LEDや空調を入れ替える費用を、広島県府中市の補助金で出してもらえるのか。出してもらえます。ただし、いきなり設備を発注してはいけません。先に市の事前着手承認を受け、省エネ診断を受けて報告書をもらってから、交付申請をする順番です。
事前着手承認の申請は、8月17日の締め切り後に二次募集が始まり、2026年10月30日(金)17時までの随時受付です。予算の上限を踏まえて、それより前に終わることもあります。
府中市省エネ経費削減補助金の要点まとめ
正式名:府中市省エネ経費削減補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(中小企業者・個人事業主)
- 対象業種
- 全業種
- 利用目的
- 省エネ診断と、診断にもとづく設備の更新
- 対象地域
- 広島県府中市
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(従業員ゼロの個人事業主も可)
いくら
- 補助上限額
- 50万円(診断費と設備費の合計に対して)
- 補助率
- 2/3(千円未満切り捨て)
いつ・どこへ
- 申請受付
- 事前承認は10月30日まで/交付申請は2026年12月25日まで
- 事業の完了
- 2027年3月15日までに設備の導入と支払いを終える
- 公式サイト
- 府中市「府中市省エネ経費削減補助金」
うちの会社は対象になる?
次のすべてに当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 7
中小企業者とは、中小企業基本法で業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっている会社のことです。製造業・建設業・運輸業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、卸売業は1億円以下または100人以下、サービス業は5,000万円以下または100人以下、小売業は5,000万円以下または50人以下で、どちらか一方を満たせば該当します。
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 設備がなかった場所への新設
- ✕ リース契約や中古の設備
- ✕ 業務効率化支援補助金の交付決定済み
- ✕ 同じ経営者の別会社が申請済み
業務効率化支援補助金は、令和8年度の府中市の補助金です。経営者が同じなら、申請できるのは1社です。親会社が議決権の50%超を持つ子会社同士や、代表者が同じ法人も同一とみなされ、まとめて1社分しか認められません。複数の会社が申請すると、全社が要件を満たさない扱いになります。
大企業の子会社(みなし大企業)は、市の質問集で対象と書かれています。公式ページの対象者欄には大企業も挙がっていますが、要綱と申請ガイドの対象は中小企業者です。大企業が申請を考えるときは、先に商工観光課へ確かめてください。他社に貸している設備は対象外で、自社で使い、電気料金などを自社で負担している設備に限ります。同じ経費で国や自治体などの補助を受けている場合も対象外です(省エネ診断の費用は除きます)。
いくら戻ってくる?
省エネ診断の自己負担額と設備費を合わせた対象経費の2/3が補助されます。千円未満は切り捨てです。上限の50万円に届くのは、対象経費が75万円以上のときです。消費税は対象経費に入りません。
- 照明をLEDに替える工事:45万円 × 2/3 = 30万円
- 工場のコンプレッサー更新:31万円 × 2/3 = 20万6,666円 → 千円未満を切り捨てて20万6,000円
- 店舗の空調を入れ替える(診断費を含む):90万円 × 2/3 = 60万円 → 上限の50万円
省エネ診断の料金は、診断機関ごとに異なります。診断費は、事前着手承認の通知を受けたあとに受けた分が補助の対象です。
何に使える?
対象にならないものを先に挙げます。
- 太陽光発電や蓄電池
- 構築物とみなされるもの(設備ではないもの)
- 汎用性があり、目的外に使えるものの購入費
- 交通費、宿泊費、保険料、飲食費などの間接経費
- 消費税、印紙代、振込手数料
対象になるのは、次の2つです。
- 市が指定した機関の省エネ診断の費用(診断、算定、専門家の派遣にかかる自己負担額)
- 診断の報告書に載った改善提案にもとづく、省エネ設備の設計費・設備費・工事費
公式ページが挙げる設備は、LED設備、高効率な空調設備、高効率なコンプレッサーです。報告書に載っていない設備の更新は、補助の対象になりません。LEDに替えたい場合は、診断の申込み前に、診断機関へ報告書に載せてもらえるかを確かめます。
申請の流れ
事前着手承認とは、省エネ診断を始めてよいと市が認める手続きです。交付決定とは別の通知で、設備の発注や着工はここではまだできません。
| 通知 | その通知でしてよいこと |
|---|---|
| 事前着手承認通知 | 省エネ診断を受けてよい |
| 交付決定通知 | 設備を発注し、着工してよい |
- 事前着手承認を申請する(事業者→府中市。電子申請。診断と設備の見積書を添付。二次募集は10月30日17時まで)
- 承認通知を受け取る(市→事業者。二次募集の目安は公式に記載なし。一次は締切の3日後ほど)
- 省エネ診断を受ける(事業者→指定の診断機関。有料。報告書をもらう)
- 交付申請を出す(事業者→府中市。電子申請。2026年12月25日必着)
- 交付決定を待つ(市→事業者。申請から10日~2週間が目安)
- 設備を発注して導入し、支払う(事業者。2027年3月15日まで)
- 実績報告を出す(事業者→府中市。電子申請。2027年3月15日まで)
- 確定通知を受け、請求書を出す(市→事業者→市。請求書を受け取ったあとに交付)
診断だけ受けて設備は入れ替えない場合は、承認の後、先に交付申請を出し、交付決定の日以降に診断を受けます。
必要な書類
準備できた 0 / 9
事前着手承認の申請に要るのは、見積書だけです。診断の見積書は、診断費を対象経費にするときに出します。交付申請で、残りの書類をそろえます。
概略図は建物のどこに設置するかが分かればよく、様式の指定はありません。現況写真は、対象の設備がすべて写っていることが必要です。
事業所の所在地と開始日が分かる資料は、法人なら不要です。個人事業主で市県民税が府中市で課税されていれば不要で、他市で課税されていれば確定申告書の第一表と収支内訳書の写しが要ります。
実績報告では、収支決算書、請求書か納品書、領収書の写し、設置後の概略図、完成写真を出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に設備を発注・着工した:補助事業は、交付決定のあとに着工するものと決まっています。
- 3月15日までに終わらなかった:設備の導入と支払いを2027年3月15日までに終える必要があります。納期待ちで間に合わないと、交付決定が取り消されます。
- 帳票や支払いに不備があった:見積書、契約書、請求書、領収書の不備や、法人の経費を個人口座から振り込んだ支払いは対象外です。
- 5年以内に処分した:導入した設備を、完了した年度の翌年度の初日から5年以内に処分するときは、市長の承認が要ります。返還を求められることもあります。
- 予算がなくなった:予算の上限を踏まえて、受付が期限の前に終わることがあります。
順番を間違えやすい点
最も多い間違いは、承認の前に診断を受けてしまうことです。診断費が補助の対象になるのは、事前着手承認の通知日以後に受けた分だけです。
もうひとつは、申請期限の読み違いです。交付申請の期限は12月25日ですが、交付申請ができるのは事前着手承認の通知を受けた事業者に限ります。これから申請する場合の実質的な期限は、事前着手承認の10月30日です。
診断を受けた年度にも注意が要ります。令和8年度に診断を受けて報告書がすでにあれば、その報告書で足ります。ただし診断料は対象経費から外れます。
よくある質問
新しく設備を付ける場合も対象になりますか?
対象になりません。この補助金は、省エネ診断の結果にもとづく設備の更新だけが対象です。設備のなかった場所に付ける新設は、市の質問集でもはっきり対象外とされています。今ある設備を、高効率なものに入れ替える工事かどうかが分かれ目です。更新に当たるか迷う工事は、交付申請の前に、商工観光課 商工振興係(電話 0847-44-9153)へ相談してください。
太陽光発電や蓄電池は対象になりますか?
対象外です。申請ガイドの補助対象外経費に、太陽光発電や蓄電池が挙がっています。この補助金で想定しているのは、LED設備、高効率な空調設備、高効率なコンプレッサーのような、使う電気を減らすための設備の更新です。発電や蓄電のための設備は、診断の報告書に載っていても対象になりません。ほかの制度が使えるかは、別に調べてください。
省エネ診断は必ず受けなければなりませんか?
必須です。市が指定した診断を受け、その報告書に載っている設備の更新だけが補助されます。指定の診断は、一般社団法人環境共創イニシアチブの省エネ診断と、一般財団法人省エネルギーセンターの省エネ最適化診断です。それ以外の診断は、対象になりません。診断は有料で、料金は機関ごとに異なります。診断費も補助の対象経費で、事前着手承認の通知後に受けた分が対象です。
すでに今年度、省エネ診断を受けています。使えますか?
令和8年度に診断の報告を受けていれば、その報告書で問題ありません。診断を受け直す必要はなく、承認通知を待たずに交付申請の準備を進められます。ただし、その場合は診断料が補助対象経費から外れます。事前着手承認の申請は、診断を受けていても必要です。令和7年度以前の報告書は使えないので、受診した年度を確かめてください。
事前着手承認と交付決定は、何が違いますか?
事前着手承認は、省エネ診断を始めてよいという市の通知です。補助金を出すと決めたものではありません。設備を発注・着工してよいのは、その後の交付申請に対する交付決定の通知を受けてからです。交付決定も、最終的な補助額を保証するものではなく、実績報告で額が確定します。承認と決定の2回の通知を、混同しないようにしてください。
いつまで申請できますか?
事前着手承認申請の二次募集は、2026年10月30日(金)17時までの随時受付です。交付申請の期限は2026年12月25日(金)必着ですが、承認を受けた事業者だけが出せます。いずれも、予算の上限を踏まえて受付が終わることがあります。診断の報告書が届くまでに時間がかかることもあるため、承認を受けたらすぐに診断の申込みに進んでください。
従業員のいない個人事業主でも申請できますか?
申請できます。市の質問集に、従業員を雇用していない個人事業主も対象と書かれています。個人事業主は、市県民税が府中市で課税されているかどうかで、事業所の確認書類が変わります。府中市で課税されていれば書類は不要です。他市で課税されている場合は、確定申告書の第一表と収支内訳書の写しを出します。開業が令和8年中なら、開業届の写しです。
大企業の子会社でも対象になりますか?
市の質問集では、大企業の子会社(みなし大企業)も対象とされています。条件は、中小企業基本法の中小企業者であることです。資本金か従業員数が基準を超えていれば対象になりません。別の注意点として、親会社が議決権の50%超を持つ子会社は、親会社と同一の法人とみなされます。親子のうち申請できるのは1社だけなので、どの会社で出すかを先に決めてください。
設備の納品が間に合わない場合はどうなりますか?
2027年3月15日までに設備を導入し、支払いまで終えたものだけが対象です。終わっていなければ、交付決定は取り消されます。納期が長い設備は、承認の通知を受けたら、早めに診断と交付申請へ進んでください。実績報告も3月15日までです。納期の見通しが立たないときは、交付申請の前に業者の納期を確かめ、間に合う設備を選びます。
府中市内の業者から買う必要がありますか?
義務ではありません。市は地域経済への波及効果を高めるため、市内の事業者から購入することの検討を求めています。市内の業者が扱っていない場合や、市外の業者のほうが見積もりで明らかに安い場合は、事前着手承認の申請の際に、その旨を書きます。市外の業者から買っても、それだけで対象外になるわけではありません。
導入した設備をあとで売ってもいいですか?
自由には売れません。補助事業が完了した日の属する年度の翌年度の初日から、5年以内に設備を処分しようとするときは、あらかじめ市長の承認が必要です。承認を受けずに売却すると、返還を求められることがあります。導入する設備は、5年以上継続して使うことが補助の条件にもなっています。事業の縮小や移転が見込まれる場合は、先に市へ相談してください。
診断後に、予定していた設備では効果がないと分かったら?
事前着手承認通知書に書かれた交付申請上限額の範囲内なら、設備を変更できます。導入を見送るときは、省エネ診断の費用だけで実績報告をします。反対に、承認時の見積額より設備の金額が高くなっても、通知書の上限額を超える変更はできません。事前着手承認の申請に出す設備の見積書は、余裕をもった金額にしておくと安心です。
