電動の建設機械を現場に入れたい。そう考えたとき、従来型との価格差が検討の壁になります。令和6年度補正の「商用車等の電動化促進事業(建設機械)」は、その導入費を国が支える事業でした。
二次公募は2026年1月30日に締め切られ、受付はすでに終わっています。1件あたりの上限はなく、予算の総額は17億3,191万円でした。対象は国土交通省が認定したGX建設機械と、いっしょに買う可搬式の充電設備です。同じ名前の令和7年度補正の公募は、別の事業として出ています(後半で触れます)。
GX建機電動化促進補助金の要点まとめ
正式名:令和6年度(補正)商用車等の電動化促進事業(建設機械)
だれが
- 申請者
- 事業者(民間企業、独立行政法人、社団・財団法人など)
- 対象業種
- 業種の指定なし(GX建設機械を導入する事業者)
- 利用目的
- GX建設機械と可搬式充電設備の導入
- 対象地域
- 全国
- 従業員数
- 公式ページに記載なし
いくら
- 補助上限額
- 1件あたりの上限なし(予算総額17億3,191万円)
- 補助率
- 建機は算定額の2/3、充電設備は標準価格の1/2がベース
いつ・どこへ
- 申請受付
- 二次公募は2025年11月29日〜2026年1月30日(終了)
- 事業の完了
- 原則2026年2月末日までに納品
どんな会社と機械が対象だった?
次の5つにすべて当てはまれば、対象でした。
当てはまるものにチェックを入れてください。0 / 5
申請できる者は、民間企業、独立行政法人、一般・公益の社団法人や財団法人、そして環境大臣の承認を経て協会が認める者です。申請は本人のほか、販売店や行政書士などへの代理申請も使えました。
次のどれかに当たると対象外でした。
- ✕ 認定を受けていない電動建機
- ✕ 交付決定の前に契約した機械
- ✕ 国の別の補助金を受けた機械
- ✕ 充電設備だけの導入
GX建設機械の認定を受けていない機械は、どれだけ電動でも対象になりません。対象機械は公募要領の別表2に載っており、公募の途中で機械が追加された回もあります。
いくら戻る?
交付額は、機械と充電設備で算定の仕方が違います。1件あたりの上限は定められていません。
- GX建機:GX建機の購入価額等と、対応する従来型の建設機械(ベース機械)の価格を基礎に算定した金額の2/3をベースに、必要と認めた額
- 充電設備:購入価格(標準価格)の1/2をベースに、必要と認めた額。ただしGX建機とあわせて調達するものに限る
実際の金額は、機種・型式ごとに決めた統一金額です。たとえば標準価格が100万円の可搬式充電設備なら、ベースは100万円 × 1/2 = 50万円です(仮の数字。機種ごとの額は公募要領の別表で確かめます)。
予算額は17億3,191万円で、審査は受付順が基本でした。予算の残りが2割ほどになると、その日から締切までの申請をすべて対象に審査します。残額を超えたときは、初めて申請する事業者を優先して抽選する配慮があります。
何に使える?
対象にならないもの
- 認定されていない建設機械
- 交付決定の前に契約した機械
- 建設機械1台につき2台目以降の充電設備
- 国の他の補助金を受けた機械
対象になるもの
- 交付決定後に購入契約する未使用のGX建設機械
- GX建機と一体で導入する可搬式の充電設備(建機1台に充電設備1台以下)
申請から支払いまでの流れ
- GビズIDを取る(申請者→デジタル庁。発行に2〜3週間かかる。代理申請でも必要)
- 交付申請をする(申請者→JCMA。Jグランツで、複数台は1つの申請書にまとめて台数を書く)
- 交付決定を受ける(JCMA→申請者。契約・発注は、この日以降)
- 機械が納品される(販売店→申請者。原則2026年2月末日まで。公募説明資料では2月27日(金)までの引き渡し)
- 完了実績報告を出す(申請者→JCMA。完了日から30日たった日か、完了年度の3月10日のどちらか早い日まで)
- 額の確定を受けて、精算払請求をする(JCMA→申請者。補助金はそのあとに支払われる)
- 導入後もCO2削減の報告を出す(申請者→JCMA。事業完了の年度とその翌年度に、年度事業報告書を毎年4月に出す)
必要な書類
準備できた 0 / 9
定款か登記事項証明書は、発行から3か月以内のものです。見積書には本体価格、支払い条件、納期を載せます。購入価格にオプションなど対象外の費用が含まれるときは、その明細表も付けます。GビズIDは、申請の前にデジタル庁のページで取ります。 利益等排除の書類は、機械の調達先が自社や同じ資本のグループ企業、関係会社に当たるときだけ必要です。様式は、協会の案内ページにある申請書類一式で確かめます。申請者は、暴力団排除に関する誓約にも同意する必要があります。
補助が受けられなくなるのはどんなとき?
- 交付決定の前に契約した:交付決定を受ける前に契約・発注した機械は、対象になりません。
- 納品が間に合わなかった:原則2026年2月末日までの納品が必要でした。複数年度の申請は、事前の相談が要りました。
- 受付が早く締め切られた:申請状況によって、受付が前倒しで終わる可能性があると案内されていました。
- 買った機械を勝手に処分した:耐用年数の期間内に、目的に反して使う・譲る・貸す・担保にする・取り壊すときは、先に協会の承認が要ります。処分すると、補助金の一部を返す場合があります。
- 利益等排除の申し出をしなかった:調達先が自社やグループ会社のときは、協会へ申し出て書類を付けます。
この回で出た変更点
公募の期間中に、公募要領と申請マニュアルが2回改定されています。2025年12月15日には補助対象機械が追加され、2026年1月5日には製作者の会社統合に合わせて別表2が改定されました。同じ事業でも、公募の途中で対象機械が増えることがあります。
令和7年度補正の公募は別にある
協会のページには、同じ名前で令和7年度補正の公募が別に載っています。受付期間は令和8年3月19日から令和9年1月29日まで、予算額は14億3,100万円です。申請状況によっては、受付が前倒しで終わる可能性があります。
この回とは条件が変わっています。
- 申請できる者に、個人事業主と地方公共団体が加わった
- 公道を走る車両は、令和8年2月2日から令和9年1月29日までに申請者名義で新車登録されたものだけが対象
- 機械の購入前に出す通常申請のほかに、購入後に出す実績申請がある
- 交付額は機種ごとの基準額が上限で、値引き額によって減ることがある
この記事の金額や条件を、そのまま令和7年度補正に当てはめないでください。申請を考えるときは、協会の令和7年度補正のページで最新の公募要領を確かめます。
複数年度の事業は、政府が次年度の予算をつけた場合にだけ行われます。
よくある質問
いま申請できますか?
できません。二次公募の受付は2026年1月30日で終了しています。協会のページにも、二次公募の受付を終了したお知らせが載っています。令和7年度補正の公募は別に出ているため、使いたい場合はそちらの公募要領を確かめます。申請にはJグランツとGビズIDが要るので、IDは先に取っておくと準備が早く進みます。
すでに買った機械でも補助されますか?
対象になりません。この事業は、交付決定のあとで購入契約をする未使用のGX建設機械が対象です。協会のページにも、交付決定日以降に契約・発注するよう書かれています。契約や発注を先にしてしまった機械は、あとから申請しても補助の対象にならないため、令和7年度補正の公募でも、契約の時期に注意します。
充電設備だけを導入する場合も対象になりますか?
対象になりません。充電設備は、GX建機を製造する会社が認め、GX建機と一体で導入する可搬式のものに限られます。建設機械1台に対して、充電設備は1台以下です。GX建機を買わずに充電設備だけを申請することは、公募の条件を満たしません。建機と充電設備は、同じ申請でそろえて出します。
補助率は何分の何ですか?
GX建機は、購入価額等と従来型のベース機械の価格を基礎に算定した金額の3分の2をベースに、必要と認めた額です。充電設備は、購入価格(標準価格)の2分の1をベースに必要と認めた額になります。実際の交付額は機種・型式ごとの統一金額で、購入価格の2/3や1/2がそのまま出るわけではありません。機種ごとの額は公募要領の別表で確かめます。
上限額はいくらですか?
1件あたりの上限額は定められていません。公式ページに「1件当たりの申請に対する交付額について、上限額を定めません」と書かれています。一方で、事業全体の予算額は17億3,191万円で、この範囲の中で審査されます。申請が予算を超えたときは、初めて申請する事業者を優先して抽選するなどの配慮があると書かれています。
代理申請はできますか?
できます。申請者本人が行うほか、建設機械の販売店などが代行する形や、申請者が販売店・行政書士などに依頼する形が認められています。ただし代理申請でも、GビズIDの取得は必須です。申請者はJグランツで代理申請者に委任申請を行い、代理申請者が承認します。代理人が書類を用意しても、申請者が内容を確認して提出します。
GビズIDはどのくらいで取れますか?
発行には2〜3週間かかります。公式ページは、IDの取得に2〜3週間を要するので注意するよう書いています。申請はJグランツで行うため、IDが無いと手続きが始まりません。代理申請を使う場合も、申請者と代理申請者のそれぞれに取得が必要です。公募の締切から逆算して、早めに取得を済ませておきます。
納品はいつまでに済ませる必要がありましたか?
原則として2026年2月末日までに納品が必要でした。事業の完了は、GX建設機械が申請者に納入された日とされています。完了実績報告は、完了日から30日たった日か、完了した日が属する年度の3月10日のどちらか早い日までに出します。納品が遅れると完了実績報告が間に合わないため、機械の納期は契約前に販売店へ確認します。
審査は先着順ですか?
受付順が基本でした。ただし予算の残りが2割ほどになった場合は、その日から公募の締切までに申し込んだ申請をすべて対象に審査します。さらに、残額を超える申請があったときは、初めて申請する事業者を優先して抽選するなどの配慮をして決めます。受付状況は協会のページで公表され、前倒しで終了する場合も事前に知らされます。
国のほかの補助金と併用できますか?
できません。申請の対象となる建設機械は、国の他の補助金を受けていないことが条件です。同じ機械に、国のほかの補助金を重ねて使うことは認められていません。自治体が独自に出す補助金など、国以外の制度との重ね方は、公式ページに書かれていません。重ねて使いたい場合は、先に協会へ問い合わせます。
複数年度にわたる事業は申請できますか?
申請できますが、事前に協会へ相談が要ります。補助事業の実施期間は原則として単年度で、複数年度の申請をする場合も、交付は年度ごとです。各年度で交付申請をして、交付決定を受けます。次年度以降の事業は、政府が次年度の予算を手当てした場合にだけ行われます。初年度分は、単年度と同じ納品期限が適用されます。
