事業承継の補助金は、多くの自治体で「まず専門家に相談してから」が条件になります。福井市も同じです。福井県事業承継・引継ぎ支援センターの推薦がなければ、そもそも申請できません。
対象は、事業を譲り渡す側(被承継者)と譲り受ける側(承継者)です。補助されるのは専門家への謝金・委託料、登記費用、許認可申請費用。補助率1/2以内、上限15万円で、受付は令和8年4月1日〜令和9年1月29日です。
福井市事業承継促進事業補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人・個人事業主含む。被承継者・承継者のどちらも対象) |
| 制度名 | 福井市事業承継促進事業補助金(令和8年度) |
| 対象業種 | 業種指定なし |
| 利用目的 | 事業承継・M&A・後継者支援 |
| 対象地域 | 福井県福井市(承継者は市内に事業所または住民票、被承継者は県内嶺北地域に主たる事業所を有すること) |
| 従業員数 | 中小企業者(個人事業主含む)。規模の明示的な上限指定なし |
| 補助上限額 | 15万円 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 申請受付 | 令和8年4月1日〜令和9年1月29日(予算に達し次第終了) |
| 公式サイト | https://www.city.fukui.lg.jp/sigoto/syoukou/hojo/p071260.html |

最初にすること:センターへの相談
福井市に直接申請書を出しても受け付けてもらえません。まず福井県事業承継・引継ぎ支援センター(0776-33-8279)に相談し、承継計画をいっしょに固め、推薦を受ける必要があります。「補助金があるから申請してみよう」の順番では、スタートラインに立てません。
自分(自社)は対象になるか
対象要件は次のすべてです。
- 経営資源を他者に譲り渡す予定の中小企業者(個人事業主を含む)、または経営資源を他者から譲り受ける者
- 福井県事業承継・引継ぎ支援センターの支援を受け、同センターからの推薦を受けていること
- 被承継者(譲り渡す側)は、福井県内嶺北地域に主たる事業所を有すること
- 承継者(譲り受ける側)は、福井市内に事業所または住民票を有すること
- 事業承継後も市内で事業を継続すること
- 市税等を滞納していないこと
- 過去にこの補助金の交付決定を受けていないこと(1事業者につき1回限り)
「承継者は市内、被承継者は嶺北地域」と、双方で対象地域の範囲が違う点は見落としやすいポイントです。
いくら戻るか、経費で計算する
対象になる経費は、次の3種類です。
- 動産・不動産登記に係る書類作成費用(税金・収入印紙代は除く)
- 事業承継の専門家への謝金・委託料(課題分析、デューデリジェンス等)
- 許認可申請に係る費用(税金・印紙代は除く)
具体的な金額感を見てみます。
- 飲食店の親族内承継: 許認可の再申請費用と、専門家への相談謝金(対象経費20万円)。補助率1/2で10万円
- 小売店の第三者承継(M&A): 登記費用と専門家への委託料(対象経費40万円)。補助率1/2なら20万円になるところ、上限15万円で頭打ち
- 製造業の事業承継: 専門家への継続的な相談・委託(対象経費30万円)。補助率1/2で15万円(上限到達)
対象経費が30万円に届いた時点で上限15万円に到達し、それを超えた分は自己負担です。
つまずきやすいのは「支払うタイミング」
申請の骨組みは、次のとおりです。
- 福井県事業承継・引継ぎ支援センターへの相談・承継計画の策定
- センターから推薦を受ける
- 福井市へ交付申請
- 交付決定
- 専門家費用等の支払い(交付決定後に発生した費用が対象)
- 実績報告
交付決定より前に発生した専門家費用は対象外です。センターに相談したついでに委託契約まで先に結んでしまうと、その分は補助から漏れます。事業承継そのものは「継ぐ」という決断よりも、決めたあとの手続きの順番でつまずくケースが目立ちます。
よくある質問
福井県事業承継・引継ぎ支援センターに相談せず、直接福井市に申請できますか?
できません。対象要件に「同センターの支援を受け、推薦を受けたもの」と明記されています。まずはセンターへの相談からです。
専門家への相談費用は、いつから対象になりますか?
交付決定後に発生した費用が対象です。交付決定前にすでに発生していた費用は、補助対象外になります。
個人事業主でも対象になりますか?
対象になります。対象者の定義に「中小企業者(個人事業主を含む)」と明記されています。
