特定の分野で高いシェアを持っているのに、展示会出展や海外の見本市に出る予算までは回せない。県内の製造業には、そんな会社が少なくありません。技術力はあっても、それを売り込む活動にはお金がかかります。
石川県のニッチトップ企業創出支援事業は、こうした企業の販路開拓・海外展開の活動費を、年200万円を上限に3分の2まで補助する制度です。最長3年間、専門家の伴走支援も付きます。対象は県内に本社を有する企業に限られ、支店・営業所だけを県内に置く進出企業は対象外です。
ニッチトップ企業創出支援事業の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(法人) |
| 制度名 | ニッチトップ企業創出支援事業 |
| 対象業種 | 業種不問(高い技術力・独自のノウハウを持つ企業) |
| 利用目的 | 販路開拓(専門家活用・展示会出展・知的財産権取得・市場調査等) |
| 対象地域 | 石川県内に本社を有する企業 |
| 従業員数 | 規定なし(技術力・シェアで審査) |
| 補助上限額 | 年間200万円(千円未満切り捨て)、最長3年間 |
| 補助率 | 2/3以内 |
| 申請受付 | 公式ページに記載なし(産業政策課へお問い合わせください) |
| 公式サイト | 石川県「ニッチトップ企業創出支援事業について」 |

「グローバルシェア獲得枠」と「シェアトップ育成枠」の2種類
この事業には2つの枠があります。どちらに当てはまるかで、支援の方向性が変わります。
- グローバルシェア獲得枠: 既に高いシェアを持つ製品・技術を、海外展開でさらに伸ばしたい企業向け
- シェアトップ育成枠: 独自の技術・ノウハウを持ち、これから国内外でのシェア獲得を目指す企業向け
いずれの枠も、対象経費は専門家謝金・専門家旅費・展示会出展費・知的財産権取得費・市場調査費・販路開拓費用です。機械装置の購入費や研究開発費そのものは対象外という点は押さえておく必要があります。
何に使えるお金なのか、具体例で見る
補助対象経費が「販路開拓」に限定されているため、設備投資の補助金とはお金の使い道が異なります。
たとえば、独自の切削加工技術を持つ金属加工業者が、ドイツの工業見本市に出展し、現地の展示ブースと通訳費用に150万円をかけたケースなら、2/3補助で100万円が戻ります。あるいは、農業用の特殊センサーを開発した企業が、海外の販路開拓アドバイザーに謝金を支払いながら3年かけて海外代理店を開拓していく、という使い方も想定されています。
機械装置の購入費は対象外なので、「新しい製造設備を入れて生産能力を上げたい」という計画には別の補助金(ものづくり補助金など)を検討する必要があります。この事業はあくまで「作ったものをどう売るか」に的を絞った制度と考えると整理しやすくなります。
よくある質問
中小企業でなくても申請できますか?
対象要件に企業規模の制限は明記されていません。県内に本社を有し、高い技術力・独自のノウハウを持つことが条件です。詳細は産業政策課にご確認ください。
展示会出展費だけを申請することはできますか?
対象経費の一部だけを申請することは可能です。ただし、支援は最長3年間の伴走型で設計されているため、単発の展示会出展だけでなく中期的な販路開拓計画として申請する方が審査で評価されやすい傾向があります。
海外展開を考えていない企業でも対象になりますか?
なります。シェアトップ育成枠は国内でのシェア獲得も対象に含みます。海外展開が必須というわけではありません。
