レジがまだ現金だけ。近隣の観光地でキャッシュレス決済が当たり前になっても、対応できていない店は珍しくありません。

せたな町の「次世代型店舗づくり事業補助金」は、この差を埋めるための制度です。対象は町内の事業者。キャッシュレス決済の導入、店舗の改装、省エネ設備の導入という3つのメニューから選べます。補助率は1/3以内、上限は100万円。実施期間は令和6年度から8年度までです。

3つのメニューと対象経費の中身

補助対象は次の3メニューです。組み合わせて申請することもできます。

  1. キャッシュレス決済導入:決済端末など機材の購入費(決済手数料は対象外)
  2. 店舗等環境整備:屋根・天井・壁・床・窓・玄関のリフォーム費、トイレの水洗化費用
  3. 低コスト対策支援:省エネ機材・設備の購入費、新紙幣・新硬貨への対応費用

一見すると幅の広い制度に見えますが、メニューごとに除外される経費が細かく決まっている点に注意が必要です。なぜこう線引きされているのか、次の章で見ていきます。

対象外になりやすい3つのケース

対象経費には、次の除外規定があります。

  • 新築時の工事費は対象外:この補助金は既存店舗の改修を想定した制度です。新しく建てる店舗の工事費には使えません
  • 撤去費用のみの経費は対象外:古い設備を撤去するだけの工事は対象になりません。撤去とセットで新しい設備を導入する工事が前提です
  • シャッター改修は対象外:外観の改修に見えても、シャッター単体の工事はこの制度の対象から外れます
  • 低コスト対策支援では、車両・パソコンが対象外:省エネ機材という言葉から連想しがちですが、汎用性の高い車両・パソコンは含まれません

対象になるかどうかの分かれ目は「新しく何かを生み出す工事か」という一点にあります。壊すだけの工事、まだ存在しない店舗の工事は、この補助金の設計上そもそも対象になりません。

補助率1/3、対象経費30万円以上が入口

補助率は対象経費の1/3以内で、補助上限額は100万円です。ただし、対象経費が30万円に届かない小規模な工事は対象外になります。

たとえば、対象経費90万円のキャッシュレス端末導入と店舗改装をあわせて申請すれば、補助額は30万円。対象経費が300万円を超える大がかりな改装なら、上限の100万円に到達します。

30万円という下限は、決済端末の導入だけでは届かないことがある水準です。改装工事とあわせて申請する発想が要ります。

申請受付期間は公式ページに明記なし

公式ページには、申請の受付開始日・締切日の記載がありません。実施期間は令和6年度から8年度までとされていますが、年度ごとの募集時期は明示されていません。

多くの自治体補助金は、年度予算がなくなり次第終了します。この補助金も、「締切日がない=いつでも出せる」という意味ではありません。予算の消化状況を、申請前にまちづくり推進課へ確認しておくのが安全です。

申請の流れと必要書類

申請には次の6つの様式を使います。

  1. 交付申請書
  2. 事業計画書
  3. 誓約書兼同意書
  4. 変更承認申請書(内容変更時)
  5. 中止・廃止申請書(該当時)
  6. 完了届(事業完了後)

交付要綱の原本も公式ページで公開されています。着工前に交付決定を受けてから工事に入るのが基本の順番です。

店舗改装系の補助金に共通する落とし穴

店舗改装・出店系の補助金は、他の自治体でも似た構造の落とし穴があります。市内業者限定の施工条件、対象エリアの狭さ、既存店舗と新規開業の線引き――どれも一つ間違えると補助ゼロになります。

せたな町の制度でも、「新築は対象外」「撤去だけは対象外」という線引きの理由が分かっていないと、思わぬところでつまずきます。こうした自治体横断の落とし穴の整理は、GRANTOS公式LINEの登録者限定ページで紹介しています。

よくある質問

キャッシュレス決済の手数料も補助対象になりますか?

対象外です。補助されるのは決済端末など機材の購入費であり、利用のたびに発生する決済手数料は含まれません。

古い設備を撤去する工事だけを申請できますか?

できません。撤去費用のみの経費は対象外です。撤去とあわせて新しい設備を導入する工事であれば対象になります。

個人事業主でも申請できますか?

できます。対象は「せたな町内の事業者等」とされており、法人・個人事業主を問いません。


免責事項: 本記事の内容は2026年7月時点で確認できた情報にもとづきます。補助率・上限額・対象経費・受付状況は変更される場合があるため、申請前に必ずせたな町の公式ページおよび交付要綱の原本で内容をご確認ください。

出典:


この補助金の概要(早見表)

検索項目内容
申請者事業者(法人・個人事業主)
制度名せたな町次世代型店舗づくり事業補助金
対象業種業種指定なし(町内で店舗等を営む事業者)
利用目的キャッシュレス決済導入・店舗改装・省エネ設備の導入
対象地域北海道久遠郡せたな町
従業員数規定なし(公式ページに記載なし。まちづくり推進課へお問い合わせください)
補助上限額100万円
補助率1/3以内(対象経費30万円以上)
申請受付公式ページに受付期間の記載なし(実施期間は令和6~8年度。まちづくり推進課へお問い合わせください)
公式サイトhttps://www.town.setana.lg.jp/industry/syoukou/post_1848.html
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※この表の項目(対象業種・利用目的・対象地域・従業員数)は、GRANTOSの補助金診断の検索軸に対応しています。

店舗づくり以外にも、自社が対象になる補助金・助成金がないか気になる方は、3分でできる補助金診断も活用してみてください。

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対象経費の線引きや、複数メニューの併用可否など、実務の進め方に迷う場合は専門家に相談するのも一つの手です。

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