社内で受けさせたい研修は、どの講座でも対象になるのか。ならないものが多くあります。愛媛県のこの補助金は、教育機関が提供する、DX(デジタル技術で業務や事業を変えること)のための講座に限られ、交付決定より前に申し込んだ講座は対象外です。
費用の2分の1を、1社30万円(1人あたり15万円)まで県が補助します。講座を選ぶ前に、対象の線引きと申込みの順番を確かめてください。
地域産業リスキリング実践支援補助金の要点まとめ
正式名:愛媛県地域産業リスキリング実践支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(県内に本社・事業所等を持つ法人・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(営利を目的としない法人等は除く)
- 利用目的
- 従業員のDX研修の受講・DX関連資格の取得
- 対象地域
- 愛媛県内
- 従業員数
- 公式ページに記載なし(産業人材課へお問い合わせください)
いくら
- 補助上限額
- 1社30万円(1人あたり15万円まで)
- 補助率
- 対象経費の1/2
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月1日〜2027年2月5日(予算に達し次第終了)
- 事業の完了
- 令和8年度分の実績報告は2027年3月31日まで
うちの会社は対象になる?
次の5つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ NPO法人など営利目的でない法人
- ✕ 自社で企画した研修
- ✕ 関連会社や親族の会社が出す講座
- ✕ 他の補助や助成と重ねる経費
- ✕ 暴力団関係者・風俗営業の事業者
営利を目的としない法人が外れるのは、募集要領に「特定非営利活動法人等の営利を目的としない法人等は除く」と書かれているためです。
講座の費用は、企業が負担する場合に限られます。従業員が自分で払った分は、補助の対象になりません。
いくら補助される?
対象経費の2分の1です。上限は2段あり、1人あたり15万円、1社あたり30万円です。1人分の上限に届くのは、1人の対象経費が30万円のときです。
- 1人が40万円の講座を受ける:40万円 × 1/2 = 20万円 → 1人の上限の15万円
- 2人が各24万円のeラーニングを受ける:24万円 × 1/2 × 2人 = 24万円
- 3人が各30万円の講座を受ける:15万円 × 3人 = 45万円 → 1社の上限の30万円
- 合格した1人の受験手数料と対策講座が合わせて8万円:8万円 × 1/2 = 4万円
補助額は、1,000円未満を切り捨てて決まります。消費税と地方消費税は、対象経費に入りません。
何に使える?
「リスキリング」と聞いて、仕事に役立つ学びなら何でも使えると考えると外れます。対象は、DXを進めるための学びです。
対象にならないもの
- DXの推進に関係が認められない講座
- パソコンやソフトウェアの基本的な操作を学ぶ講座
- 通常の業務やその延長にあたる研修
- 自社で企画した研修と、それを外部に発注したもの
- 関連会社、代表、役員、その親族の会社が提供する講座
- 法令で事業主が実施を義務づけられている訓練
- 受講内容や受講料が、公式サイトやパンフレットで事前に決まっていない講座
- 備品の購入費、旅費、食糧費
対象になるもの
- 教育機関が提供する集合研修・eラーニングの受講費と、付随する教材費
- ITパスポート、G検定、データサイエンティスト検定リテラシーレベルの受験手数料
- 県の半導体人材育成推進事業で取る資格の受験手数料
- 上の試験の対策講座の受講費と教材費
資格の分は、試験に合格した人の経費だけが対象です。不合格だった人の受験料は補助されません。
通常業務の延長にあたる研修は対象外ですが、愛媛大学との連携協定にもとづく社会人向けの「愛媛デジタル情報人材育成プログラム」は例外で、対象に入ります。
申請から入金までの流れ
- 講座を選ぶ(事業者)。受講内容と料金が、公式サイトやパンフレットに載っている講座を選びます。迷ったら、産業人材課(089-912-2506)が事前の相談を受け付けています。
- 申請書類を出す(事業者→産業人材課)。持参、郵送、メールのどれでも出せます。メールで出す場合は、先に連絡が要ります。
- 交付決定を待つ(県→事業者)。講座の申込み、発注、契約、受講、支払いは、すべて決定日より後にします。
- 講座を申し込み、受講して支払う(事業者)。修了証や合格証書を受け取ります。
- 実績報告を出す(事業者→産業人材課)。令和8年度分は2027年3月31日までです。修了証か合格証の写しと、請求書・領収書の写しを付けます。
- 精算払請求書を出す(事業者→産業人材課)。県から補助額の確定通知が届いたあとに出し、入金されます。
申請の締切は2027年2月5日ですが、実績報告は3月31日までです。締切の直前に出すと、交付決定を待って受講し、修了して報告するまでの期間が足りなくなるおそれがあります。予定の期間内に終わりそうにないときは、速やかに補助事業遅延等報告書(様式第4号)を出して県の指示を受けます。期限そのものが延びるとは書かれていません。
必要な書類
準備できた 0 / 7
納税証明書は、発行から3か月以内のもので、県税の未納がないことを示すものです。県庁の税務課では出していません。県の地方局(支局)の窓口で請求し、手数料は1通400円です。
補助事業計画書には、会社の概要のほか、DXに取り組む目的、育成したい人材像と対象の部署、育成後の活用方針を書きます。同じ内容の社内計画があれば、添付して記載を省けます。受講する人の部署・氏名と、講座ごとの受講料(税込と税抜)も書きます。
実績報告のときは、報告書(様式第5号)、補助事業報告書、収支決算書に、修了証か合格証書と、請求書・領収書の写しを添えます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定より前に動いた:講座の申込み、発注、契約、受講、支払いのどれかが決定日より前だと、その経費は対象外です。
- 内容が事前に決まっていない講座を選んだ:受講内容や受講料が、ホームページやパンフレットで定められていない講座は対象になりません。
- 修了や合格を書面で示せない:実績報告書を出すときまでに、修了証や合格証書で確認できないと、補助されません。
- 試験に合格しなかった:資格取得の費用は、合格した人の分だけが対象です。
- 予算がなくなった:予算額は600万円で、申請額の合計が達した時点で募集が終わります。2月5日より前に終わることがあります。
- ほかの補助や助成と重ねた:同じ経費に他の補助や助成を受ける場合は、対象から外れます。
併用と申請内容の誤り
同じ経費に国や県のほかの補助や助成を受けることはできません。講座ごとに別の制度を使い分ける場合も、経費が重ならないように整理しておきます。経理の証拠書類は、補助事業が終わった年度の翌年度から5年間、保管します。
申請の内容に虚偽が認められると、交付決定の取消や補助金の返還を求められ、事業者名が公表されることがあります。
よくある質問
eラーニングの講座は対象になりますか?
対象になります。教育機関が提供する集合研修かeラーニングの受講費と、付随する教材費が対象経費です。ただし、DXの推進に関係する内容で、受講内容と受講料がホームページやパンフレットで事前に決まっていることが条件です。動画の見放題サービスなど、講座として料金が定められていない契約は、申請の前に産業人材課へ確かめてください。
ExcelやWordの入門講座は補助されますか?
補助されません。パソコンやソフトウェアの基本的な操作方法を学ぶ講座は、対象外と書かれています。対象は、業務の効率化や新規事業につながるDXの専門知識や技能を学ぶ講座です。データ分析やAI活用のように、業務の仕組みを変える内容かどうかが線引きになります。判断に迷う講座は、申請前に問い合わせてください。
社内で勉強会を開く費用は対象になりますか?
対象になりません。自社で企画した研修と、それを外部に発注したものは、対象外です。補助されるのは、教育機関があらかじめ内容と料金を決めて提供している講座です。自社の希望で内容を組み、外部の講師に頼む研修は、「自社で企画したもの又はそれを外部に発注したもの」にあたります。講師を招く研修がどちらにあたるか迷うときは、申込みの前に産業人材課へ相談してください。
もう申し込んでしまった講座は対象になりますか?
対象になりません。交付決定日より前に講座の申込み、発注、契約、受講、支払いを行ったものは、補助の対象から除かれます。申込みの後で申請しても、その講座の費用は補助されません。次に受けさせる講座から、申請して交付決定を受けたあとに申し込む順番にしてください。受講の開始日も、決定日より後になります。
資格試験に落ちた場合の費用はどうなりますか?
補助されません。資格取得の費用は、試験に合格した人の経費だけが対象です。たとえば受験手数料と対策講座で合わせて8万円かかり、合格した場合は、その2分の1の4万円が補助されます。不合格だった人の分は対象外です。合格証書の写しは、実績報告で必要になります。
1人あたり15万円と1社あたり30万円は、どう違いますか?
1人に対する補助額の上限が15万円で、会社全体の上限が30万円です。1人が30万円の講座を受けると補助額は15万円で、その人の上限に届きます。2人分で15万円ずつ受け取ると30万円となり、会社の上限に届きます。3人以上で受けさせても、補助の合計は30万円までです。
申請の締切と予算はどうなっていますか?
申請の受付は2026年4月1日から2027年2月5日までです。予算額は600万円で、申請額の合計が予算に達したときは、締切の前でも募集が終わります。残りの予算は、公式ページに記載がありません。確実に使いたい場合は、産業人材課(089-912-2506)に電話で確かめてから、書類をそろえてください。
実績報告はいつまでに出しますか?
交付決定のあった年度の3月31日までです。令和8年度分は2027年3月31日になります。この日までに、講座の修了や試験の合格を示す書類と、請求書・領収書の写しを付けて出します。受講が年度をまたぐ講座は、令和8年度の期限に間に合わないおそれがあります。受講期間は、申請の前に確かめておきます。
役員やパートの受講費も対象になりますか?
役員やパートが対象になるかどうかは、公式ページに記載がありません。対象経費は「従業員のDXに関する専門知識及び技能の習得」にかかる費用と書かれているため、従業員が受講者の中心になります。役員やパートに受けさせる予定があるなら、申請書を書く前に産業人材課へ確かめてください。
申請書は郵送でも出せますか?
出せます。募集要領では、持参、郵送、メールのいずれでも出せると書かれています。メールで出す場合は、代表者印の押印を省けますが、先に産業人材課へ連絡し、提出先のメールアドレスを知らせてもらう必要があります。窓口は愛媛県松山市一番町4丁目4-2の第二別館です。
ほかの補助金と一緒に使えますか?
同じ経費では使えません。補助の対象経費に、他の補助や助成を受ける場合は、この補助金の対象から外れます。講座の費用を国の助成制度に出す場合は、この補助金には出せません。別の経費にそれぞれ使う分には、重ならない限り問題ありません。使う前に、経費ごとの区分を整理しておきます。
