荷主2社以上が組む協議会が、物流データの共有基盤を作る費用の半分(上限4,000万円)を受け取れる補助金です。荷主企業が2社以上そろった協議会でなければ申請できません。4次公募の締切は2026年10月23日17時(必着)です。
この記事は、2026年9月25日に始まった4次公募の内容です。2026年6月15日から7月31日までの2次公募は、すでに受付を終えています。2次公募のときの内容は、2次公募の記事にまとめています。
物流データ連携促進支援事業の要点まとめ
正式名:中小物流事業者の労働生産性向上事業費補助金(物流データ連携促進支援事業)
だれが
- 申請者
- 事業者(荷主2社以上を含む協議会)
- 対象業種
- 業種の指定なし(荷主企業・物流事業者など)
- 利用目的
- 設備整備・IT導入(物流データ連携システム)
- 対象地域
- 全国
- 従業員数
- 公募要領に規定なし
いくら
- 補助上限額
- 4,000万円(1協議会あたり・税別)
- 補助率
- 対象経費の1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年9月25日14時〜2026年10月23日17時(必着)
- 事業の完了
- 2027年2月19日まで(実績報告は2月26日まで)
うちの協議会は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
協議会には物流事業者などが入ります。法人格は要りませんが、申請までに覚書や規約を結んで、協議会の形にしておきます。ガイドラインに合わせるのはシステムだけでなく運用も含み、物流情報標準ガイドラインは物流データの項目や形式をそろえるために内閣府が公表した標準です。KPIは積載率やトラック台数などの目標です。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 荷主企業が1社だけの協議会
- ✕ 国交省の停止措置中の事業者がいる
- ✕ 暴力団排除の誓約に当たる事業者がいる
停止措置は、国土交通省の補助金等停止措置や指名停止措置のことです。ほかの国の補助金と、同じ経費で重複して受けることもできません。事業全体の企画立案と執行管理を、第三者に請け負わせることも認められません。
ガイドラインに合わせるとは、物流業務プロセスの4つから1つ以上を選び、名称やコード値も記載どおりにそろえることです。4つは共同運送、共同保管、検品レス、バース予約です。
いくらもらえる?
補助額は、事務局が認めた対象経費に2分の1をかけた額です。1協議会の上限は4,000万円で、これを超えた分は出ません。
- 対象経費2,400万円のシステム導入:2,400万円 × 1/2 = 1,200万円
- 対象経費6,000万円のシステム開発と共同倉庫の利用料:6,000万円 × 1/2 = 3,000万円
- 対象経費1億円の大型プロジェクト:1億円 × 1/2 = 5,000万円 → 上限の4,000万円
対象経費は消費税を除いた額で計算します。免税事業者や簡易課税事業者など一部の事業者は、消費税を含めて計算できます。申請状況によっては、補助率が1/2以内の範囲で調整されることがあります。
何に使える?
対象にならないもの
- 事務用パソコン、プリンタ、タブレット、スマートフォン、複合機など汎用品の購入費
- トラックなど車両や建物の購入費、事務所の家賃や敷金
- 免許や資格の取得費、各種保険料、振込手数料
- 平常の運営経費と区別できない消耗品費、光熱費、通信費
対象になるもの
- 物流情報標準ガイドラインに合わせたシステムの導入や改修の費用
- クラウドサービスの利用料
- 調査、設計、製作、試験、検証の費用
- 共同物流の運賃や共同倉庫の利用料(事務局が認めたもの)
- 事務費(工事費・設備費・業務費の合計に率をかけた範囲内。5,000万円以下の部分は6.5%)
対象になるのは、交付決定日から2027年2月19日までに支払いが終わった費用だけです。すでに稼働しているシステムの改修も、事業の目的に合えば対象で、事業に関わる人件費も計上できます。自社や関係会社から調達する分は、利益を除いた原価で計上します。
申請から入金までの流れ
- 公募要領と様式を入手する(協議会→JMACの特設ページ。説明会の動画も見る)
- 協議会を作り、覚書を結ぶ(荷主2社以上と物流事業者など。代表事業者を決める)
- 見積書を原則3社以上から取る(協議会→ベンダー。随意契約なら理由書を付ける)
- 申請書類をメールで事務局に出す(代表事業者→事務局。10月23日17時必着)
- 採択を待ち、交付申請書を出し直す(事務局→協議会。採択結果は10月下旬、再提出は11月上旬の予定。採択の内容に沿って修正する)
- 交付決定を受けてから発注し、事業を進める(協議会。進捗会議は1〜2か月に1回)
- 2027年2月19日までに支払いを終え、実績報告を出す(完了から30日以内か2月26日の早い日まで)
- 額の確定後に請求書を出す(代表事業者→事務局。額の確定は3月中旬、入金は3月下旬の予定。補助金は代表事業者の口座に一括で振り込まれます)
申請メールの宛先は datarenkei-jigyo2026@jmac.co.jp で、件名の先頭に「【物流データ連携・申請】」と書きます。容量は30MBまでです。事務局は受信の翌日までに返信します。返信がなければ問い合わせてください。締切後の追加提出は一切認められません。協議会の構成員の登記事項証明書などが間に合わないときも同じです。
必要な書類
準備できた 0 / 9
交付申請書と別紙は交付規程の様式で、協議会であることを示す覚書や協定書は事務局の雛形をもとに作ります。システム・機器類の資料はベンダーのパンフレットなどの写しで、見積書は写しを原則3社以上から集めます。登記事項証明書は取得後3か月以内のもの、貸借対照表と損益計算書は直近1年分です。
役員名簿、登記事項証明書、貸借対照表、損益計算書は、協議会に入る全事業者の分が必要です。役員名簿は、協議会への関与の有無にかかわらず各社の役員全員を載せます。協議会の規約や秘密保持契約書の提出も求められます。原則は代表事業者がまとめて送ります。登記事項証明書と決算書は、各事業者が直接送ることもできます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:交付決定日より前に発注した事業は、補助の対象になりません。
- 2月19日までに支払いが終わらない:事業の完了は、すべての支払いが終わった日です。遅くとも2027年2月19日までに終えます。
- 汎用品を計上した:事務用パソコンやタブレットなど、目的外に使えるものは対象外です。
- 計画を無断で変えた:事業内容の変更や中止は、事前に承認申請(様式第4)が必要です。手続きなしの変更は、交付の取り消しになることがあります。
- 取得した財産を勝手に処分した:単価50万円以上の設備は、処分が制限されます。無断で売ると、補助金の一部か全額の納付を求められます。
よくある質問
荷主企業が1社でも申請できますか?
申請できません。対象は荷主企業2社以上を含む協議会で、荷主企業の数が必須の要件です。協議会は、荷主企業と、貨物を実際に運ぶ運送事業者など、物流に関わる関係者で組みます。物流事業者やシステム事業者が何社参加しても、荷主が1社だけなら対象外です。先に荷主企業をもう1社見つけ、覚書を結んで協議会の形を整えてから申請してください。覚書や協定書は申請書類の1つで、事務局が雛形案を用意しています。
中小企業でなければ申請できませんか?
公募要領には、企業規模や従業員数の要件がありません。公式ページにも、対象事業者を中小企業に限定する事業ではない、と書かれています。ただし審査基準に、中小物流事業者の労働生産性の向上に役立つ取組みか、という項目があります。大企業の荷主が加わる協議会でも、中小の物流事業者の生産性が上がる計画にしておくと、審査で説明しやすくなります。KPIも、積載率やトラック台数、作業時間など、成果が測れるものにしてください。
物流情報標準ガイドラインに合わせるとは、何をすることですか?
物流業務プロセス標準の4つ(共同運送、共同保管、検品レス、バース予約)から1つ以上を選び、自社の業務をそれに合わせることです。メッセージの名称やコード値も、ガイドラインの記載どおりにします。ガイドラインは内閣府のSIPで公表されたもので、業務プロセス、メッセージのレイアウト、共有マスタの3つの標準を定めています。新しくシステムを作る場合も、既存のシステムを改修する場合も、この準拠が補助の条件です。利用手引きの掲載先は公募要領に載っています。
補助金は最大いくらですか?
1協議会あたり4,000万円(税別)が上限です。補助額は、総事業費から寄付金などの収入を引いた対象経費のうち、事務局が必要と認めた額に2分の1をかけて計算します。算出額が4,000万円を超えると、4,000万円に調整されます。1,000円未満の端数は切り捨てです。補助金は精算払いのため、事業にかかる費用は、いったん協議会の側で支払う必要があります。資金計画は、入金が事業の完了後になる前提で立ててください。
補助率が1/2より下がることはありますか?
あります。公募要領に、申請状況に応じて補助率を2分の1以内の範囲で調整する場合がある、と書かれています。事務局のよくある質問は、採択後の審査で対象経費として認められない分が出ると、補助率や上限額が下がる場合があると答えています。公募要領の表には、予算規模1億円とも書かれています。資金計画は、補助率が下がっても事業を続けられるよう、余裕を見て立てておくと安全です。採択のあとに、第三者委員会の条件や採択状況による交付額の調整について、事務局と協議することもあります。
消費税は補助の対象になりますか?
原則として対象になりません。交付申請の段階では、消費税と地方消費税を除いて補助額を計算します。免税事業者、簡易課税事業者、消費税の納税義務者にならない事業者、仕入控除税額の確定後に返還する方法を選ぶ事業者などは、消費税を含めて計算できます。自社がどれに当たるかは、経理担当者に確かめてから申請書を作ってください。含めて申請した場合は、実績報告で消費税額の確定に伴う報告書(様式第11)も出します。
申請書類はどのように出しますか?
メールで事務局に出します。郵送とFAXは原則受け付けません。受付は2026年9月25日14時から10月23日17時までで、必着です。件名の先頭に「【物流データ連携・申請】」と書き、容量は30MBまでです。事務局は受信した翌日までにメールで返信するので、返信がなければ問い合わせてください。書類に不備があると受理されません。締切の前に、記載内容を事務局へ相談しておくと確実です。
見積書は何社分必要ですか?
原則3社以上の相見積書が必要で、そのなかで最低価格を出した者を選びます。一般の競争に付すのが著しく難しい場合などは、随意契約が認められますが、確定検査のときに理由書を求められます。契約額が100万円未満のものを除き、国土交通省から補助金等停止措置や指名停止措置を受けている事業者とは、原則として契約できません。協議会の外の第三者に事業の一部を委託する場合は、契約を結んで事務局に届け出ます。
事業はいつまでに終えればよいですか?
交付決定日から2027年2月19日までです。この日までに、検収と支払いをすべて終えます。実績報告書は、完了から30日以内か2月26日のどちらか早い日までに出します。実施期間内に支払いが済み、2月26日の報告までに証憑(請求書や振込明細など)がそろった経費だけが対象です。事業の途中には、中間報告もあります。公募要領の本文は11月中旬ごろと書き、事業の流れの図は令和9年1月ごろとしているので、日程は事務局に確かめてください。システム開発は、納期に余裕を持たせて発注してください。
採択されたあと、何をしますか?
採択後に、交付申請書(様式第1)を採択の内容に沿って修正して出し直します。事務局が内容を確認し、交付決定を出します。審査で条件が付いたり、採択状況に応じて交付額が調整されたりして、協議や調整が入ることもあります。発注や契約は、必ず交付決定のあとに行ってください。事業が始まってからは、1〜2か月に1回のWEB進捗会議と、中間報告があります。完了のあとは、実績報告と、額の確定を経て、精算払いの請求書を出します。
購入した設備は事業のあとに売却できますか?
単価50万円以上(消費税を除く)の設備は、財産処分制限期間のあいだ、売却や貸付け、担保に出すことができません。処分する必要があるときは、事前に財産処分承認申請書(様式第15)を出して承認を受けます。承認されても、原則として補助金の一部か全額を納める必要があります。50万円以上の取得財産は、管理台帳(様式第13)で管理します。取得した設備を協議会の外へ移す前に、事務局へ相談してください。
審査はどのように進みますか?
事務局が形式審査をして書類を受理し、有識者による第三者委員会(公募選考委員会)が採択か不採択かを判定します。審査基準は11項目です。物流情報標準ガイドラインに準拠しているか、中小物流事業者の労働生産性の向上に役立つか、波及や展開が見込める体制か、具体的な成果目標があるか、費用対効果が優れているか、などが挙がっています。形式審査では、ヒアリングや追加書類の依頼があることもあります。
問い合わせ先はどこですか?
物流データ連携促進支援事務局(株式会社日本能率協会コンサルティング)です。問い合わせはメールが基本で、宛先は datarenkei-jigyo2026@jmac.co.jp です。事務局への直通電話は070-8813-1134です。件名の先頭に「【物流データ連携問合せ】」と書いてください。申請の前に、協議会の構成や対象経費の判断を相談できます。申請を検討している人向けの説明会が開かれ、動画も特設ページに載る予定です。応募に関する問い合わせは、郵送ではなくメールが基本です。
