恵庭市の補助金は、勤怠管理や予約のシステム、業務用エアコン、LED照明の導入費の3/4を、最大100万円まで出す制度でした。小規模企業者は9/10です。受付は2026年8月20日17時で終わっています。
この補助金は令和8年度限りで、来年度は実施しないと事務局のQ&Aに書かれています。この記事では、対象経費の線引きと計算の考え方を、似た制度を探す方にも使える形でまとめます。
恵庭市 DX推進・労働環境改善支援補助金の要点まとめ
正式名:令和8年度恵庭市中小企業者等DX推進・労働環境改善支援事業補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(市内に本店・主たる事業所がある法人・個人)
- 対象業種
- 業種の指定なし
- 利用目的
- デジタルツール・労働環境改善機器の導入
- 対象地域
- 北海道恵庭市
- 従業員数
- 業種ごとに上限あり(製造業等300人以下、小売業50人以下など)
いくら
- 補助上限額
- 100万円
- 補助率
- 中小企業者3/4、小規模企業者9/10
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年7月6日〜2026年8月20日(終了)
- 事業の完了
- 2026年12月31日まで
恵庭市内の会社なら対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 市外の支店や事業所に設置する
- ✕ 風俗営業などを営んでいる
- ✕ 交付決定の前に発注・契約した
中小企業者は、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっています。会社は、どちらか一方が上限以内なら該当します。
| 業種 | 資本金 | 従業員数 |
|---|---|---|
| 製造業・建設業・運輸業など | 3億円以下 | 300人以下 |
| 卸売業 | 1億円以下 | 100人以下 |
| サービス業 | 5,000万円以下 | 100人以下 |
| 小売業 | 5,000万円以下 | 50人以下 |
社会福祉法人、医療法人、NPO法人、一般社団法人、農業法人なども、市長が認める団体として含まれます。個人事業主も、市内に主たる事業所があれば申請できました。
補助率が9/10になる小規模企業者は、おおむね従業員20人以下の事業者です。商業・サービス業は5人以下です。社長や役員、同居の親族、試用期間中の人、2か月以内の契約の人は、従業員に数えません。
本社が市外にある会社の恵庭市内の支店は、対象外です。
いくら補助される?
対象経費に補助率をかけた額が補助額で、1,000円未満は切り捨てです。上限は100万円で、1事業者1回までです。
- 中小企業者で経費100万円:100万円 × 3/4 = 75万円(自己負担25万円)
- 小規模企業者の小売店、経費83万円:83万円 × 9/10 = 74.7万円(セルフレジ60万円、決済端末15万円、専用タブレット8万円)
- 建設会社で勤怠管理36万円、現場事務所のエアコン2台40万円、LED照明30万円:106万円 × 3/4 = 79.5万円
- 小規模企業者で経費130万円:130万円 × 9/10 = 117万円 → 上限の100万円
上限に届く経費は、中小企業者で約134万円、小規模企業者で約112万円です。上限を超えた分は全額自己負担になります。
事務局の事例では、小規模企業者の飲食店が配膳ロボット120万円と予約システムなどを入れ、経費179万円になりました。補助額は上限の100万円です。
何に使える?
対象にならないものから確認します。
- パソコン、タブレット、スマホ、プリンター、複合機(原則)
- 中古品や、リース品の買取
- ホームページやSNSだけの制作費、ネット広告費
- 建物本体の工事(新築、増築、改築、内装工事)
- 机や椅子などの一般的な事務用什器、工具、空気清浄機
- 応接室に置く機器(従業員の労働環境が目的ではないため)
パソコンは対象外ですが、配膳ロボット・決済端末・遠隔現場管理システムを動かすために欠かせないタブレットかスマホは、各区分で1台まで対象になります。通信費は対象外です。個々の従業員が使う機器は従業員数まで、それ以外は1事業所につき1つが原則です。2つ以上必要な場合は、申請者が理由を示します。
対象になる経費は、次の7区分です。区分は組み合わせて申請できます。
- 勤怠管理(勤怠ソフト、ICカード打刻機、給与管理、シフト管理など)
- 業務改善(グループウェア、日報アプリ、OCR、生成AIツール、在庫・生産管理など)
- コミュニケーション(ビジネスチャット、Web会議、予約システム、CRMなど)
- 電子決済(キャッシュレス端末、セルフレジ、電子契約、会計システムなど)
- ロボット・先進機器(配膳ロボット、産業用ドローン、業務用の清掃ロボットなど)
- DX支援・コンサル(区分1〜5の合計の1/4以内。DX研修や導入支援など)
- 労働環境改善機器(業務用エアコン、LED照明、アシストスーツ、熱中症指数計など)
システムの利用料は、導入初年度の12か月分まで対象です。リースも初年度の12か月分が上限でした。
区分7は、原則として恵庭市内の業者への発注に限られました。区分5と区分7は、1件の取得費が10万円以上なら、2社以上の相見積もりが必要でした。
申請の流れ
令和8年度の第2弾は、次の順で進みました。
- 必要書類を確認する(事業者→恵庭商工会議所の事務局。申請書類チェックリストを先にダウンロード)
- 見積書を取る(事業者→販売・工事業者。見積もりは交付決定の前でもよい)
- 申請書類を出す(事業者→事務局。2026年8月20日17時まで。不備は期限内に直す)
- 審査と交付決定を待つ(事務局・市→事業者。申請額が予算を超えたら抽選)
- 交付決定のあとに発注し、12月31日までに終える(事業者→業者)
- 実績報告と請求を出す(事業者→事務局。2027年1月29日まで)
書類が完備されていない申請は、対象外でした。補助金は精算払いで、支払いを終えて実績報告を出したあとに振り込まれます。
必要な書類
準備できた 0 / 13
登記事項証明書と決算書は法人の書類で、発行から3か月以内のものが必要でした。個人事業主は、決算書の代わりに確定申告書(第一表・第二表)と収支決算書を出します。恵庭商工会議所の会員は、事務局が経営実態を確認すれば、一部の書類を省けました。
従業員名簿は、公式ページと申請書類チェックリストでは小規模企業者の場合の書類で、Q&Aでは従業員数を示す書類として法人・個人とも挙がっています。出す必要があるかは、事務局に確かめてください。事業計画書(様式第1号)には、市内企業への発注予定と従業員の賃上げ予定を書く欄があります。賃上げは「現時点では予定なし」も選べます。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に発注した:発注と契約が「着手」です。交付決定の前に着手した事業は対象外です。相見積もりと入札は、決定前でも構いません。
- 区分7を市外業者に出した:市内で扱いがない、納期が間に合わないなどの理由は、事業計画書に書きます。理由がないと認められません。
- 相見積もりが足りない:10万円以上の区分5・区分7は2社以上が必要です。同じ機器を複数買うときは、合計額で判断します。
- 12月31日までに終わらなかった:事業の完了期限は2026年12月31日です。
- 目的外で処分した:補助金で買った機器は、耐用年数が過ぎるまで、市の承認なしに処分できません。
虚偽の申請があった場合は、補助金の全額返還と、年10.95%の加算金が求められます。
第1弾との違い
第1弾は上限200万円で、第2弾は上限100万円でした。第2弾は、申請総額が予算額を超えたとき、抽選で交付予定者を決める仕組みでした。先着順ではありません。
令和8年度中に、この補助金の交付決定を受けた事業者は、第2弾の対象外でした。他の補助金との併用はできません。
よくある質問
いまからこの補助金に申請できますか?
申請できません。第2弾の受付は2026年8月20日17時で終わりました。要綱では、国の交付金を使う関係で令和8年度限りの補助金とされ、事務局のQ&Aにも来年度は実施しないと書かれています。似た内容の支援を探す場合は、北海道や国の補助金も含めて、設備投資やIT導入の制度を確認してください。交付決定を受けた事業者は、12月31日までの事業完了と、2027年1月29日までの実績報告が必要です。
パソコンやタブレットを買う費用は対象でしたか?
原則として対象外でした。パソコン、タブレット、スマホ、プリンター、複合機は補助されません。例外は、配膳ロボットなどの区分5、決済システムなどの区分4、遠隔現場の管理システムなどの区分2(6)を動かすために欠かせない端末です。専用端末が必要で、既存のパソコンで代わりができず、持ち運びが業務に必須という条件を満たす場合に、各区分1台ずつ認められました。通信費は対象外です。
小規模企業者かどうかは、どう数えますか?
「常時使用する従業員」の数で判断します。社長や役員、個人事業主本人と同居の親族は含めません。日々雇い入れる人、2か月以内の契約の人、季節業務で4か月以内の人、試用期間中の人、育休・介護休業・傷病休職中の人も数えません。製造業・建設業・運輸業などは20人以下、卸売業・小売業・サービス業は5人以下なら小規模企業者で、補助率は9/10になります。判断は従業員名簿で行いました。
自宅兼事務所のエアコンやLED照明は対象でしたか?
業務スペースが明確に独立していれば、対象でした。壁やパーテーションで区切った専用の部屋か、床面積の50%以上が事業用で、居住スペースと区別できる場合です。間取り図と事業用スペースの写真の提出が必要でした。リビングの一角にデスクを置いただけの場合や、寝室を兼ねた部屋、家族と共用のスペースは対象外です。共用部分に付ける機器も補助されません。
サブスクやリースのシステムは補助されましたか?
導入初年度の12か月分まで、対象でした。見積書で月額料金が明確であること、実績報告のときに支払済みの領収書を出すことが条件です。未払いの月があっても、12か月分までは経費に含められます。たとえば月額3万円のシステムを12か月使うと経費は36万円で、中小企業者なら36万円 × 3/4 = 27万円です。途中で解約した場合は、実際に払った月数分だけが対象になります。
相見積もりは必要でしたか?
区分5と区分7で、1件の取得費が10万円以上のとき、2社以上の相見積もりが必要でした。同じ機器を複数買うときは合計額で判断します。たとえば2万2,000円のアシストスーツを5着買うと11万円になり、10万円を超えるので相見積もりが要ります。取り扱い業者が1社しかない場合は、相見積もりは不要です。そのときは、1社しか扱いがない理由を書いた理由書を出します。区分1〜4は、この条件の対象ではありません。
区分7の機器は、市外の業者に発注できましたか?
原則として、市内の業者への発注に限られました。相見積もりの2社も、市内業者から取ります。ただし、市内に取り扱い業者がない場合や、納期が事業完了に間に合わない場合は、市外業者への発注が認められました。そのときは、事業計画書(様式第1号)に理由を書きます。市外業者への発注でも、取得費が10万円以上なら2社以上の相見積もりが必要で、1社しか扱いがなければ理由書で足ります。
DXコンサルの費用はいくらまで補助されましたか?
区分6は、区分1〜5のどれかを実施するときに限り、対象でした。上限は、区分1〜5の費用の合計額の1/4以内です。たとえば生産管理システムが100万円なら、コンサル費は25万円までで、20万円なら範囲内でした。DX研修、導入支援、業務フローの分析などが対象です。一般的な経営コンサル、導入後13か月目以降の保守費、資格取得費、親族への委託は対象外でした。
第1弾の交付を受けた会社は、第2弾にも申請できましたか?
申請できませんでした。令和8年度中にこの補助金の交付決定を受けている事業者は、第2弾の対象外です。交付を受けられるのは、1事業者につき1回に限られていました。第1弾は上限200万円で、第2弾は上限100万円と、上限額も違います。第1弾で交付決定を受けていない事業者は、第2弾に申請できました。複数の区分を組み合わせて、1回の申請にまとめる形でした。
抽選はどのように行われる仕組みでしたか?
申請期間内の申請額の合計が予算額を超えた場合に、抽選で交付予定者を決める仕組みでした。対象になるのは、期限までに書類が完備された有効な申請です。申請が早いほど有利になる先着順ではありません。書類に不備があれば、2026年8月20日17時までに修正して出し直す必要があり、完備されていなければ対象外でした。抽選の方法は、市長が別に定めるとされています。
補助金はいつ振り込まれましたか?
事業を終えて支払いを済ませたあと、実績報告書と請求書を出し、審査を通ってから振り込まれる精算払いでした。実績報告の期限は、2027年1月29日です。報告には、契約書や発注書、納品書、請求書、領収書、振込明細書などが必要で、機器を設置した場合は設置後の写真と型番がわかる写真も出します。補助金が入る前に、事業者が全額を立て替える必要があります。
補助金で買った機器を処分したくなったら、どうなりますか?
耐用年数が過ぎるまでは、市の承認なしに処分できません。事務局に財産処分承認申請書を出し、承認を受けてから処分します。転売など交付目的に反する処分や、処分で収入を得た場合は、補助金の一部または全部の返還が必要になることがあります。耐用年数が過ぎた場合や、故障して使えなくなった場合などは、返還は不要とされています。Q&Aには、LED照明の耐用年数が3年と載っています。
問い合わせ先はどこでしたか?
令和8年度恵庭市中小企業者等DX推進・労働環境改善支援事業事務局(恵庭商工会議所)です。電話は0123-34-1111で、受付は平日の9時〜17時でした。住所は恵庭市京町80番地です。交付決定を受けた事業者の実績報告や、事業内容の変更の相談も、この事務局が窓口です。補助対象経費の20%を超える増減は、変更申請が必要になります。
