「災害時にケーブルテレビが止まらないよう設備を強化したい」という相談を受けたとき、まず確認すべきは申請できるのがケーブルテレビ事業者自身ではなく、原則として市町村・第三セクター法人・承継事業者に限られることです。単純に「ケーブルテレビ会社なら誰でも」ではありません。
令和7年度補正及び令和8年度当初予算 ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業(2026年公募)は、多発・激甚化する自然災害を踏まえ、地域の情報通信基盤であるケーブルテレビネットワークの光ファイバ化・複線化を支援する総務省の制度です。この記事を書いている時点で、この公募は2026年5月29日に募集終了しています。
ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(市町村・第三セクター法人・承継事業者またはこれらの連携主体) |
| 制度名 | 令和7年度補正及び令和8年度当初予算_ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業(2026年公募) |
| 対象業種 | 汎用 |
| 利用目的 | 設備投資/DX・IT導入 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 規定なし(公式ページに記載なし) |
| 補助上限額 | 公式ページに記載なし(総務省へお問い合わせください) |
| 補助率 | 公式ページに記載なし |
| 申請受付 | 光化等整備支援事業:2025年4月18日〜2026年5月29日終了/複線化等整備支援事業:2026年1月23日〜2026年5月29日終了 |
| 公式サイト | 総務省「ケーブルテレビネットワークの耐災害性強化事業」 |

「光化」と「複線化」は別メニュー
この事業には大きく2つのメニューがあり、公募期間も異なります。
- ケーブルテレビ光化等整備支援事業:老朽化した同軸ケーブルを光ファイバ化する取組。2025年4月18日から募集を開始
- ケーブルテレビ複線化等整備支援事業:ネットワーク経路を複線化し、片方が切断されても通信を維持できるようにする取組。2026年1月23日から募集を開始
どちらも締切は2026年5月29日で同じですが、開始時期がずれています。 自社の計画がどちらの整備内容に該当するかで、参照すべき公募要領・準備期間が変わるため、事業内容を先に区分しておく必要があります。
誰が直接申請できるのか
実施主体は市町村、第三セクター法人、承継事業者、またはこれらの連携主体です。承継事業者とは、旧・自治体運営のケーブルテレビ事業を引き継いだ民間事業者などを指すことが一般的です。
純粋な民間のケーブルテレビ会社が単独で申請できるかどうかは、その会社が「承継事業者」に該当するかによって変わります。 新規参入の民間通信事業者が単独で対象になるとは限らないため、自社の立場を総務省・地域の総合通信局に確認することが確実です。
対象になる/ならないの線引き
- 対象になる:地域のケーブルテレビネットワークにおける、同軸ケーブルの光ファイバ化、ネットワーク経路の複線化
- 対象になりにくい:ケーブルテレビ事業と無関係な一般的な通信インフラ投資、市町村・第三セクター・承継事業者のいずれにも該当しない事業者による単独整備
よくある誤解されやすいポイント
- 「辺地共聴施設の高度化支援事業」と混同する:同じ総務省の放送関連インフラ支援でも、辺地共聴施設は個別世帯向けのテレビ共同受信施設、この事業は地域のケーブルテレビ網そのものが対象です。対象インフラが異なるため、混同すると申請先を誤ります
- 光化と複線化を同時申請できると思い込む:公募期間が異なることからも分かるように、それぞれ別のメニューとして扱われている可能性が高く、事業内容ごとに個別の申請が必要になると考えられます
- 災害復旧目的の別制度と混同する:既に発生した災害の復旧を支援する制度とは異なり、この事業は災害が起きる前の予防的な強靱化を目的にしています
次回公募に備える準備
自然災害の激甚化を背景に、通信インフラの強靱化は継続的な政策テーマです。
- 自地域のケーブルテレビネットワークが同軸ケーブルのままか、光ファイバ化・複線化が済んでいるかを確認する
- 自社が「承継事業者」等の要件に該当するか、総務省・総合通信局に確認しておく
- 総務省のケーブルテレビ政策ポータルサイトで次回公募の告知を確認する
よくある質問
今から申請できますか?
この公募は2026年5月29日に募集を終了しています。災害対応力の強化は継続的な政策テーマのため、次年度以降の公募を総務省のサイトでご確認ください。
民間のケーブルテレビ会社は対象になりますか?
「承継事業者」に該当する場合は対象になり得ます。ただし新規参入の民間事業者が単独で対象になるかは個別確認が必要です。総務省・地域の総合通信局にお問い合わせください。
光化と複線化、どちらに申請すればよいですか?
老朽化した同軸ケーブルの光ファイバ化なら光化等整備支援事業、ネットワーク経路の冗長化なら複線化等整備支援事業が該当します。自社の整備計画に合わせて確認してください。
