この記事は、経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業の「賃上げ重点コース」についての解説です。同じ事業の「業務改善コース」は別記事で扱っています。賃金引上げを予定していない場合は、そちらの記事のほうが要件に合うかもしれません。
業績が苦しいときほど賃上げは後回しにしたくなりますが、東京都はあえてそこに助成率を厚く設計しました。賃上げ重点コースは、業務改善コースと同じ業績要件(営業利益減少または赤字)に加えて賃金引上げ計画の策定を条件に、助成率を最大4分の3以内まで引き上げます。
経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(賃上げ重点コース)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(都内中小企業等) |
| 制度名 | 経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(賃上げ重点コース) |
| 対象業種 | 業種不問 |
| 利用目的 | 業績が悪化した中小企業の、賃金引上げを伴う経営改善(設備投資・システム導入等) |
| 対象地域 | 東京都内 |
| 従業員数 | 中小企業基本法上の中小企業者等(小規模事業者は常時使用する従業員20人以下、商業・サービス業は5人以下が目安。詳細は東京都中小企業振興公社へお問い合わせください) |
| 補助上限額 | 600万円 |
| 補助率 | 4分の3以内(小規模事業者は5分の4以内)。賃金引上げ計画が未達の場合は3分の2以内に減額 |
| 申請受付 | 第2回:令和8年9月1日〜9月14日16時/第3回:令和8年12月1日〜12月14日16時/第4回:令和9年3月1日〜3月12日16時 |
| 公式サイト | 東京都中小企業振興公社「経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業(賃上げ重点コース)」 |

業務改善コースとの違い
- 対象要件: 業務改善コースと同じく、直近決算期の営業利益が前期より減少、または赤字のいずれかに該当すること。加えて賃金引上げ計画の策定が必須
- 助成率: 業務改善コースの3分の2以内に対し、賃上げ重点コースは4分の3以内(小規模事業者は5分の4以内)
- 達成できなかった場合: 賃金引上げ計画を達成できないと、助成率が3分の2以内に減額される
賃上げ計画を立てるだけでなく、実際に達成できるかどうかで最終的な助成率が変わります。無理な引上げ目標を掲げると、未達成による減額リスクを抱えることになります。
対象になる経費
原材料・副資材費、機械装置・工具器具費、委託・外注費、産業財産権出願費、規格認証費、設備導入費、システム導入費、専門家指導費、不動産賃借料、販売促進費などが対象です。ただし市場調査費・専門家指導費・販売促進費・その他経費は単独申請できません。
申請の流れ
- 直近決算期の決算書等で対象要件(営業利益減少または赤字)を確認
- 賃金引上げ計画を策定
- 経営改善の取組計画・見積書などの必要書類を準備
- 第2回(9月1日〜14日16時)以降の受付期間に申請
- 審査後、交付決定。実施後は賃上げ計画の達成状況が確認される
問い合わせ先は、経営力強化に向けた創意工夫チャレンジ促進事業事務局(電話03-4405-0707、平日9時〜16時30分)です。
よくある質問
小規模事業者だと何が変わりますか?
助成率が5分の4以内まで引き上がります。小規模事業者とは、常時使用する従業員が20人以下(商業・サービス業は5人以下)の事業者を指します。
賃上げ計画はどの程度の引上げ幅が必要ですか?
公式ページには具体的な賃上げ率の記載がありません。計画の内容や審査基準は事務局にご確認ください。
業務改善コースとどちらを選ぶべきですか?
賃金引上げを計画に組み込める場合は、助成率が高くなる賃上げ重点コースが有利です。賃上げの予定がない場合は業務改善コースを検討してください。
