障害者を1〜2人雇うための設備投資と、10人以上を継続して雇うための施設整備とでは、必要な規模がまったく違います。重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金は、後者のような大規模な施設整備に特化した助成金です。
限度額が1認定5,000万円(特例1億円)という、他の障害者雇用関連助成金と比べて桁が大きいのも、この規模の違いによるものです。ただし誰でも使えるわけではなく、「重度障害者等を1年以上継続して10人以上雇用し、雇用労働者数に占める割合が2/10以上」という要件がある点に注意が必要です。少人数の職場では対象になりません。
重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(重度障害者等を1年以上継続して10人以上雇用する事業主) |
| 制度名 | 重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金 |
| 対象業種 | 全業種(重度障害者等を多数雇用する事業主) |
| 利用目的 | 対象障害者のための事業施設等の設置または整備(利息助成を含む) |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 対象障害者を10人以上、かつ雇用労働者数に占める対象障害者数の割合が2/10以上であること |
| 補助上限額 | 1認定5,000万円(特例1億円)。同一事業所における施設改善・設備更新は合計1億円が限度 |
| 補助率 | 2/3(特例3/4) |
| 申請受付 | 通年(都道府県支部高齢・障害者業務課で随時受付。公式ページに具体的な締切日の記載なし) |
| 公式サイト | 独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)「重度障害者多数雇用事業所施設設置等助成金」 |

対象になるための人数要件
対象となる障害者は、重度身体障害者、知的障害者(重度でない知的障害者である短時間労働者を除く)、精神障害者です。
要件は、これらの対象障害者を1年以上継続して10人以上雇用し、かつ雇用労働者数に占める対象障害者数の割合が2/10以上であることです。全社員の2割以上を対象障害者が占める規模の職場を想定した助成金であり、通常の作業施設設置等助成金より対象が絞られています。
助成率2/3と特例3/4の違い
助成率は2/3が基本ですが、特例に該当する場合は3/4に引き上げられます。特例の具体的な条件は公式ページに詳細な記載がなく、都道府県支部高齢・障害者業務課への確認が必要です。
限度額は1認定あたり5,000万円、特例の場合は1億円です。同一事業所における施設改善・設備更新は合計で1億円が上限になります。大規模な投資である分、限度額に達するまでの複数回の申請も想定した仕組みです。
利息助成も対象に含まれる
この助成金には、施設等の設置・整備費用に充てるため銀行や信用金庫から資金を借り入れた場合の利息助成も含まれています。支給期間は5年間です。
自己資金だけでなく融資を活用して大規模な施設整備を行う事業主にとって、借入コストの一部も助成対象になる点は、他の助成金にはない特徴です。
よくある質問
対象障害者が10人未満でも申請できますか
いいえ。要件として「1年以上継続して10人以上雇用」が明記されています。10人未満の場合は、この助成金ではなく「障害者作業施設設置等助成金」の対象になるかを確認することになります。
特例の3/4が適用されるのはどんな場合ですか
公式ページには特例の具体的な条件が明記されていません。都道府県支部高齢・障害者業務課にお問い合わせください。
施設整備と同時に融資を受けた場合、利息も助成されますか
はい。施設等の設置・整備費用に充てるための銀行・信用金庫からの借入について、利息助成が支給期間5年間で用意されています。
