買物弱者への配送サービス、過疎地域での移動支援、子育て世帯向けの居場所づくり——地域の困りごとを事業として解決したいという相談は、福島県内の起業支援の現場で少なくありません。ただ、こうした事業は利益が出るまでに時間がかかりやすく、初期費用の負担が起業のハードルになりがちです。
福島県は、地域課題の解決につながる事業でこれから起業する人、または第二創業する人を対象に、対象経費の1/2以内(上限200万円)を補助する「地域課題解決型起業支援事業補助金」を実施しています。公益財団法人福島県産業振興センターが運営し、令和8年度の第2回募集は7月29日で締め切られています(2026年8月時点)。
地域課題解決型起業支援補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 個人・事業者(起業予定者・第二創業予定者) |
| 制度名 | 地域課題解決型起業支援事業補助金 |
| 対象業種 | 地域課題の解決につながる事業(買物弱者支援・地域交通支援・子育て支援・社会福祉・環境保全等) |
| 利用目的 | 起業・第二創業にかかる経費 |
| 対象地域 | 福島県内居住、または一定期日までに県内へ移住予定の人 |
| 従業員数 | 規定なし(個人・第二創業者が申請) |
| 補助上限額 | 200万円 |
| 補助率 | 1/2以内 |
| 申請受付 | 令和8年度第2回:6月29日~7月29日(終了)。次回募集は公益財団法人福島県産業振興センターへお問い合わせください |
| 公式サイト | 公益財団法人福島県産業振興センター「地域課題解決型起業支援補助金」 |

「社会性」「事業性」「必要性」の3拍子がそろっているか
この補助金の審査で見られるのは、単に新しいビジネスを始めるという計画だけではありません。福島県が抱える地域課題に対して、次の3つの観点を満たしているかが問われます。
- 社会性: 地域社会が抱える課題の解決に資すること
- 事業性: 継続的に成り立つビジネスとして設計されていること
- 必要性: その地域でその事業が必要とされていること
対象となる分野は、震災復興関連事業、地域活性化事業、まちづくり推進事業、過疎地域支援、買物弱者支援、地域交通支援、社会教育、子育て支援、環境保全、社会福祉など多岐にわたります。
デジタル技術の活用が必須条件
見落とされがちですが、応募には「デジタル技術が活用されていること」が必須条件として設けられています。IoT、AI、ビッグデータ、ロボット、自動走行技術などのSociety5.0関連技術を使わない、従来型の手法だけの事業計画では対象になりません。地域課題を解決する事業アイデアがあっても、そこにデジタル技術をどう組み込むかまで考えておく必要があります。
対象になる経費
- 従業員人件費
- 店舗などの賃借料
- 設備費
- 原材料費
- 知的財産権関連経費
- 謝金・旅費
- 外注費・委託費
- マーケティング調査費・広報費
起業初期に発生しやすい経費が幅広くカバーされています。補助率1/2で上限200万円なので、対象経費400万円までが実質的な補助対象の目安になります。
応募資格
- 福島県内に居住していること、または一定期日までに県内へ移住すること
- 対象期間内に福島県内で対象事業分野の法人を設立、または個人で開業すること
- 申請者本人が事業に専念すること
令和8年度の募集は終了。次回は要問い合わせ
第2回募集は令和8年6月29日から7月29日で締め切られています。第1回も既に終了しているため、本記事執筆時点(2026年8月)では次回募集の予定は確認できていません。過去の実績では年2回程度の募集が行われてきたため、次年度以降に同様の枠が設けられる可能性があります。福島県産業振興センターへの問い合わせをおすすめします。
よくある質問
既に事業を営んでいる場合は対象になりませんか?
新たな起業だけでなく、Society5.0関連業種等の高付加価値産業分野での「第二創業」も対象に含まれます。既存事業からの展開を検討している場合も、公益財団法人福島県産業振興センターに相談してみる価値があります。
デジタル技術の活用とは、具体的にどの程度必要ですか?
IoT・AI・ビッグデータ・ロボット・自動走行技術など、Society5.0関連技術の活用が条件とされています。事業計画のどこにどう組み込むかは案件ごとに判断されるため、応募前に福島県産業振興センターへ相談することをおすすめします。
次回の募集はいつ頃を見込んでおけばよいですか?
公式ページに次回募集の予定は明記されていません。過去の実績では年2回程度の募集が行われているため、次年度も同時期(初夏〜夏)に募集が始まる可能性があります。最新情報は福島県産業振興センターに確認してください。
