&A 1-8)。公式ページにも「2回/園まで」とあり、推奨散布時期は8月上旬までとされています。3回目の分は自己負担になります。散布回数が増えそうな場合は、先に2回分の購入・散布を記録しておくと、申請額を整理しやすくなります。
自宅の庭にあるモモの木にも使えますか?
使えません。県は「庭木は対象外」としています。対象は、農業を営む人が栽培している対象5樹種の園地です。出荷販売をしていなくても栽培している農業者なら対象になりますが、観賞用や家庭用の庭木は含まれません。庭木で被害を見つけた場合は、補助の話とは別に、農務事務所へ連絡してください。
ブドウと同じほ場にモモがあります。面積はどう数えますか?
ブドウは対象外なので、モモの栽培面積だけで申請します(県のQ&A 1-7)。同じほ場に対象外の作物があっても、面積を按分して全体を申請することはできません。申請額内訳書には樹種ごとの散布対象面積を書く欄があり、ほ場の面積は関係機関に照会されることがあると書かれています。
ネット通販で買った農薬も対象ですか?
対象です(県のQ&A 1-3)。申請時に、購入が確認できる領収書などを出します。県は、購入者氏名・薬剤名・規格(容量)・購入個数が書かれた購入明細書(領収書)を求めています。通販の購入履歴の画面だけでは、これらが読み取れない場合があるため、領収書や納品書の形で保存しておくのが確実でした。
展着剤や混用した薬剤も補助されますか?
展着剤は対象外です。また、県は「対象薬剤同士の混用散布は行わないでください」としています。補助の対象は、クビアカツヤカミキリに登録のある農薬の購入費です。薬剤の種類は県の一覧(クビアカツヤカミキリに登録のある主な農薬)で確かめられました。散布の時期や薬剤は、JAや農務事務所に相談するよう案内されています。
消費税はどう扱われますか?
対象経費は消費税を含みます。ただし、本則課税事業者(消費税の申告で仕入れの消費税を差し引く事業者)は、消費税を除いた額が対象です。免税事業者かどうかなどを申請書に書き、申請後に仕入控除税額が出た場合は報告と返還が必要です。自分がどれに当たるか分からないときは、申請前に農務事務所へ聞くのが安全でした。
補助される農薬の量は、どう決まりますか?
面積に応じた上限量と、実際に使った量のうち、少ないほうが補助対象です。上限は10aあたり散布量500リットルを基準に、希釈倍率から薬剤の量を出します。30aのモモ園で2,000倍なら、1,500Lの散布量から750mLが上限です。500mLを2本買っても、補助されるのは1.5本分になります。購入量を決めるときは、面積から先に計算しておくと無駄が出ません。
来年度も同じ補助はありますか?
未定です。県のQ&Aは「来年度については未定です」としています。交付要綱は2027年3月31日で効力を失う定めなので、この要綱のまま来年も続くわけではありません。再開の有無は、県の農業技術課のページで更新されるかどうかを見るほかありません。被害の状況によって新しい対策が出る可能性もありますが、公式ページに予定は書かれていません。
クビアカツヤカミキリらしい虫を見つけたらどうしますか?
成虫を見つけたら、その場で駆除してください。木くずのようなフラス(幼虫のふん)を見つけた場合や判断に迷う場合は、農務事務所へ連絡します。特定外来生物なので、生きたまま持ち帰ったり運んだり飼ったりすることは法律で禁止されています。連絡先は、中北0551-23-3310、峡東0553-20-2830、峡南055-240-4131、富士・東部0554-45-7832です。
問い合わせ先はどこですか?
申請先がJAの人はJA、それ以外の人は管轄の農務事務所です。農務事務所の窓口は平日8時30分から17時15分(祝日を除く)で、中北0551-23-3310、峡東0553-20-2830、峡南055-240-4131、富士・東部0554-45-7832です。制度全体の問い合わせは、山梨県農政部農業技術課(055-223-1616)が受けています。鳥獣害対策担当は055-223-1635です。
