再生可能エネルギーは発電量が天候次第で変動するため、電力系統全体を安定させるには「調整力」が必要です。系統用蓄電池はその調整力を担う設備の一つで、国はこの導入を大規模に後押ししています。「令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」がその制度です。
この公募の受付は2024年6月10日8時をもって終了しています。 予算規模は400億円と大きく、系統用蓄電池や水電解装置(再エネ由来の電気で水素を作る設備)の導入を検討している事業者にとっては、制度の仕組みを知っておく価値があります。
系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金(R6)の要点まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 申請者 | 事業者(執行団体である民間団体等。実際の導入事業者は執行団体経由で間接補助を受ける) |
| 制度名 | 令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金 |
| 対象業種 | 業種不問(民間団体等が執行団体、系統用蓄電池・水電解装置等を導入する民間事業者等が間接補助対象) |
| 利用目的 | 系統用蓄電池、水電解装置等の電力貯蔵システムの導入 |
| 対象地域 | 全国 |
| 従業員数 | 民間団体等(執行団体としての事業遂行能力を有すること) |
| 補助上限額 | 執行団体への交付総額は400億円(間接補助事業者への補助額は執行団体が定める) |
| 補助率 | 定額(10分の10・国から執行団体への交付率) |
| 申請受付 | 2024年5月20日~6月10日(終了) |
| 公式サイト | jGrants「令和6年度再生可能エネルギー導入拡大・系統用蓄電池等電力貯蔵システム導入支援事業費補助金」 |

400億円は「執行団体への交付総額」であって申請者個人の上限ではない
早見表の数字を見て「400億円ももらえるのか」と考えるのは誤りです。この400億円は国から執行団体(事業を実際に運営する民間団体等)へ渡る交付総額であり、系統用蓄電池を導入したい個々の事業者が受け取る補助額ではありません。 執行団体はこの予算を原資に、間接補助事業者(実際に蓄電システムや水電解装置を導入する民間事業者等)向けの申請窓口を別途開設します。
対象になる設備の幅広さ
対象は系統用蓄電池だけでなく、水電解装置(再エネ由来の電力で水素を製造する設備)等の電力貯蔵システムも含まれます。単に電気を蓄えるだけでなく、水素という形でエネルギーを貯蔵する取り組みも支援対象になっている点が特徴です。
導入を検討する事業者が確認すべきこと
執行団体が選定されたあとは、その団体が公表する間接補助の要領を確認する必要があります。
- 選定された執行団体の公式ページで、間接補助事業者向けの公募スケジュールを確認する
- 系統連系の手続き(電力会社との協議)には時間がかかるため、公募開始を待たず並行して進める
- 補助対象になる設備の仕様(蓄電容量・出力等)が執行団体の要領で細かく定められているため、設備選定前に確認する
よくある質問
系統用蓄電池を導入したい事業者がこの公募に直接申請できますか?
いいえ。この公募は執行団体を選ぶためのもので、受付は2024年6月10日で終了しています。実際に設備を導入する事業者は、選定された執行団体が開設する間接補助の窓口を通じて申請します。
補助率10分の10というのは、蓄電池の導入費用が全額補助されるということですか?
いいえ。10分の10は国から執行団体への交付率です。間接補助事業者(実際の導入事業者)への補助率・上限額は執行団体が別途定める要領に従います。
この制度は太陽光発電本体にも使えますか?
対象は系統用蓄電池や水電解装置等の電力貯蔵システムです。太陽光発電設備そのものの導入は、別の需要家主導型太陽光発電導入支援事業などの制度が対象になります。
