起業の準備で先に済ませておくもの、実は「見積」より先にあります。商工団体への加入と、起業セミナーへの参加です。横手市のこの補助金は、ここを後回しにすると手続きが詰まります。
対象は、横手市内でこれから起業する個人・法人。店舗工事費や設備費など、初期投資の一部を一般枠は補助対象経費の1/3以内・上限50万円、県外移住枠・ICT枠は1/2以内で補助します。県外移住枠の上限は80万円、ICT枠は100万円です。募集は令和8年4月1日から令和9年1月29日まで(予算上限に達し次第終了)。今日時点では受付中です。
横手市起業・創業支援事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主) |
| 制度名 | 横手市起業・創業支援事業補助金 |
| 対象業種 | 農業・金融保険業・医療機関の一部・風俗営業等を除く業種 |
| 利用目的 | 新規創業・起業の初期投資費用支援 |
| 対象地域 | 秋田県横手市 |
| 従業員数 | 規模要件の記載なし(新たに起業する個人・法人) |
| 補助上限額 | 一般枠50万円/県外移住枠80万円/ICT枠100万円 |
| 補助率 | 一般枠:対象経費の1/3以内/県外移住枠・ICT枠:1/2以内 |
| 申請受付 | 令和8年4月1日〜令和9年1月29日(予算上限到達時は終了) |
| 公式サイト | https://www.city.yokote.lg.jp/syoukougyo/1001359/1009098.html |

対象になるのは「まだ起業していない人」だけ
対象者の条件は、次の5つです。
- 新たに起業する、市内に住所を有する個人、または市内に主たる事業所を有する法人であること
- 個人は申請時点で事業収入を得ていないこと。法人は設立登記後1年以内で、事業収入を得ていないこと
- 事業計画が明確で、起業の実現性が高いこと
- 起業後、市内に店舗・事務所等を構え、市内商工団体(商工会議所・商工会)へ加入すること
- 市税を滞納していないこと
すでに事業を行っている場合は、対象になりません。開業日を過ぎてから知った、というのが一番もったいないパターンです。起業を決めた段階で、まず商工労働課へ相談するのが安全です。
対象業種にも除外があります。農業・林業・金融保険業(一部を除く)・病院や診療所などの医療業・風俗営業・宗教法人・政治団体は対象外。大企業のフランチャイズ・チェーン加盟も対象になりません。農産物の加工品を製造販売する農業者は対象になります。
枠で変わる補助率と上限額
3つの枠は、狙いがそれぞれ違います。
| 枠 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 一般枠 | 対象経費の1/3以内 | 50万円 |
| 県外移住枠(秋田県外から移住し1年未満) | 対象経費の1/2以内 | 80万円 |
| ICT枠(ITで地域課題を解決する事業) | 対象経費の1/2以内 | 100万円 |
一般枠だけ補助率が1/3にとどまります。150万円の初期投資なら、一般枠は50万円(上限到達)、県外移住枠・ICT枠は75万円です。同じ投資額でも、枠によって手元に残る自己負担は大きく変わります。
ICT枠でいう「ICTに特化した起業」とは、IT技術で地域課題を解決する事業や、自社開発のITサービスが主たる事業になる場合を指します。単にパソコンを使う、という程度では該当しません。
対象になる経費、ならない経費
対象経費は次のとおりです。
- 店舗工事費、店舗賃貸の礼金
- 事業に要する機械等設備費、看板設置費用
- 駐車場などの外構工事費(不動産取得費は除く)
- 宣伝広告費(ホームページ・ショップカード等。名刺は除く)
- その他の備品(1つ10万円以上のもの。中古は不可)
消費税は対象外です。横手市外の業者への発注、横手市外での備品購入は原則対象になりません(県外移住起業者は例外)。地元の業者に見積を依頼する前提で計画を立てておくと、あとから経費が対象外になる事態を避けられます。
交付決定前の着工はNG。申請の流れ
補助対象事業に着手する前に、次の書類を商工労働課へ提出します。
- 事前相談(対象要件・スケジュールの確認)
- 補助金交付申請書・事業計画書・見積書・施工前写真・完成予想図等を提出
- 審査会で事業内容を説明(説明10分・質疑応答10分程度)
- 交付決定の通知
- 交付決定を受けてから工事の着工・備品の購入
- 事業完了後、実績報告書・領収書等を提出
- 現地調査後、口座へ補助金が振り込まれる
交付決定前に着工した工事、購入した備品は対象になりません。 見積までは進めてよくても、契約・発注は交付決定の通知を待ってからです。
備品の管理義務にも注意
補助金で購入した設備・備品は、減価償却期間が終わるまで、目的外の使用・譲渡・貸付・担保提供ができません。違反すると補助金の返還が必要です。備品には管理番号を付け、台帳を備えることが求められ、商工労働課が毎年確認します。
また、補助金交付から2年以内に対象設備を使わなくなった場合(廃業を含む)も、原則として返還の対象です。
よくある質問
すでに事業を行っている場合でも申請できますか?
できません。対象は「新たに起業する」個人・法人に限られます。個人は申請時点で事業収入がないこと、法人は設立登記後1年以内かつ事業収入がないことが条件です。
起業セミナーへの参加は必須ですか?
必須です。商工団体または横手市が開催する起業セミナーへの参加が条件になっています(県外移住起業者は対象外)。募集期間が始まる前から、参加できるセミナーの日程を確認しておくと安心です。
一般枠とICT枠、両方に当てはまる場合はどちらを選べますか?
ITで地域課題を解決する事業であれば、ICT枠の対象になり得ます。金額面ではICT枠が有利です(補助率1/2・上限100万円に対し、一般枠は1/3・上限50万円)。どちらに該当するか判断に迷う場合は、商工労働課商業振興係へ相談してください。
