石岡市のリフォーム補助金は、自宅と店舗の両方に使える珍しい制度です。多くの自治体は、住宅リフォームか店舗改装のどちらか一方に絞って制度を用意します。石岡市は、この2つを1つの補助金でまとめて受け持っています。
対象工事費の10分の1が補助され、上限額は住宅で5万円、店舗で30万円(住宅と店舗を併設する建物なら35万円)です。ただし、市内に本店・事業所を置く施工業者に依頼する場合に限り対象になります。長年頼んでいる工務店が近隣市にあると、ここで対象外になります。
石岡市住宅・店舗等リフォーム支援事業費補助金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者・個人のどちらも(住宅は個人、店舗は小規模事業者が対象) |
| 制度名 | 石岡市住宅・店舗等リフォーム支援事業費補助金 |
| 対象業種 | 業種指定なし(店舗の場合は小規模事業者。大規模小売店舗・フランチャイズ方式の店舗は対象外) |
| 利用目的 | 住宅・店舗の改修工事(建築確認を要しない範囲のリフォーム) |
| 対象地域 | 茨城県石岡市(市内在住・市内で事業を営む方が対象。市内施工業者への発注が条件) |
| 従業員数 | 規定なし(店舗は小規模事業者であること) |
| 補助上限額 | 住宅5万円、店舗30万円、併用住宅35万円(中心市街地活性化区域外からの新規出店特例は50万円) |
| 補助率 | 補助対象工事費(税抜)の10分の1(対象工事費30万円以上が前提、1,000円未満切り捨て) |
| 申請受付 | 令和8年5月1日〜令和9年1月29日(予算に達し次第、期間内でも終了) |
| 公式サイト | https://www.city.ishioka.lg.jp/shigoto_sangyo_machi/page012534.html |

令和8年度の制度概要
対象は建築確認を必要としない範囲のリフォーム工事、つまり床面積が変わらない改修です。キッチン・浴室・トイレ・屋根・外壁・床・壁・天井などが該当します。増改築・解体、外構(ウッドデッキ・塀など)、家電や家具の購入は対象外です。
補助率・上限額を整理すると、次のとおりです。
| 対象 | 補助率 | 補助上限額 |
|---|---|---|
| 住宅 | 補助対象工事費(税抜)の10分の1 | 5万円 |
| 店舗 | 補助対象工事費(税抜)の10分の1 | 30万円 |
| 併用住宅(住宅部分+店舗部分を同時に改修) | 同上 | 35万円 |
| 中心市街地活性化区域外の小規模事業者が区域内へ新規出店する場合 | 同上 | 50万円 |
補助対象工事費(税抜)の合計が30万円以上であることが前提条件で、金額は1,000円未満切り捨てです。工事費が30万円に満たない小さな修繕は、そもそも申請の対象になりません。
対象になる工事・ならない工事
対象になるのは、玄関・トイレ・キッチンなど住宅や店舗の設備の改修工事です。一方で、次のような工事は対象外です。
- 増改築・解体工事、建築確認が必要な工事
- ウッドデッキ・塀などの外構工事
- 家電製品や家具の購入・設置
- 他の補助金の交付を受ける工事(重複不可)
- すでに着手している、または完成しているリフォーム工事
最大の注意点は、着工前に申請し、交付決定(採択とは別に市から届く通知で、これより前に始めた工事は対象外になります)を受けてから工事を始めることです。工事を頼んでから補助金を知った、では間に合いません。
もう一つの必須要件が、市内に本店・事業所を持つ施工業者への発注です。条件は「市内に本店が商業登記されている法人」または「市内に事業所かつ市内に住所を有する個人事業主」。見積もりを取る前に、業者の所在地を確認してください。

自宅のリフォームで使う場合
対象になるのは、石岡市内に住み、住民票がある方(自己所有・賃貸のどちらでも可)です。リフォーム後に石岡市へ移住予定の方も使えます。対象建物は、玄関・トイレ・キッチンなどの設備がある自分の住まい。賃貸・共有名義なら、所有者・共有者全員の同意が必要です。
補助上限は5万円(工事費50万円で頭打ち)のため、大規模なリノベーションというより、古くなった水回り設備の一部更新のような使い方に向いています。具体的な工事費でシミュレーションすると、次のようになります。
- システムキッチンの入れ替え(工事費60万円): 補助対象は上限の50万円分まで→補助額は上限の5万円
- トイレ・洗面台の同時改修(工事費35万円): 補助額は35万円×10分の1=3万5,000円
- 屋根の塗装工事(工事費45万円): 補助額は45万円×10分の1=4万5,000円(1,000円未満切り捨て)
いずれの例も、補助対象工事費が30万円に届かないと申請自体ができない点に注意してください。
店舗の改装で使う場合
店舗が対象になるのは、すでに市内外で事業を営んでいる小規模事業者(法人・個人事業主)です。工事後も同じ規模以上で事業を続けることが前提になります。営業許可が必要な業種は、許可を持っていること。これから創業する方は対象外です。
対象建物は市内の自己所有または賃貸借契約の店舗(空き店舗も対象になり得ます)で、大規模小売店舗立地法の対象店舗やフランチャイズ方式の店舗は対象外とされています。
補助上限は通常30万円ですが、石岡駅周辺の中心市街地活性化区域の外で事業を営む小規模事業者が、区域内の店舗を購入・賃借してリフォームし新たに出店する場合は、上限が50万円になります。すでに事業を営んでいることが前提で、新規創業は対象外のままです。
店舗の改装費用でシミュレーションすると、次のようになります。
- 既存店舗の内装リニューアル(工事費150万円・上限30万円枠): 補助対象工事費150万円×10分の1=15万円
- 老朽化した厨房・空調設備の入れ替え(工事費320万円・上限30万円枠): 上限の300万円分まで対象→補助額は上限の30万円
- 市外で営業してきた事業者が中心市街地活性化区域内の空き店舗に移転出店(工事費400万円・50万円特例): 上限の500万円分まで対象→補助額は上限の50万円
住宅と店舗、それぞれ別の建物で同時にリフォームする場合、両方まとめて申請できるのかは、公式ページに明記がありません。自宅と店舗を両方お持ちなら、ここは事前相談で確認しておきたいところです。
店舗の改装は国の補助金が使えることもあります。あわせてこちらの記事で解説しています。
申請の流れと、タイミングごとに必要な書類
令和8年度のスケジュールは次のとおりです。
- 事前相談(令和8年4月15日〜令和9年1月29日、平日9:00〜17:00): 商工観光課の窓口で事前相談を行う(申請前に必須)
- 交付申請(令和8年5月1日〜令和9年1月29日、平日8:30〜17:00): 住民票、登記事項証明書(法人の場合)、市税納税証明書、契約書・見積書、施工前の写真、同意書(賃貸・共有名義の場合)などを提出。この時点ではまだ着工しない
- 交付決定後に着工: 市内の施工業者と契約・工事開始
- 実績報告(期限:令和9年3月19日): 施工後の写真、支払を証する書類などを提出
- 請求書提出(期限:令和9年3月31日): 補助金の振込先口座を確認のうえ請求書を提出
見落としやすいのが、実績報告の期限が年度末より早い令和9年3月19日である点です。工事の完了日を3月19日から逆算して、施工業者と工程を決めてください。期限までに実績報告がないと、交付決定は取り消されます。
また、石岡市の担当課は「申請多数により予算額に達し次第、申請受付を終了する」としています。先着順・予算上限ありのため、リフォームを検討し始めたら早めに事前相談の予約を入れることをおすすめします。

よくある質問
自宅のリフォームと店舗の改装、両方申請できますか?
住宅部分と店舗部分がある建物(併用住宅)を同時にリフォームする場合は、上限35万円の「併用住宅」枠として申請できます。別々の建物で住宅・店舗それぞれの工事を行う場合の扱いは公式ページに明記がないため、事前相談時に確認するのが確実です。
市外の工務店に頼んでいますが対象になりますか?
対象になりません。施工業者は市内に本店が商業登記されている法人、または市内に事業所かつ市内に住所を有する個人事業主であることが要件です。見積もりを取る段階で施工業者の所在地を確認しておく必要があります。
すでに工事を始めてしまいましたが申請できますか?
できません。すでに着手している、または完成しているリフォーム工事は対象外です。交付決定を受けてから着工するのが原則のため、工事を発注する前に商工観光課で事前相談を行ってください。
