電気代の請求書を前に、古い空調の入れ替えを考える。効果は分かっていても、見積を取ると数百万円になり、そこで話が止まる。上山市の補助金は、その入れ替え費用の半分を持ちます。上限は製造業が250万円、それ以外が150万円です。
先に外せない線を引いておくと、壊れたから替える、という理由の入れ替えは対象外です。目的はあくまで省エネ化なので、動くうちに計画して申し込む設備が向いています。
上山市 物価高騰対策省エネ設備導入支援補助金の要点まとめ
正式名:上山市物価高騰対策省エネ設備導入支援補助金
だれが
- 申請者
- 事業者(市内の中小企業・個人事業主)
- 対象業種
- 業種の指定なし(製造業は上限額が高い)
- 利用目的
- 既存設備の省エネ設備への更新
- 対象地域
- 山形県上山市(市内に本社か事業所がある)
- 従業員数
- 中小企業基本法の中小企業者(業種ごとの基準)
いくら
- 補助上限額
- 製造業250万円/それ以外150万円
- 補助率
- 1/2以内
いつ・どこへ
- 申請受付
- 2026年4月15日〜2026年11月30日
- 事業の完了
- 2027年1月31日まで(設置と支払い)
中小企業基本法の中小企業者とは、業種ごとに資本金と従業員数の上限が決まっていて、どちらか一方を満たせば該当する事業者のことです。上限の数字は業種で違うため、自社が当てはまるかは中小企業庁や市の窓口で確かめてください。
うちの会社は対象になる?
次の4つにすべて当てはまれば、対象の見込みです。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 4
次のどれかに当たると対象外です。
- ✕ 壊れた設備の交換が目的
- ✕ 設備を増やすだけの追加
- ✕ 新築・新設の事業所への導入
1年以上の事業実績は、交付申請の時点で見られます。人が住むための居室の設備更新も対象外です。風俗営業や、事業に必要な許認可を取っていない事業者、暴力団関係者は「中小企業」から除かれます。市税のほか水道料金と下水道使用料も完納している必要があります。国や県など、ほかの補助金を同じ設備で受けている場合も対象外です。
いくら戻ってくる?
対象経費(消費税を除く)の1/2です。千円未満は切り捨てます。上限に届くのは、製造業で対象経費が500万円、それ以外で300万円のときです。
- 製造業が冷凍冷蔵設備を更新する:500万円 × 1/2 = 250万円(上限)
- 製造業以外が空調を更新する:300万円 × 1/2 = 150万円(上限)
- 製造業以外が設備の下限額ちょうどで更新する:30万円 × 1/2 = 15万円
3つ目は、設備投資総額が税抜30万円以上という下限に近い例です。設備ごとの実際の価格は公式ページに載っていないので、金額は見積で決まります。製造業かどうかは、日本標準産業分類で判断されます。
何に使える?
対象にならないもの
- 既存設備の処分費(見積書には明記が必要)
- 中古品、リース、レンタル
- ランプ単体のみの購入
- 持ち運べるLED器具(コンセント式、電池式)
- 蛍光灯・白熱灯以外からのLED更新
- 消費税
対象になるもの
- 次の8種類の設備本体と付帯費用(高効率空調、業務用給湯器、高性能ボイラ、高効率コージェネレーション、変圧器、冷凍冷蔵設備、産業用モータ、産業ヒートポンプ)
- 省エネ基準達成率100%以上のLED照明器具
- 設置工事の人件費
- 機器の運搬費
8種類は、国の省エネ補助事業で型番が公表されている設備のことです。型番が一覧にあるかは、環境共創イニシアチブ(SII)のサイトで調べられます。更新の前後で使い道が同じであること、自社で作る製品ではないことも条件です。
申請の流れ
- 市の産業観光課に事前相談する(事業者→産業観光課。申請の前に)
- 交付申請書を出す(事業者→産業観光課。11月30日まで、メールで提出)
- 交付決定を待つ(市→事業者。書類が整っていれば1〜2週間ほど)
- 県内の業者と契約する(事業者→山形県内の業者。2026年12月31日までに)
- 事業着手届を出す(契約から15日以内、または2027年1月15日の早い方まで)
- 設置と支払いを終える(2027年1月31日まで)
- 実績報告書を出す(完了から15日以内、または2027年2月15日の早い方まで)
- 請求書を出す(額が確定したあと、補助金が支払われる)
事前相談をしていない申請は受け付けられません。交付決定の前に発注や契約をした分も対象外になります。契約を急ぐと全額が外れるので、見積を取る段階で「決定後に契約します」と業者に伝えておく手があります。
必要な書類
準備できた 0 / 9
直近の決算書は、個人事業主なら確定申告書の写しです。市税の証明は税務課で400円、上下水道料の証明は上下水道課で無料です。省エネ基準達成率の書類はLED照明を入れる場合だけ要ります。見積書には処分費を明記します。実績報告では、設置した設備の写真と、請求と支払いを示す書類の写しも出します。
もらえなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に着手した:発注や契約を決定より先にすると対象外です。
- 故障した設備の更新だった:省エネ化が目的の制度なので、壊れた設備の交換は外れます。
- 県外の業者と契約した:請負契約の相手は山形県内の業者に限られます。
- 処分制限期間内に設備を手放した:売却や廃棄、市外への移動をすると、補助金の返還を求められることがあります。
処分制限期間は、設備の法定耐用年数に当たる期間です。事業を廃止した場合や、市内の事業所を閉じた場合も同じです。
よくある質問
壊れた空調を買い替える場合は対象になりますか?
対象になりません。要綱では、既存設備の省エネ化を目的とする事業であって、故障した設備の更新などを目的とした事業でないことが条件とされています。同じ入れ替えでも、壊れる前に省エネを目的として計画した工事なら対象になりえます。どちらに当たるか迷う場合は、見積を取る前の事前相談で、設備の状態を伝えて市に確かめてください。
設備を1台増やすだけでも使えますか?
使えません。対象は事業所にある既存設備を新しい設備に更新する事業で、既存の事業所に新しい設備を追加する事業と、新築・新設の事業所に設備を入れる事業は外れます。更新の前後で使い道が同じであることも条件です。古い設備を外して置き換える工事かどうかを、見積書と更新前の設備の資料で示せるようにしておくと確実です。
中古やリースの設備は対象になりますか?
対象になりません。要綱は中古品でないこと、リースやレンタルで導入する設備でないことを求めています。購入し、所有するか使う設備が対象です。また、兼用設備、将来用設備、予備設備も外れます。中古で安く入れる計画があるなら、補助を受けられる新品との差額を見比べてから決める手があります。
対象経費が30万円に届かないと申請できませんか?
設備投資総額が税抜30万円以上という条件があるため、届かない場合は対象になりません。複数の設備を同じ事業としてまとめて入れ替える計画なら、合計で30万円を超えることがあります。どこまでを1つの事業として扱えるかは、市の産業観光課に事前相談で確かめてください。申請は1事業者につき1回のみです。
補助金はいつ振り込まれますか?
先に事業者が設備代金を支払い、そのあとで補助金を受け取る後払いです。実績報告書を出して額が確定し、請求書を出すと、市が支払います。市のチラシには、実績報告から1週間ほどで交付額の確定通知が出ると書かれています。振込日そのものの目安は載っていません。設置と支払いを2027年1月31日までに終える必要があるため、つなぎの資金を用意しておくのが安全です。
契約はいつまでにすればよいですか?
交付決定を受けたあと、2026年12月31日までに契約を結びます。申請の締切は11月30日なので、その間の約1か月で決定と契約を済ませる計算です。決定には書類が整っていれば1〜2週間ほどかかります。年末に近づくほど余裕がなくなるため、事前相談と見積を早めに始めておくと動きやすくなります。
県外の業者に頼んでも大丈夫ですか?
請負契約の相手は、山形県内に本社か営業所を持つ事業者、または県内に住所のある個人事業者に限られます。県外の業者だけと契約すると対象外です。県内業者を経由する形でよいかなど、個別の事情は市に確認してください。見積を比べるときは、県内の業者かどうかを最初に確かめておくと無駄がありません。
国の省エネ補助金と一緒に使えますか?
同じ設備について、国や県、ほかの地方公共団体の補助金を受けている事業は対象外です。重ねて使うことはできないため、どちらの制度で申請するかを先に決めます。別々の設備であれば、それぞれの制度の条件を満たす限り、組み合わせられる可能性があります。個別の判断は、両方の窓口に確かめてください。
申請が受付終了になることはありますか?
あります。交付予定総額が予算額に達した場合、または達する見込みになった時点で、申請の受付を終了します。予算額は2,000万円です。締切は11月30日ですが、それより前に終わることがあります。使うつもりがあるなら、締切を待たずに事前相談を済ませ、書類の準備を進めておく手があります。
補助金をもらったあとに気をつけることはありますか?
関係書類を、補助事業が終わった年度の翌年度から5年間は保存します。処分制限期間が過ぎていない設備に関する書類は、その期間が終わるまで保管します。事業の効果を調べるため、完了後に調査が入ることもあります。設備を売ったり、市外へ移したりすると返還の対象になるので、手放す前に市に相談してください。
問い合わせ先はどこですか?
上山市の産業観光課 企業誘致推進係(電話 023-672-1111)です。事前相談もここで受け付けています。対象の設備に当たるか、故障の更新に見えないか、契約のタイミングなど、迷う点は申請の前に聞いておくと出し直しを防げます。申請書類はWordかPDFのデータで、メールで提出します。
