工場を旭川市内に建てたら、固定資産税はいくら安くなるのか。この制度は、新設・増設した工場等にかかる固定資産税と都市計画税を、原則3年間(環境配慮型施設は5年間)免除します。補助金のように申請してお金が入るのではなく、納める税金がなくなる仕組みです。条件は、土地を除く投資額が2500万円以上であることと、新規雇用が5人以上であることです。課税免除の申請は、操業日のあとの最初の1月31日までに出さなければなりません。
工業等振興促進条例の課税免除の要点まとめ
正式名:旭川市工業等振興促進条例に基づく助成等(課税免除)
だれが
- 申請者
- 事業者(法人・個人事業主)
- 対象業種
- 製造業、情報サービス業、倉庫業など(市の対象業種一覧による)
- 利用目的
- 工場等の新設・増設に伴う税負担の軽減
- 対象地域
- 北海道旭川市
- 従業員数
- 新規雇用5人以上(業種により3人・10人・20人以上)
いくら
- 補助上限額
- 固定資産税・都市計画税を3年間免除(金額の上限は記載なし)
- 補助率
- 全額免除
いつ・どこへ
- 申請受付
- 期間の定めなし(操業日から1か月以内に指定申請)
- 事業の完了
- 事業報告は決算後3か月以内
自分の計画は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
既存施設を取得したり、賃借したりする場合も、新設・増設に含まれます。賃借した工場で課税免除がどう働くかは、公式ページに書かれていません。固定資産税は一般に所有者にかかる税のため、企業立地課への確認が確実です。
立地にも条件があります。施行規則第4条では、工場は準工業地域・工業地域・工業専用地域と、市街化調整区域のうち動物園通り産業団地などの工業団地が対象です。事業所・試験研究施設・特定業務施設は、市街化区域と動物園通り産業団地が対象です。市長が特に必要と認めた地域が加わることもあります。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 投資が土地の取得費だけ
- ✕ 対象業種の一覧にない事業
- ✕ 雇用の増加が基準に届かない
- ✕ 指定地域の外に建てる
業種ごとに基準が変わります。
| 区分 | 投資額 | 新規雇用 |
|---|---|---|
| 工場等(通常) | 2500万円以上 | 5人以上 |
| コールセンター業等 | 投資は要らない | 中心市街地は10人以上、それ以外は20人以上 |
| 特定業務施設(本社機能) | 2500万円以上 | 3人以上 |
対象業種は、製造業、通信業、情報サービス業、インターネット附随サービス業、コールセンター業、道路貨物運送業、倉庫業、卸売業、エネルギーを発生・供給する事業、製造業に類する事業(クリーニング工場や植物工場など)、特定業務施設です。小売業や飲食業は、この一覧にありません。
投資額には何が入る?
2500万円に数えるのは、工場の新設・増設に必要な施設への投資で、資産計上される償却資産の取得価額です。新品でも中古でも構いません。
投資額に入るもの
- 建物と付属設備
- 構築物
- 機械及び装置
- 車輌及び運搬具(構内専用のものに限る)
- 工具、器具及び備品
投資額に入らないもの
- 土地の取得費
たとえば建物と付属設備に1,200万円、機械に1,500万円かけたら、合計2,700万円で基準を超えます。土地に5,000万円使っていても、この計算には含めません。
土地は投資額に数えませんが、課税免除の対象には入ります。施行規則第7条では、取得した日の翌日から2年以内に工場等の新設・増設に着手した土地が対象です。指定申請書の記入例では、取得価額を税抜きで書くことになっています。
いくら優遇される?
固定資産税と都市計画税が、原則3年間免除されます。環境配慮型施設を整備する場合は、5年間に延びます。環境配慮型施設整備助成金を使う施設が対象で、申請書では指定の段階で3年か5年かを選びます。
免除の金額そのものは、課税される額によって決まるため、公式ページには書かれていません。見積もるときは企業立地課に相談してください。
課税免除と組み合わせる助成金は、金額が決まっています。
- 新規雇用8人で雇用助成金:8人 × 30万円 = 年240万円(3年間)
- 土地を8,000万円で取得して土地取得助成金(工業専用地域で3,000㎡以上):8,000万円 × 25% = 2,000万円(上限1億円の内)
施行規則第14条では、雇用助成金の対象は、申請する年度の4月1日時点で6か月以上雇われている、市内在住の常用雇用者です。
手続きの流れ
- 操業する(事業者。全部の対象固定資産が設置され、稼働した日が操業日です)
- 指定申請を出す(事業者→旭川市長。操業日から1か月以内。様式第1号)
- 指定の通知を受ける(旭川市→事業者)
- 課税免除申請を出す(事業者→旭川市長。操業日のあとの最初の1月1日から1月31日まで。様式第2号)
- 課税免除の決定通知を受ける(旭川市→事業者)
- 事業報告を出す(事業者→旭川市長。決算後3か月以内。様式第6号)
課税免除申請の手続きは、免除される期間のうち最初の年度だけです。助成金は別の手続きで、施行規則第17条により、受け取る年度の9月30日までに、毎年度の申請が要ります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
上の表は、指定申請書の関係書類の主なものです。ほかに、事業工程の概要図、工場等の建設着手と完成を証する書類、支出の証拠書や工事請負契約書の写し、雇用保険・健康保険・厚生年金の資格取得確認通知書の写しなども求められます。製造業以外は、一部の書類が不要です。環境配慮型施設を整備する場合は、5年間分の事業計画が要ります。課税免除申請では、納税証明書などを添えます。
同じ条例の助成金と何が違う?
課税免除は、同じ条例にある優遇措置の1つにすぎません。助成金は、課税免除とは別の申請が必要です。
| 助成 | 中身 |
|---|---|
| 工場等設置助成金 | 事業所税相当額を3年間助成 |
| 雇用助成金 | 1人あたり30万円を3年間助成(年間上限3,000万円) |
| 土地取得助成金 | 取得価額の25%(上限1億円。工業専用地域か動物園通り産業団地で3,000㎡以上) |
| 工場等改修助成金 | 1,000万円以上の工事の半額(上限2,000万円。賃借物件で、操業日前6か月以内に完了した工事) |
| 操業前研修助成金 | 1人あたり20万円まで(上限500万円。コールセンター業等のみ) |
| 環境配慮型施設整備助成金 | 5,000万円以上の施設整備費の半額(上限5,000万円) |
| 操業助成金 | 上下水道・通信回線・ビル賃料・電気のうち1つの年間使用料の半額を3年間助成(年間上限500万円) |
土地取得助成金と工場等改修助成金は、どちらか片方しか使えません。工場等設置助成金は、記載例に事業所税の免税点(面積1,000㎡以下、従業員100人以下)に注意との書き込みがあります。助成金の多くは、工事や設備投資に着手する前の申請が必要です。着工後に相談すると間に合わないことがあるので、計画が固まったらすぐ企業立地課に連絡してください。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 指定申請が遅れた:操業日から1か月以内に出す決まりです。遅れた場合の扱いは公式ページにないため、企業立地課に確認してください。
- 課税免除申請の期限を過ぎた:対象固定資産の賦課期日(1月1日)のあと、1月31日までに出します。この手続きは初年度だけです。
- 操業を休止・廃止した:操業休止・廃止届(様式第5号)が要ります。事業を引き継ぐ場合は、地位承継届(様式第4号)を出します。
- 助成金の申請が遅れた:受け取る年度の9月30日までに、毎年出します。
- 事業報告を出さなかった:決算後3か月以内に、毎年、事業報告書が要ります。
併用できる制度は?
北海道の優遇制度(北海道産業振興条例の企業立地促進助成制度)とは、それぞれの要件を満たせば、あわせて受けられます。旭川市には、企業立地促進のための低利融資と利子補給の制度もあります。融資は、この条例の指定を受けた企業が対象です。
よくある質問
課税免除と補助金は何が違いますか?
補助金は、申請して交付を受けるお金です。課税免除は、本来納める固定資産税と都市計画税が、決められた期間だけ免除される仕組みです。振り込まれる額はなく、納税通知の額が減ります。同じ条例に助成金もありますが、助成金は別の申請が要ります。課税免除だけを使い、助成金は使わない選び方もできます。
投資額2500万円には、土地の購入費も入りますか?
入りません。土地の取得費は含めず、建物と付属設備、構築物、機械及び装置、構内専用の車輌及び運搬具、工具・器具及び備品の取得価額を足して数えます。資産計上される償却資産が対象です。新品でも中古でも構いません。土地に大きな投資をしても、建物と設備の合計が2500万円に届かなければ、基準を満たしません。
新規雇用は何人必要ですか?
通常の工場等は5人以上です。コールセンター業等は、投資額の基準がない代わりに、中心市街地なら10人以上、それ以外の地域なら20人以上です。特定業務施設(本社機能)は、投資額2500万円以上に加えて3人以上です。期間を定めた雇用でも、1年を超えて続く見込みなら、施行規則第3条により常用雇用者に入ります。常用雇用者の数え方は、指定申請の際に労働者名簿や雇用保険の資格取得確認通知書の写しで示します。
賃借した工場でも課税免除を受けられますか?
公式ページには、新設・増設に既存施設の取得や賃借を含むとあります。ただ、固定資産税の納税義務は一般に所有者にあり、賃借した場合の免除の扱いは書かれていません。賃貸借契約の写しは、指定申請の関係書類に挙がっています。賃借で進める場合は、契約の前に旭川市経済部企業立地課へ相談すると確実です。
課税免除は何年続きますか?
原則3年間です。環境配慮型施設を整備する場合は5年間に延びます。免除の対象は固定資産税と都市計画税で、免除の期間は、固定資産税・都市計画税の基準年度から終了年度まで、課税免除申請書に書きます。課税免除申請は、免除される期間のうち最初の年度だけ出します。2年目以降の申請は不要です。
課税免除の申請はいつまでですか?
操業日のあとの最初の1月1日から1月31日までに出します。指定申請は、その前に、操業日から1か月以内に済ませておく必要があります。指定が先、課税免除の申請があとです。操業日は、全部の対象固定資産が設置されて稼働した日で、コールセンター等は新たな常用雇用者が全員従事した日です。期限は年に1度なので、手帳に控えておいてください。
対象業種に小売業や飲食業は入りますか?
市の対象業種一覧に、小売業や飲食業は載っていません。載っているのは、製造業、通信業、情報サービス業、インターネット附随サービス業、コールセンター業、道路貨物運送業、倉庫業、卸売業、エネルギー供給事業、製造業に類する事業、特定業務施設です。クリーニング工場や植物工場は、製造業に類する事業として挙がっています。一覧にない業種は、企業立地課に確認してください。
北海道の優遇制度と一緒に使えますか?
使えます。旭川市と北海道の助成制度は、それぞれの要件を満たせば、あわせて適用を受けられます。北海道側は、北海道産業振興条例の企業立地促進助成制度で、窓口は北海道上川総合振興局商工労働観光課です。市の制度の窓口とは別なので、それぞれに相談します。投資額や雇用の要件は制度ごとに違います。
工事を始めたあとでも間に合いますか?
課税免除は、操業のあとに指定を受け、課税免除を申請する流れなので、着工後でも手続きは進みます。一方、助成金には、工事や設備投資に着手する前の申請が必要なものが多くあります。同じ計画でも、制度によって順番が違うため、着工の前に企業立地課へ相談して、使いたい優遇措置を全部確認しておくのが安全です。
どこに建てても対象になりますか?
対象外の場所があります。立地には指定地域があります。工場は、準工業地域・工業地域・工業専用地域と、市街化調整区域のうち動物園通り産業団地などの工業団地が対象です。事業所・試験研究施設・特定業務施設は、市街化区域と動物園通り産業団地が対象です。市長が特に必要と認めた地域が加わることもあります。土地を決める前に、用途地域が当てはまるかを企業立地課に確認すると、やり直しを防げます。
問い合わせ先はどこですか?
旭川市経済部企業立地課です。電話は0166-25-9172で、受付時間は平日の午前8時45分から午後5時15分までです。住所は旭川市7条通9丁目の総合庁舎6階です。融資と利子補給の窓口は、経済部経済総務課金融支援係(電話0166-25-7042)です。適用の可否には要件があるため、公式ページも、まず問い合わせるよう案内しています。
